愚行権とは、以下のことを指す。
- 他人から見ればどんなに愚かな行いであっても、本人が満足し周囲に迷惑をかけていないのであれば、邪魔されない権利。
- 漫画『めだかボックス』に登場するデビルかっけぇスキル。正式名称は「愚行権(デビルスタイル)」。
1.の概要
定義
自己に害を加えて自己決定権(人生の設計をする権利)の一部または全部を喪失しようとする人が、「自分は誰にも迷惑をかけていないので、自分に対する自由の制限をするべきでない。他者加害原理に従うべきだ」と主張することを愚行権の行使という。
性質
愚行権は全面的に認められるとは限らない。
自己に害を加えて自己決定権の一部または全部を回復不可能なほど永続的に喪失しようとする人に対して、周囲の私人や政府が「そんなことはやめておくべきだ」と言って自由を制限することは容認される。これを限定されたパターナリスチックな制約という。
反対語が存在しない
「愚行権」に対する「善行権」という言葉は、一般には存在しない。
2.の概要
このスキルを端的に表すのならご都合主義の排除であり、所謂自分への主人公補正を拒否する。つまり主人公であるからこそ都合良く発生する偶発的な出来事、その恩恵を受けなくなる。相手には影響を与えず自らを不利にするばかりであり、善吉からスキルのアイディアを聞かされた時は、さしもの安心院なじみも「…………頭 おかしいんじゃねーのお前…」と呆然としていた。善吉はたまたまとか運よくではなく、ちゃんと自分の実力でめだかに勝ちたいと望んでおり、その為に作られた能力である。サタンかっけぇ!
愚行権の本来の意味に則るのであれば、「カッ! 俺なんかがあのめだかちゃんと戦おうなんて、さぞや愚かに見えるでしょうが、迷惑をかけていないんだからほっといてくださいよ」か「これから戦って勝とうとしてるのにこんな自分を不利にする様な能力を作るなんてバカみたいでしょうが、俺はこれで勝ちたいんですから好きにさせてくださいよ」と言ったところであろうか。
作中で最初に効果が実証された例は、文化祭のゲストに極めてプロ意識の高い須木奈佐木咲、八人ヶ岳十字花、不老山ぞめきの三人が来た事で、なじみ曰く愚行権が無ければ生き別れの兄や昔の宿敵が来て物語っぽくなっていたとの事。
具体例
以下はなじみによって説明された愚行権の効果。
- 敵の必殺技がぎりぎり急所を外れない。
- 行けども行けども殺人事件に遭遇しない。
- 「悪運の強い野郎だ」とか言われない。
- かつてのライバルが絶体絶命のピンチに通りかからない。
- トーナメントで弱い順に当たらない。
- 曲がり角で女の子とぶつからない。
- 敵の気紛れで生き残ったりしない。
- 敵の妹と知り合えない。
- 旅先でばったり友達に出会わない。
- 土壇場で逆転の秘策が思いつかない。
余談
なじみは愚行権の正反対な主人公補正のスキル「善行権(エンゼルスタイル)」を持っている。
関連項目
- 9
- 0pt

