シボレー・コルベアとは、かつてゼネラルモーターズのシボレーブランドで発売されていた乗用車である。「コルヴェア」とも「コーヴェア」とも表記される。
フォルクスワーゲンなどの小型車種の成功を受けて、1960年にシボレーが販売した車であり、V8・FRが大勢を占めていた当時のアメ車の中では異色中の異色の車種として知られている。レイアウトや車種構成はフォルクワーゲンの影響を受けた事は明白であり、空冷水平対向6気筒・リアエンジンリアドライブ・4輪独立懸架にその影響が如実に表れている。特にリアエンジンのアメ車は後にも先にもこれっきりであり、その大きさも4.5m程度とその当時の恐竜のような大きさの車に比べれば非常にコンパクトなものであった。
4ドアセダンの他にも2ドアクーペ、ステーションワゴン、1BOXもラインナップされ、特に1BOXはぱっと見は同一車種とは思えないほどであった。割合に成功した車種であり、2代目も製造されたほどである。しかし、ある騒動からイメージを損なってしまった為に1969年に製造を終了した(後述)
非常に先進的な機構を持ち合わせながらも、それゆえに生産中止になってしまった悲劇の車でもある。
コルベアを語る上で欠かせないのがアメリカの著名な弁護士であり、社会活動家であるラルフ・ネーダーである。彼は大統領選挙にもたびたび立候補している人物であるが、一方では消費者運動の先鋒として良く知られている。自身の著書において「コルベアに横転の危険あり」と書いた。
元々、コルベアはフォルクスワーゲン・type1などに範をとった設計であり、リアにはスイングアクスル式のサスペンションを採用していた。この方式は独立懸架式のサスペンションとしては単純な設計であり、この当時は多くの車種に採用されていたが、構造上の問題でカーブなどでジャッキングを起こしやすく、最悪横転につながる危険をはらんでいた。無論、これを採用していた車にはもっと高性能なポルシェや範をとったフォルクスワーゲンなどがあり、当時のアメリカでは決して珍しい事ではなかったのだが、殊更ここまで大きく取り上げられたのにはGMの対応のまずさにあった。この対応の中でGMは黙殺を貫き、さらにネーダーに対するネガティブキャンペーンを行おうとした。しかしネーダー氏が無私の人であったために穴を見つける事が出来なかった。逆にその点においてネーダーより訴訟を起こされて賠償金や謝罪をする羽目となった。
これにより、コルベアは販売にダメージを受けたのだが、この顛末において元々の問題であるサスペンションは改良され、また問題となった横転についてもシロの結論が出ていた。また、使用者側やメンテナンス側でも車の特性を理解してるとは言い難く、「普通」の車程度の認識で使用していたという背景があった。この他、ネーダー氏が証拠として出した映像はライバル社が撮影したものであり、言うまでもなくバイアスがかかっていたものである。しかしその結論が出たのは生産中止後であり、時すでに遅しであった。
日本の特撮番組「ウルトラマン」において、科学特捜隊の専用車としてコルベアは登場している。
特に名称は存在しないが、多くの話で登場している。その改造も後年の物とは異なり、シールを貼り付けたのみとなっている。元々は円谷英二監督の子息である円谷一氏の愛車をそのまま流用したものと言われる。
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掲示板
1 ななしのよっしん
2018/05/05(土) 12:25:38 ID: cKOQcGOiNH
「羽根が生えたコルベア」ことDC-10も同じようにメーカーの対応のマズさが原因で生産中止
その意味でも「羽根が生えたコルベア」だった
ただ、仕様が一般ユーザーに理解されなかったコルベアと違って
DC-10の初期型は本当に欠陥機だった
2 ななしのよっしん
2018/09/08(土) 22:17:06 ID: ZodH59Gl5u
ネーダーに対しても対応がまずいとか言うレベルじゃなかったんだよな
まともに反論しようとせず、本人はおろか家族にまで調査を入れて圧力をかけようとした
ラルフ含めネーダー一家があまりにも潔癖過ぎたんで、逆に尻尾を掴まれて
会長が本人の目の前で謝罪する羽目になった
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最終更新:2024/04/23(火) 22:00
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