欠史八代とは、2代天皇綏靖天皇から9代開化天皇までの8人の天皇を指す言葉である。
概要
欠史八代の間は記紀において各天皇の事績の紹介が殆ど無く名前と配偶者の情報、宮をどこへ置いたかくらいしか載っておらず一種の空白期間となっている。また異常に長い寿命を持つ者(例えば5代孝昭天皇は古事記によれば93歳で崩御)が多数おり実在していない可能性が指摘されている。
一方欠史八代の実在を認める説もあり、例えば彼らは大和王朝より以前に存在した王朝の人物であり、大和の支配に正当性をもたせるためにその歴史を取り込んだという説や単純に乙巳の変で歴史書が散逸してしまった為にあいまいになっているという説などがある。小説家・著述家の八木荘司氏は寿命に関しても古代の日本は今でいう半年で暦を一周させる方法を採用していた可能性があり寿命の長さをもって非実在を確定させることはできないとしている。
現実的にあり得ない事績もある初代神武天皇もまとめて架空の人物扱いし、本当の初代を記紀で10代とされている崇神天皇とするものもいる。著述家の八幡和夫氏は神武天皇を屋号の初代、崇神天皇を会社法人にした創業者で長い時間のうちに両者が統合されたというような例えをしている。
比較文化学者・歴史オタクの小谷野敦氏は「だいたい、(中略)記紀にこう書いてある、と思っていればいいので、本当かどうか、本気になって考えたって分からないのである。」としている。
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