ピクトグラム(Pictogram)とは、物事や行動、概念などをパッと見で理解しやすいように単純化したイラストの総称。1980年以降広く使われるようにった。主に標識・表示などで使われており、喫煙所を示す煙草のマークや、非常口に駆け込む人間などのイラストなどがこれにあたる。「絵文字」「図記号」「ピクトグラフ(Pictograph)」とも。
もともとは東京オリンピック(1964年)開催の際に、外国語によるコミュニケーションが困難である当時の日本人と、同様に日本語による表示を読み取ることが難しい外国人との間を取り持つために考案されたのがはじまり。2002年にはJIS規格に「標準案内用図記号」として定められた。
概要
空港や駅といった公共施設の案内標識などによく見られ、どこに何があるのかを単純なイラストによってわかりやすくしている。視認しやすいよう、線と下地の色がはっきり分かれているのも特徴で、白地に黒線、緑地に白線などがよくある例。
多くの場合はこれに文字による説明などがついているが、それとは別に直感的に何であるかを想起させる役割がある。また、文字標識はその文字を理解できることが前提であるのに対して、絵であるピクトグラムは文字の壁を(ある程度)越えて伝達する役割もある。
とはいえ、あらゆる人に理解できるピクトグラムを作ることは非常に難しく、とくに外国人など異なる文化圏の人間から見れば、その国のピクトグラムが奇異にみえる・理解しにくいというのは往々にしてよくあることである。日本国内ではJIS規格として規定されたものが百数十個あり、その大半はおそらく誰もが目にして「あー、あれね」と理解できるものだが、それでも理解しにくいものは理解しにくい。丸で囲った「?」を見て、そこが案内所だとわかる人はわかるし、わからない人はわからないものである。
こういった公共施設で見られるピクトグラムは、標準案内用図記号ガイドライン2020などで確認できる。公共施設以外でも各自でピクトグラムを使って注意喚起などを行っているところがある。道路標識がいい例である。
その多くは国・地域ごとによって違いがあるが、おおまかに国際的に通じるものとして、高齢者や障碍者向けであることを示す国際シンボルマーク、禁煙マーク、非常口マークがある。とくに非常口のマークは、1982年に日本で制定され、1987年にISO(国際標準化機構)に組み込まれた世界共通のマークである。
例えばこんなもの
ピクトさん
世の中にはこういうのが好きな人もいるわけで、とりわけ人型のピクトグラムなんかが擬人化されたりしている。誰が呼んだか、この人型ピクトグラムは一部で「ピクトさん」と呼ばれているらしく、それを収集した日本ピクトさん学会というウェブサイトまであったりする。
ニコニコ動画でも、そんなピクトさんファンによるピクトさん動画がちらほら上がってたおり、主に人類には早すぎる動画シリーズを賑わしている(かもしれない)。非常口の緑のピクトさんが人気らしく、みなぎったりおまたをこすったりと大活躍である。お元気そうでなによりです。
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関連項目
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