宇宙大作戦(原題:Star Trek)とは、1960年代に放送されたアメリカのSFテレビドラマである。
宇宙、それは人類に残された最後の開拓地である。そこには人類の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。これは人類最初の試みとして5年間の調査飛行に飛び立った、宇宙船U.S.S.エンタープライズ号の驚異に満ちた物語である。
宇宙大作戦(原題:Star Trek)とは、1960年代に放送されたアメリカのSFテレビドラマ。後のスタートレックシリーズの第一作である。アメリカでは大変有名かつ人気がある作品でありよくネタにもされる。 後に続編シリーズと区別するためStar Trek: The Original Series (TOS)と呼ばれるようになった。 内容は23世紀において、星々を巡って外交や調査を行う惑星連邦の宇宙船:U.S.S.エンタープライズ号の冒険を描くというもの。
「チャーリー、転送を頼む。ここにはどんな知的生命体もいない」
演:ウィリアム・シャトナー。エンタープライズ号の船長。階級は大佐。アイオワ州リバーサイド出身。明るく楽天的で、行動力のある現場主義のリーダー。到着した未知の惑星に率先して上陸してはピンチになる。そしてやたら胸元が破れる。後述するスポック、マッコイと三人で行動することが多くトリオを形成している。エンタープライズ号はお気に入りの船らしく、どのくらいお気に入りかと言うととある回において熱病に侵されせん妄状態になった結果、「美女のエンタープライズ」を幻視し、海辺で彼女と愛し合いたいと口走り船室の壁に向かって愛の告白をするなどして側にいたスポック(と視聴者)をドン引きさせるほど。体を張ったアクションが多く、特にシーズン1の19話『怪獣ゴーンとの対決』におけるゴーン人の船長との戦闘シーンは色々な意味で伝説となっている。
ちなみに上述の台詞「Beam me up, Scott(チャーリー、転送を頼む)」は海外では有名だが原語版ではそのような台詞はなくいわゆる「言ってない台詞」である(日本語訳版では言った)。また上述のアイオワ州リバーサイドはファンの聖地となっている。
演:レナード・ニモイ。副長兼科学主任。中佐。論理を重んじるバルカン人と地球人のハーフ。常に冷静で、非常事態でも解説や解決方法の提示をしてくれる。バルカン神経掴みと精神融合の使い手。日本版独自のOPでは毎回謎の笑顔を晒していた。
「彼は死んだよ」
演:デフォレスト・ケリー。医療主任。少佐。頑固者で皮肉屋。本業以外の仕事を頼まれて「私は医者だ。○○じゃない」と返すのと死亡確認で「彼は死んだよ」と言うのはお決まりのフレーズ。続編の新スタートレック第一話の時点では137歳の齢だが相変わらず元気な模様。 原語版では軍医を意味するスラングであるボーンズが愛称として呼ばれているのだが日本語訳版では2009年の映画まで台詞から省略されていた。
演:ジョージ・タケイ。主任ナビゲーターの大尉。フェンシングが趣味のもの静かで真面目な男性で、上記のメンバー三人(と赤シャツ)が船を離れている際にブリッジで留守番役を務めていることが多い。日比混血という設定で、名前もそこから来ているという設定だが、日本語版ではカトウという名字で呼ばれた他、日本版独自のOPでは毎回変顔を晒していた。
演:ジェームズ・ドゥーアン。機関主任。少佐。ウイスキーが大好きなスコットランド系。毎回カークから作業時間について「○○時間でやれ」と無茶ぶりされてはなんとか間に合わせる苦労人。原語版での愛称は「スコッティ」だが日本語版では「チャーリー」の名前で呼ばれた。
演:ニシェル・ニコルズ。通信士官の中尉。アフリカ出身でズールー系の女性。当時黒人女性のメインキャストは珍しく、特にシーズン1の第65話「キロナイドの魔力」でのカークとのキスシーンはまだ人種差別が根強かったアメリカでは炎上騒動になった。日本語版ではウラという名前で呼ばれた。
演:ウォルター・ケーニッグ。ナビゲーターの少尉。ロシア系で、ことあるごとにロシア起源説を披露する(スターリン時代のソ連があれやこれやのロシア起源説を吹聴・宣伝していたことへの皮肉)。なにかと酷い目に遭う事が多いが、次の回ではまた元気に登場することが特徴。劇場版二作目では脳に寄生虫を入れられるというこれまでで最も酷い目に遭ったがやっぱり元気に再登場した。なお演じていたウォルター・ケーニッヒはリトアニア系。
演:メイジェル・バレット。看護師。中の人はパイロット版では副長役だった。
演:グレース・リー・ホイットニー。船長付き秘書。愛称はジェニー。途中から出番がなくなる。劇場版ではしばしば脇役として登場する。
