「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 単語


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「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群とは、日本世界遺産(文化遺産)である。2017年7月登録。

福岡県宗像市にあるなど文化財8件で構成される。

概要

は、古代記録を保存する「収蔵庫」の役割を果たし、日本大陸との交流に伴う航安全祈願のための祭の在り方を示す顕著な左である。

また、の原始や岩礁、文書に記録された祭行為や禁忌などは、宗像大社信仰へ変化した現在に至るまで、何世紀もの間その性、文化、伝統が維持されてきたことを示している。

このことが世界に評価され、2017年世界遺産として登録された。

自然崇拝が宗像三女の信仰へ発展するなど、文化的伝統の形成と継承の過程を垣間見ることができる遺産群である。

登録までの経緯

世界遺産への推薦

2006年文化庁募した暫定リスト追加記載補の1つであり、明治日本の産業革命遺産(2015年登録)などとともに、2009年に正式に暫定リストへ追加された。当初の記載名称は「宗像と関連遺産」とされた。

2016年1月世界遺産委員会へ正式に推薦されることになり、名称を「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」に変更した。委員会の諮問機関である際記念物遺跡会議(ICOMOS)による審の結果、2017年5月に「登録」勧告が出された。

「登録」勧告、しかし…

ICOMOSの勧告では、など4件以外の資産世界遺産の要件を満たさないという厳しい定が下された。

  • 自然崇拝に基づく古代信仰と、現在宗像大社信仰の継続性が確認できない。
  • 信仰の変化に対する説明が不足している。
  • 女人禁制などの禁忌に関して、17世紀以前の記録を確認できない。

これに対して福岡県知事および宗像市長は、全ての資産の登録をすことで一致。政府も足並みをえ、逆転登録をすこととなった。

逆転登録へ

世界遺産委員会では、ICOMOSが疑義を呈した古代宗像大社信仰の連続性などについて話し合われた。日本側は直前まで委員に対してロビー活動を展開し、理解を深めてもらうよう尽力した。

その結果、全資産での登録を支持するが相次ぎ、逆転登録へとこぎつけた。特に、航に関する世界遺産が少ないことから、本件の登録によって世界遺産一覧表の質の向上が期待できるとされた。

日本世界遺産ICOMOSが除外を勧告した資産逆転登録となったのは、2013年の「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」以来となった。

沖ノ島の今後

晴れ世界遺産となっただが、登録によって信仰の方法や伝統が変化してはならない。宗像大社の関係者は、古代より続く歴史と伝統を踏まえ、「文化、伝統を後世に伝えるのが世界遺産の趣旨であり、への上陸は厳格に規制したい」と述べている。

毎年5月27日に行われる、日本海戦における日露両国の戦者を慰霊する大祭を除き、への一般人の上陸は認められていない。また、上陸できるのは抽選で選ばれた約200名の男性に限られ、上陸前を脱ぎ、で禊を行わなければならない。

この「女人禁制」についても委員会も議論がなされたが、へ立ち入ることが出来るのは原則として神職だけであることや、資産の保全・管理に多くの女性体的に関わっている点について理解が得られた形となった。

一方で、関係者は「(宗像大社などの)未来に向けた取り組みを地域の人々とともに考えていきたい」と、今後の資産のあり方についても検討していくものとした。

世界遺産の登録で過度な観光地化などの懸念を抱える地域が多いなか、の今後にも注が集まる。

構成遺産の一覧・関連動画

名称 画像 所在 概要 文化


(おきのしま)

宗像大社HPexit


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宗像市

玄界のほぼ中央に浮かぶ孤で、田心姫神(たごりひめのかみ)を宮が鎮座する。約8万点の出土品が宝に定されており、の正倉院とも呼ばれる。

小屋
(こやじま)

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宗像市

の南東にある岩礁。へ向かうは小屋御門柱の間を通ることから、鳥居としての役割を持つ。

御門
(みかどばしら)
天狗
(てんぐいわ)

宗像大社中津
(―なかつぐう)

宗像大社HPexit

画像募集中 宗像市

宗像市に浮かぶ大島に鎮座する中津宮は、辺宮とを隔てて向かい合っている。中津宮には湍姫神(たぎつひめのかみ)がられている。

拝所
(おきつぐうようはいじょ)

宗像大社HPexit

画像募集中 宗像市

年1回の大祭を除き、上陸が許されない拝する施設。次第では、ここから約50km先に浮かぶを望むことができる。

宗像大社辺
(―へつぐう)

宗像大社HPexit

画像募集中 宗像市

九州本土における宗像信仰の場。姫神(いちきしまひめのかみ)を祭神とし、古代より上・交通安全の神として信仰されている。

新原・古墳
(しんばる・ぬやまこふんぐん)
画像募集中 福津市

玄界が一望できる丘陵上に、前方後円墳などの古墳40基あまりが現存する。被葬者は信仰の担い手であった宗像氏の関係者と推定されている。

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