ツーカー(TU-KA)とは、1994年から2008年まで存在した携帯電話サービスの名称である。
心の通じ合った仲を示す「つうかあの仲」を、そのブランド名の由来としていた。
1992年、日産自動車の単独出資で関西に「ツーカーホン関西」が、また日産・第二電電(→DDI→現:KDDI)と京セラの共同出資により、関東地方と東海地方をカバーする会社として「ツーカーセルラー東京」・「ツーカーセルラー東海」が設立され、1994年にそのサービスが開始された。1.5GHz帯のPDC方式を通信方式に採用した。
人口密度の高い関東・東海・関西以外の地方に関しては、当時同じ1.5Ghz帯を用いてデジタルホン(→J-PHONE→現:ソフトバンク)の携帯電話サービスを提供していた日本テレコムとの共同出資により「デジタルツーカー」を設立、両者がローミングを行うことによって全国をカバーする体制としていた。
しかし、日産自動車単独で参入できたのは関西地方のみであり、他の地域は競合する通信事業者と共同で営業体制を構築したため、半ば強引に参入した印象が残るものといえ、のちの波乱の一原因ともなった。
1990年代後半、日産は深刻な経営不振に陥り、ツーカーの事業からの撤退を決定。関東・東海・関西3社の株は第二電電改めDDIへ、デジタルツーカーの株は日本テレコムへ売却された。この時、日産は当初、日本テレコムへ最終的に全ての株を譲渡する方針であったと言われるが、日本テレコムとDDIの間で株式譲渡価格について折り合いがつかず、ご破算になったと言われている。
結果として、関東・東海・関西3社はDDIグループとなったツーカー各社が事業を継続するものの、その他の地域に関しては、デジタルホンとデジタルツーカーのブランドを統合した日本テレコム系のJ-PHONEとローミングを行う体制になり、これがJ-PHONEがVodafoneを経てソフトバンクモバイルとなった後も、ツーカーの終焉まで続くこととなった。
前述した経緯により、独自の営業エリアは関東・東海・関西の大都市圏に限定され、競合するNTTドコモ・IDO/DDIセルラー・デジタルホン→J-PHONEに比べると弱いキャリアといえたツーカーであったが、現在の携帯電話会社が導入している様々なサービスをいち早く導入するなど、顧客獲得のための努力は目覚しいものがあった。主なものを上げると以下となる。
2000年、ツーカーの親会社であるDDIは、国際電話事業を行なっていたKDD、更に携帯電話事業を行なっていたIDOとの合併を実施。
「KDDI」が発足した。
ここに、KDDIグループはIDO/DDIセルラーから引き継いで発足した携帯ブランド「au」と、「ツーカー」の2ブランドを有する会社となった。
当初、KDDIはEZwebなど一部では共通サービスを提供するものの、シンプルで使いやすい携帯を目指した独自路線をツーカーが図り、高性能携帯を売り物とするauと棲み分けを図っていた。総務省の指導で第3世代携帯電話(3G)への参入可能キャリアが3社に限定されたため、KDDIは3Gへの参入ブランドをauに限定し、ツーカーは3Gに参入しない方針となったことも、「シンプル特化路線」に大きく影響した。
が、その契約者数は2001年6月の約404万件を境に漸減していくことになり、2003年には松本人志を起用した「話せりゃええやん」のCMを放映、2004年には先述した簡単携帯「ツーカーS」を投入するなどテコ入れも行われたが、3Gへのユーザー移行の流れは止めることが出来なかった。
KDDIは2005年10月、遂に子会社のツーカーを自社へ統合し、「auへのユーザー移行を進め、ツーカーブランドを廃止しauに一本化する」方針を決定、ツーカーから同じ電話番号でauに移ることを可能にした。そして2006年4月にはツーカーの新規募集を停止した。
以後、番号ポータビリティ(MNP)が2006年10月からの実施されたことも鑑み、ツーカーの顧客をできるだけ他社に流出させないようにKDDIはauへの移行へ特典を与える施策をとり続けた。
そして2008年3月、ツーカーは14年間続いたサービスを終了、停波となった。
なおツーカー停波の3日前、携帯電話新規参入事業者のイー・モバイルがそのサービスを開始している。
掲示板
6 ななしのよっしん
2015/01/13(火) 06:01:10 ID: hXFdvCt37n
ツーカー今年で21年か。 漏れと同い年だったか。
そんな漏れの家族は乗り換え実施の時に端末がダメになったりして移行するまでずっとツーカーユーザー(なんか響きというか面白い気がするw)だった。
兄弟(+姉妹)は他所に乗り移ったりしてたが。
7 ななしのよっしん
2015/12/14(月) 19:03:02 ID: 81NVMGXFoD
8 ななしのよっしん
2016/10/05(水) 21:02:02 ID: CtPlTeTOeO
>>7
いや、それとこのTu-kaが同じ語源。
「つうといえばかあ」(心が通じ合っていることの例え)から来ている。
もとは「通過の仲」だったのが訛ったらしい。
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最終更新:2024/11/08(金) 16:00
最終更新:2024/11/08(金) 16:00
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