ラブレター(カードゲーム)とは、カナイセイジがデザインしたカードゲームである。
概要
2012年に同人ゲームとして発行、後に商用化される。プレイ人数は2~5人。
使用するカードは16枚と少ないが、覚えやすいルールと奥深い戦略性、そして1試合あたり5~10分という手軽さが受け、国内外で様々な賞を受賞する人気カードゲームとなった。
ストーリー
ここではない場所、今とは違う時代、とある小さな王国に、一人の姫がいました。
その姫は気立てが良く、誰とも分け隔てなく接したため、国の皆から好かれていました。
そんな姫に心から惚れ込んだ若者たちは、姫の心を射止めるべく、
恋文をしたためることにしました。城に仕える様々な者たちに協力を仰ぎ、
自らの想いを姫に伝えようとする若者たち。
彼らは一癖も二癖もある協力者達の力を使い、見事姫に恋文を届けることができるでしょうか?
カナイ製作所公式ページより引用
プレイ手順
- カードをシャッフルし、1枚を伏せ札として脇に置いておく。伏せ札はゲーム終了まで誰も見ることができない。
- 残ったカードを各プレイヤーに1枚ずつ配って手札とし、残りを山札とする。
- 最初のプレイヤーをランダムに決める。
- 手番が回ってきたプレイヤーは山札から1枚引き、2枚の手札のうちどちらか1枚を選んで捨て札にする。捨て札にした際に各カードの効果を解決する。
- これを繰り返し、山札がなくなるor1人を残して全員が脱落するまで続ける。最後まで残ったプレイヤーの中で手札のカードの強さが最も大きいプレイヤーがそのゲームの勝者となり、1点を獲得する(姫を最後まで持っていた場合は2点とするルールもある)。
- ゲームを繰り返し、最初に3点を獲得したプレイヤーが優勝となる。
使用するカード
基本
- 兵士(強さ1、5枚)
- 「効果:プレイヤー1人を選択し、兵士以外のカード名を指定する。選択されたプレイヤーが指定されたカードを持っていた場合、そのプレイヤーは脱落する。」
強さは最弱だが、枚数が多いので重要となるカード。すでに場に出ているカードや、他のカードの効果から相手の持っているカードを推測するのがこのゲームの肝となる。あえて自分の持っているカードを指定し、いかにも自分がそのカードを持っていないかのようにふるまうのも作戦の一つである。
- 道化(強さ2、2枚)
- 「効果:プレイヤー1人を選択し、そのプレイヤーの手札のカードを見る。」
兵士や騎士で狙いやすくできるが、自分の手番が回ってくる前に相手にそのカードを捨てられる可能性も高いので注意。運良く姫を確認できればそれだけで大きなアドバンテージを得ることができる。
- 騎士(強さ3、2枚)
- 「効果:プレイヤー1人を選択し、そのプレイヤーと手札を見せ合い、強さが小さい方は脱落する(同点の場合は何も起こらない)。」
引き分けでない限り誰かが脱落する恐ろしいカード。負けた側の手札はそのまま捨て札になり、そこから手札を推測されてしまう可能性も高いため勝った側も油断できない。
- 僧侶(強さ4、2枚)
- 「効果:次のターンまで、他のプレイヤーのあなたに対する効果を無効化できる。」
あらゆる効果から身を守れる優秀なカード。出さずに抱えていてもうま味が少ないので手札にきたらさっさと使って安全な場所から情報収集に努めるのが吉。
- 魔術師(強さ5、2枚)
- 「効果:プレイヤー1人(あなた自身も含む)を選択する。そのプレイヤーは手札を捨て札にし、山札(なければ伏せ札)からカードを1枚引く。」
姫を持っているのが分かっている相手を指名できればしめたもの。また自分が持っている騎士や将軍のような使い勝手の悪いカードを手放すにも使える。大臣の事故を除けば残しておいてもデメリットが少なく、比較的マイルドなカードと言える。
- 将軍(強さ6、1枚)
- 「効果:プレイヤー1人を選択し、そのプレイヤーと手札を交換する。」
強そうに見えるが相手と自分の手札が互いにバレバレとなるため諸刃の剣と言えるカード。使用したいタイミングが限られるため、兵士で指定すると結構な確率で当たったりする。
- 大臣(強さ7、1枚)
- 「手札の強さの合計が12以上になった場合、あなたは脱落する。」
強さ7と姫に次ぐ強さを誇るカードだが、思わぬ事故によって脱落してしまうこともしばしば。捨て札にして脱落を回避するかリスクを覚悟して抱えるかの選択を迫られる。大臣を捨て札にした場合は残りの手札の強さが4以下で確定してしまうので兵士や騎士に狙われやすい。
- 姫(強さ8、1枚)
- 「このカードを捨て札にした場合、あなたは脱落する。」
最強のカード。ただしその分マークされやすく、兵士や魔術師で狙われたり、大臣で事故ったりと最後まで手札に置いておくのは容易ではない。
拡張
同じ強さの基本カードと入れ替えて使用する。併用することも可能。
- 女公爵(強さ7、1枚)
- 「手札の強さの合計が12以上になった場合、このカードを捨て札にしなくてはならない。」
効果がマイルドになった大臣。大臣と同様に強さ合計が12未満のときに捨てるのも可能なので、読み合いがさらに難しくなる。
- 眼鏡姫(強さ8、1枚)
- 「このカードが手札にあるときに脱落した場合、山札(なければ伏せ札)からカードを1枚引いて復帰する。」
効果がマイルドになった姫。かなり強力だが効果は1回限りなので過信は禁物。
- ショートヘア姫(強さ8、1枚)
- 「このカードを捨て札にした場合、あなたは脱落し、その時点でゲームを終了する。」
終了条件が追加される姫。このカードが使用されるゲームでは序盤から強力なカードを残しがちになるので、それを意識した立ち回りが重要となる。
- 伯爵夫人(強さ8、1枚)
- 「このカードは場に出すことはできない。山札がなくなった時点で手札に残っていた場合、あなたは脱落する。」
強力だが最後まで抱えていると勝てない地雷カード。魔術師や将軍の効果で早く手放したいところだが、他のプレイヤーを早期に全滅させてしまうのもアリ。
- 王子(強さ8、1枚)
- 「このカードを捨て札にした場合、あなたは脱落する。」
姫と全く同じ効果。イケメンにラブレターを送りたい女性プレイヤー向けのカード。
- 王(強さX、1枚)
- 「このカードが手札にある場合、あなたは脱落する。」
引いた瞬間に負けが確定する、理不尽な地雷カード。5人以上でのプレイ時に入れることが推奨されている。
公式セット以外のバージョンには、「通常時は強さ0だが、ゲーム終了時に強さ7となるカード」「ゲーム終了時に誰かの手札に残っていた場合、強さが小さい方が勝ちとなる強さ2のカード」といった効果を持つカードが含まれていることもある。
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