なんだよこのクソ展開とは、猿渡哲也の漫画『TOUGH外伝 龍を継ぐ男』に登場する エンターティナー チンピラの台詞である。
なお、なんだよこの展開…はこちら。
なんだよこのクソ概要
『TOUGH 龍を継ぐ男』[1] 第26巻収録の BATTLE.305「伝承の決意」で登場する。
悪魔王子に敗れ、自身の「老い」を痛感させられた宮沢鬼龍と宮沢静虎。帰りの電車に乗りながら、二人は「人間が戦うことの意義」について問答を交わす。
丁度そのとき、二人が乗る車両の奥でチンピラ二人が女性をしつこくナンパしていた。そこへタンクトップの青年が現れチンピラたちに注意。青年はシャドーボクシングを披露しながら力ずくでも止めると警告を続ける。ナンパを邪魔され怒ったチンピラたちは
「なんだよこのクソ展開」
「俺たちはヒャッハーって突っ込んですぐやられる雑魚キャラかあッ」
「なめてんじゃねぇぞこらあッ」
と青年に立ち向かっていく。
青年はチンピラAに一撃入れるという幸先のいいスタートを切る。だがタックルしてきたチンピラBに押さえつけられ、組み合っているところにチンピラAが飛び蹴りするというコンボを食らってしまう。
「正義のヒーロー気取ってさぞ気分がいいだろうがその代償は高くつくぜ」
「強い奴ってえのはいつでもどこでも誰でもボコれる人間なんだよ」
という猿渡作品の野蛮人丸出しの台詞を浴びせられながら、青年はそのままあっさりボコボコにされてしまう。見かねた鬼龍がチンピラを車外に吹っ飛ばし、静虎が青年を介抱。タイミングよく電車が駅に到着し、鬼龍と静虎はそのまま降りていく。
これまで静虎は「宮沢熹一や長岡龍星に危険な技を伝授したら、むやみやたらと技を使ってしまうのではないか」という疑念から、幻魔拳を伝授しようとしていなかった。事実、独学で幻魔拳を取得した悪魔王子はキャプテン・マッスルや鬼龍、挙句の果てにはゴリラにまで躊躇なく幻魔拳をお見舞いしている。
また、武術は所詮人を傷つけるための手段にすぎないのではないかという疑問を感じていたり、むやみに人前で技を使うことを避ける傾向があった。悪魔王子も活殺術について「傷つけておいてそれを治療することは欺瞞である」と活法を否定しており、「武術とは何か、どうあるべきか」ということが悪魔王子編のテーマのひとつと考えられる。
だが、青年の勇気をある行動をみた静虎は「人を傷つけるだけの武術は虚しいが、人を傷つけることすらできない武術はもはや武術とはいえない」「(人を傷つけることを恐れて)目の前の危険人物を見て見ぬフリするようなら灘神影流に存在理由はない」ということに気づき、熹一と龍星に幻魔拳を伝授することを決意するのだった―。
以上の通り、静虎が武術家としての決意を新たにするというシリアスな展開なのだが
- 仲良く電車のシートに座る鬼龍と静虎。
- 予め鬼龍の分の切符も買っていた静虎。未だに切符を買うアナログっぷり。
- 間違いなく『エイハブ』[2]の取材で仕入れたと思われるクジラ知識が披露される。
- クジラを襲うシャチのイラストが案の定『エイハブ』第2話にコピペされる。
- 悪魔王子に敗れたことで、かえって生きていることが実感できたと強がる語る鬼龍。
- 「俺たちはエンターティナーだからさ」というよくわからない自己紹介をするチンピラ。
- 「手を使わずに金玉を自由に動かす芸」を自慢するチンピラ。なんだよそのクソ特技。
- 「なんだよこのクソ展開」や「ヒャッハーって突っ込んですぐやられる雑魚キャラ」などのメタ発言。
- 格闘技を嗜むチンピラが当たり前のように跋扈する治安の悪さ。
- 鬼龍と静虎を含めファイターが五人もいる車両。
- 狭い電車内で戦い始める三人。
- 宣言通り「ヒャッハー」と叫びながら飛び蹴りするチンピラ。流石エンターティナー。
- 女性を助けようとした正義漢がチンピラに返り討ちにされるという既視感のある展開。
- 青年がボコられるまで助けに行かない鬼龍と静虎。
- いつの間にかいなくなってる被害女性。
- 吹っ飛ばしたチンピラや倒れた青年を放置したまま駅を後にする鬼龍と静虎。
- いつの間にかなくなっている鬼龍の左腕のギプス。
語録としての使い方
語録として使う場合、「なんだよこのクソ○○」や「なんだよこの○○展開」、タフシリーズに使う場合は「なんだよこの猿展開」という形で改変されて使われる。もちろんそのまま「なんだよこのクソ展開」として使われることもある。
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脚注
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