演:ジェフリー・ハンター / ショーン・ケニー。カ―クの前任の艦長。タロス星に立ち寄ったことがあった。中の人は西部劇俳優として有名なジェフリー・ハンター。パイロット版では主役を務めたがその後本人が役を降りたためカークに主人公が変更された。パイロット版の映像は後に本編で過去回想シーンとして再利用された。
保安部員たちのこと。とにかく死ぬシーンが多い。シリーズを通して乗組員から発生した死者59人のうち実に43人、全体の73%が赤シャツを着用した保安部員だった。カーク、スポック、マッコイの三人と赤シャツが未知の惑星に上陸して赤シャツだけ真っ先に死ぬのは様式美。あまりにも死にまくるので「Aパートに登場した赤シャツがBパートまでに生き残っているのは稀」などとよくネタにされ、ストームトルーパーとともにやられ役の代名詞となった。後に制作された前日譚であるENTの中盤では専門の陸戦隊を載せているのにTOSの時代ではどうしてこうなった。
アメリカでの最初の放送時には視聴率自体は振るわず、2シーズンで放送終了になった。一部の視聴者の継続嘆願によりなんとかもう1シーズン制作放送されたがこれは内容がいまいちで結局打ち切りになった。 が、その後の再放送で人気が沸騰し、コンベンションの開催のほか、同人誌なども数多く出版された。特に女性のファンたちが書いたボーイズラブ作品(カークとスポックの組み合わせが大部分を占めた)は「スラッシュ」と呼ばれ後に向こうにおけるBLもの全般の代名詞となり、これがアメリカにおけるBL文化のはじまりだとされている。 なおこのブームで量産された同人小説の内容をファンの一人が皮肉って書いた短編小説が「A Trekkie's Tale」(トレッキーのおとぎ話)で、その主人公がかのメアリー・スーであり、後に出来の悪いオリキャラの代名詞となった。
人気の再燃により1973年にはアニメシリーズの『まんが宇宙大作戦』が制作公開された他、1979年には劇場版のスタートレックが公開され後にシリーズ化、テレビドラマシリーズの新作も制作され現在まで続く長期シリーズになった。
日本においては『宇宙大作戦』のタイトルで放送されたが、首都圏では2回ほどしか放送されなかったのに対して地方局では何度も再放送されたので知名度が首都圏とそれ以外では逆転していた。また放送局によっては『宇宙パトロール』のタイトルで放送されたのも視聴者の混乱に拍車をかけていた。
宇宙大作戦の人気を受け制作された続編のアニメ作品。上述のメンバーからチェコフが消え(チェコフ役のウォルター・ケーニッヒはスタッフとして参加)代わりにカイト人のレスとイドア人のアレックスがレギュラーメンバーとして登場する。この二人は配役を巡るどたばたから生まれたキャラだったがレスの方は向こうのケモナーの間で好評。脚本に参加したSF作家のラリー・ニーブンが悪ノリで自作の小説シリーズ(ノウンスペースシリーズ)に登場したエイリアン(クジン人)をぶち込んだりしたため扱いが難しく、長らく正史の作品から外されていたが最近では正史扱いされるようになりクジン人も『ローワー・デッキ』で再登場を果たした。
20世紀FOXの『スターウォーズ』のヒットに対抗心を燃やしたパラマウントが『スタートレックフェイズⅡ』の企画を元にして『スター・トレック』 (1979)を制作。監督には『ウエスト・サイド物語』・『サウンド・オブ・ミュージック』で有名なロバート・ワイズが抜擢された。なお登場人物のデッカーとアイリーアはもともと『スタートレックフェイズⅡ』の主要登場人物だった。アイリーアは後の無口系ヒロインに影響を与えたとも。その後『カーンの逆襲』 (1982)、『ミスター・スポックを探せ!』 (1984)、『故郷への長い道』 (1986)、『新たなる未知へ』 (1989)、『未知の世界』 (1991)といった映画シリーズが制作された。本来であれば『新たなる未知へ』で終了するはずだったがゴールデンラズベリー賞を受賞するほどの駄作だったためファンが署名活動を起こし、『未知の世界』で改めて終了、既に放送開始されていた『新スタートレック』にバトンタッチされた。
掲示板
1 ななしのよっしん
2023/10/20(金) 20:50:05 ID: SyommZtmeW
依頼者です。
記事作成ありがとうございます。
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/23(火) 23:00
最終更新:2024/04/23(火) 23:00
スマホで作られた新規記事
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。