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タバコの文化的・歴史的側面からの考察はタバコの記事でお願いします。 |
喫煙とは、何らかの物質を燃焼させ吸引することであるが一般的にはタバコの喫煙を示す言葉である。
概要
現代では「タバコを吸う」が一般的であるが、旧来は「タバコを喫(の)む」という表現が使われており、喫煙という表現から由来する物と思われる。なお、喫茶店の喫も茶を飲むの意味で、喫煙とは関係無い。喫煙をする人(喫煙者)を、その喫煙量や喫煙の仕方によって、愛煙家、ヘビースモーカー、チェーンスモーカー、などと呼ぶこともある。
20歳未満の喫煙について
日本においては、「二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律」(旧未成年者喫煙禁止法)に抵触することと、健康及び発育面から、20歳未満は喫煙をするべきではないとされている。法律では販売者が罰金50万円、及び保護監督者が1銭の科料という法律であり、喫煙した本人は喫煙器具とタバコの没収のみに止まる。ただし、何らかのきっかけで20歳未満の人物の喫煙が露見した場合、社会的に大きな批難を浴びることになる。
また、上記のような子供を増やさないためか、現在ではTV放送、ゲームでの「20歳未満による喫煙」のシーン(またはそれを直接匂わせる場面)は放送権限で禁止されている、これは同じく20歳未満が制限されている飲酒行為も同様である。
このことにより、漫画やラノベなどのアニメが放送された時に、原作では喫煙をしている場面で喫煙をしていなかったり、喫煙設定自体が変更されている場合が多い。
最近のアニメでは、ゴシック、俺妹、禁書(14歳のヘビースモーカーが年齢不詳に変更など)あたり。
飲酒においても、例えばエロゲからのコンシュマー移植で酒がジュースに変更されていたりと、非常に厳しい。
喫煙率ほか
平成18年における日本の男性の喫煙率は39.9%、女性の喫煙率は10.0%である。
また、若者の喫煙率は減少傾向にあると言われている。
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タバコの社会的な問題について
ポイ捨て
喫煙者が非難される原因の一つである。
道を歩けば必ずといっていいほどタバコの吸い殻が落ちている。
吸い殻が落ちているということは当然ながら捨てた人間が居るということであり、ポイ捨てをする喫煙者の存在が伺える。
また、ポイ捨ては火災の原因となることもあり、そうなれば取り返しの付かない事態になる。
それが、木造の観光史跡や、自然の中であるならば、その被害は一生かけても償いきれないものになる。
街を汚し、放火も同然の行為を日常的に行なわれていることは、社会問題であると言える。
ポイ捨てによる清掃費用や火災のために、毎年2000億円がかかっているという説も存在する。
ポイ捨てを条例により過料などの罰則で取り締まっている地方自治体は多い。
歩きタバコ
タバコに火を付けて吸いながら歩くことを言い、中には自転車等に乗りながら吸う者も居る。
受動喫煙を誘発するだけでなく、他人に火傷を負わせる原因となる。
特に背の低い子供にとっては「目の高さ」であるため、失明させるような事件も起こる。
そのような危険性を認識していない喫煙者がいるために、歩きタバコは減ったものの未だ根絶できていない。喫煙可能な場であっても、周囲の確認や立ち止まって喫煙すること心がける必要がある。
これもまた、条例で取り締まっている地方自治体がある。
漫画『あさりちゃん』の作者である室山まゆみは、子供の頃、歩きタバコの火が当たって火傷を負ったエピソードをコミックスのおまけで吐露している(まぶたの上だったため、幸い失明は免れたとのこと)。
有害物質
タバコには現在分かっているだけで4000種類以上の有害物質が含有している。
中でもニコチン、タール、一酸化炭素が三大有害物質と言える。
ニコチンは「毒物及び劇物取締法」に明記されている毒物で、胃の収縮カを低下させ、吐き気や嘔吐を起こしたりする。
また心臓・血管系には急性作用があり、血圧上昇、末梢血管の収縮、心収縮力の増加などがみられる。
また、ニコチンは中毒量は1~4mg、致死量は30~60mgという青酸に匹敵する毒性を持つ。
タバコ1本分の葉には10~20mgのニコチンが含有されており、乳幼児がタバコを誤食すれば死に至る可能性がある。
タールは数多くの発ガン性物質を含んでおり、DNAを直接障害し、肺ガンなどの主な原因であると言われている。
一酸化炭素が体内に入るとヘモグロビンの酸素運搬能力を低下させ、酸素欠乏症を引き起こす。
タバコの煙の一酸化炭素により、虚血性心疾患、末梢動脈疾患、慢性呼吸器疾患、さらに妊娠時の胎児への影響などが心配される。
受動喫煙
喫煙によって生じた煙を他人が吸うことである。煙には有害物質が含まれているだけではなく、臭い、煙たい、髪の毛や衣類などに嫌な臭いがつく、等の理由で迷惑だと感じている非喫煙者が存在する。
受動喫煙の害については、日本人の平山雄氏によって1981年に疫学的手法で世界初の研究がなされた(平山論文)。しかし、平山論文の調査内容は病理学的診断の無実施・多くの誤分類・交絡変数の介入・外出先・職場・家屋の容量や換気力などが考慮されず、統計学的偏差が大きいと指摘されている。
それ以来、現在に至るまで数多くの研究が行われているが、そのほとんどが疫学調査であるために信頼できる統計データの収集が非常に困難なので、決定力に欠けているのが現状である。
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