バルカン式挨拶とは (バルカンシキアイサツとは) [単語記事]

バルカン式挨拶（ヴァルカン式挨拶）とは、SF テレビドラマ「スタートレック」（宇宙大作戦）に登場する挨拶である。

長寿と繁栄を🖖

英語では「Vulcan salute」（複数形でVulcan salu tes）、それをカタカナ表記して「バルカン・サリュート」（ヴァルカン・サリュート）などと言及されることも。

概要

様々な異星人が登場する「スタートレック」内でも特に物語内で重要な役割を果たすことが多い種族のひとつ、「バルカン人」（ヴァルカン人）が行う挨拶。

「スタートレック」は多数のシリーズがある長寿作品であることで知られているが、1966年から1969年まで放映されたオリジナルシリーズ「スタートレック」（宇宙大作戦）のシーズン2のエピソード、「バルカン星人の秘密」（「Amok Time」）で初登場した。

バルカン人（ただし地球人とのハーフ）であるメインキャラクター「スポック」（ミスター・スポック）のこの挨拶が印象的であるため、「Spock salute」（Spock salu tes）と言われることもある。

親指、人差し指と中指、そして小指と薬指で3つの指の塊を作り、その手のひらを相手に見せる🖖。この指の形を殆ど何の苦労もなく出来る人もいるが、練習しないと出来ない人もいるようだ。

そして「長寿と繁栄を」と相手を祝福する。英語では「Live long and prosper」で「LLAP」と略されることも。バルカン語では「dif-tor heh sm usma」。

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 https://twitter.com/korisu_chang/status/773834340383854592

絵文字

この挨拶の時の手の形を表現できる絵文字も存在している。

🖖

Unicodeは「U+1F596」で、名称は「vulcan salute」^[1]。「RAI SED HAND WITH PART BET WEEN MIDDLE AND RING FING ERS」（「中指と薬指の間を開けて掲げられた手」の意）とも。2014年のUnicode バージョン7.0にて新規採用され、スタートレックファンの間で話題になったという。

ちなみに、iOSではこの絵文字は「すぽっく」で変換すると出せる。Androidでは「ばるかん」で変換すると出せる。

人間の肌の色の多様性を示すように、下記のように肌の色が違う絵文字も存在している。

🖖🏻🖖🏼🖖🏽🖖🏾🖖🏿

これらは上記の絵文字「🖖」に、絵文字の肌の色を変えるための特殊な絵文字「🏻」（Unicode「U+1F3FB」、「light skin tone」）、「🏼」（Unicode「U+1F3 FC」、「medium-light skin tone」）、「🏽」（Unicode「U+1F3 FD」、「medium skin tone」）、「🏾」（Unicode「U+1F3 FE」、「medium-dark skin tone」）、「🏿」（Unicode「U+1F3 FF」、「dark skin tone」）を組み合わせたものである。

レナード・ニモイ

この挨拶のハンドサインを考案したのは前述の「スポック」の役を演じていた俳優「レナード・ニモイ」である。

彼はアシュケナジム（東欧系ユダヤ人）移民の家に生まれたユダヤ系アメリカ人であるが、幼いころにユダヤ教の司祭が祝福の際に行う変わった手の形を目にしており、記憶に残っていたそれを元にしてこのハンドサインを思いついたのだという。

彼は様々なファンイベントなどでこの挨拶を披露していた。また自らのTwitterでも、投稿したツイートを「LLAP」というフレーズで締めくくることがあった。

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 https://twitter.com/TheRealNimoy/status/423502432011026434

彼は2015年 2月27日に亡くなったが、その数日前の彼の最期のツイートも「LLAP」で締められていた。

A life is like a garden. Pe rfect moments can be had, but not preserved, ex cept in memory. LLAP

（人生、庭のごとし。完璧な時はくるが、移ろいやまず、ただ記憶に残るだけ。LLAP（Live Long and Prosper: 長寿と繁栄を））^[2]