可愛いから...めちゃくちゃにしたいだけなんですとは、クソヤバ女"魔法少女にあこがれて"の主人公 マジアベーゼ(柊うてな)の台詞である。
概要
魔法少女が大好きな普通の少女 柊うてなは、謎のマスコット ヴェナリータによって悪の組織エノルミータの女幹部 マジアベーゼとなった。鞭で叩いた対象を魔物に変える能力を巧みに操り、ベーゼは魔法少女三人組 トレスマジアと乳繰り合う戦いを繰り広げていく――。
vsマジアサルファ
だがトレスマジアの一人であり、防御スタイルの魔法少女だと思われていたマジアサルファとの戦いでは、彼女の本来のスタイル―巨大な拳を使ったファイトスタイルに圧倒されてしまう。命からがら逃走したうてなだったが、その顔には不敵な笑みが浮かんでいた。
そんなうてなの様子を見つめる存在があった。エノルミータのレオパルトこと阿良河キウィである。
vsレオパルト
後日、ヴェナに案内されてエノルミータの本拠地ナハトベースを訪れたうてな。彼女を出迎えるように現れたキウィは、友好的に握手を求めてきた―――と見せかけて、握手に乗じてうてなに手榴弾を握らせて爆殺しようとする。間一髪で回避し困惑するベーゼを嗤いながら、キウィはレオパルトに変身し戦いを挑んでくる。
見てたんだよね〜 この前の戦い〜
すげ〜みっともない負け方してたの〜
でさ〜その後でうてなちゃん...
何であんなにヘラヘラ笑ってたんかな〜って
サルファに負けたのに嬉しそうなうてながレオパルトには理解できなかった、あるいは先輩として上下関係をわからせる意図もあったのかもしれない。銃火器や爆弾による火力になす術なく吹き飛ばされるベーゼ。レオパルトは「自分よりチヤホヤされる魔法少女たちが嫌い」というしょうもない理由魔法少女と戦う理由を語り、ベーゼの戦う理由を問う。
ベーゼちゃんはなんで〜?
なんで〜?
なんでなんで〜?
なんでなんでなんでなんでな〜ん〜で〜?
ベーゼを煽りながら騎乗位馬乗りになり、その頭に手榴弾を突きつける。だがベーゼは不敵な笑みを浮かべると、爆破の影響で落ちていた電球を鞭で上空に跳ね上げた。電球は魔物へと再構成されていき、フィラメントがガラスを突き破る。それは触手のようにレオパルトを捕縛し、再生したガラスが彼女を閉じ込めてしまう。爆破で脱出しようにも、狭い電球の中ではレオパルト自身も巻き込まれてしまうだろう。完全に身動きが取れなくなったレオパルトに、ガラスの向こうからベーゼが語りかける。
まるで恋する乙女のような可憐で愛らしい笑顔でおぞましい台詞を吐くベーゼを見て、レオパルトは絶句する。ベーゼは楽しそうに、なぜサルファに負けたのに笑ってしまったのかを語り始める。
わたし...とっても嬉しくって...
喜びがこみ上げてきて...
魔法少女の知らなかった顔
もっと強くて可愛い顔
あの顔を私の手でめちゃくちゃにして
あげたくなったからです...!!
「クソヤバ女かよ...」と戦慄するレオパルト。そして恐ろしいことに、ベーゼのその愛の対象にはレオパルト自身も含まれていたのだ。フィラメントから電撃が放たれ、レオパルトは痙攣する。もはや何も考えられない頭に、ベーゼの笑い声が響く。地面に叩き落され虚空を見つめるレオパルトを、ベーゼは抱きしめて囁く。
レオパルト...いえ...キウィちゃん...
今のあなたは世界一可愛いですよ
他者からの可愛いという声を求めていたキウィにとって、それは最高の賛辞だった。
マジアベーゼの本質
まさしく、ヴェナリータがうてなに見出した真性のサディズムを表した台詞であり、それが彼女にとって純粋な愛であることを描いた迷名シーンである。そしてうてなの愛が魔法少女だけでなく、レオパルトのように「うてなに変身ヒロインだと解釈された存在」も対象であることが明らかになった瞬間でもある。
その後も、魔法少女たちやロコムジカ、ルベルブルーメなどを辱めていくが、その行動原理はやはりこの台詞の通り「彼女らが可愛いから」なのである。逆に言えば、可愛いと感じないといまいち本領を発揮できないということでもあるが。
このような心理状態は、心理学において「キュートアグレッション」と呼ばれている。
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