京王1000系とは、京王電鉄の通勤型電車である。専ら井の頭線で使用される。
30年近く京王井の頭線に居座っていた京王3000系を置き換えるために1996年に第1編成(以下、1001Fという風に表記)が登場した。
京王線系統に遅れること24年、いよいよ登場した20m級車両である。慢性的な混雑に悩む井の頭線の輸送力増強に貢献している。
しかし、3000系のうち3016F~3029Fは更新工事を受け残存することになったり、3011F~3015Fが3001F~3010Fよりも引退するのが遅かったため、3回に分けて導入されている。そのため、一番最後の1034Fは2009年の登場であり、13年間に渡り製造が続けられていたのである。いや、もしかしたらさらに増備されるかもしれない。
まあ、3000系の29年間には及ばないけどね。
正面デザインは、トンネル区間に配慮した貫通型になりながらも、伝統の湘南顔のイメージを引き継いでいる。
なお、駅間距離がほぼ全て1.0km未満の井の頭線において、設計思想がよく解らない性能(全車加速度2.6km/h/s)になっているが、現在2M車の3M化を行っており、全車施工が完了したら、もしかしたら加速度が上昇するかもしれない。
また、減速度も3000系と混在していた時期があることからか、3.7km/h/sと、平成生まれの短距離特化電車にしては低めの値となっている。これだけみるとどう見ても郊外向けの性能である。それがKOクオリry
この記事では1001F~1010F(1次車・2次車)を0番台、1011F~1015F(3次車・4次車)を10番台、1021F~1034F(5次車・6次車)を20番台とするが、実際どんな番台区分が使われているのかよくわからない。それがKOクオリティ。
全番台ともに区別なく共通の運用に就く。
基幹区分。VVVFインバータ装置は奇数編成は東洋製GTO、偶数編成は日立製IGBTを装備していて、2M3Tの5両編成である。ちなみに低運転台。
後にパンタグラフのシングルアーム化、LEDの車内案内表示器、ドアチャイムの取り付けが行われた。
中の人に言わせると、雨の日の制動はそこそこに信頼性があるが、加速がとにかく伸びない、速度照査のバラツキがひどい、ブレーキステップのノッキングが出やすい等の苦労が偲ばれる話を聞く。
1F~10Fのリフレッシュ工事が発表されている。既に工事の終わった1Fは営業運転に入っている。
変化としては
・主電動機と制御機器の更新。東洋電機製の密閉型主電動機と同東洋電機製のIGBT素子VVVF制御へ。
・内装のリフレッシュ。つり革の大型化、LCD案内表示器、広告画面の設置、車いすスペース全車設置、座席があじさい色へ、側引き戸の複層ガラス化(E233みたいなもの)、化粧板更新。この化粧板は桜をモチーフにしたもので、桜に混じって隠れ絵が2つ忍ばせてある。興味があったら探してみてはいかがだろうか。
・SIV交換
・3M化。付随車を電装化している。台車もユニットブレーキの新型に交換(既存の車両は従来のまま)
・戸閉開閉予告灯の設置(井の頭線初)
・自動放送装置設置
意外と本格的なリフレッシュなのだが、相変わらず空調に関しては後述するが除湿性能が低く、外気温によっては常に蒸し暑い。
0番台との違いを箇条書きにまとめると、
11Fは冷房能力が42000kcalに対して、12F以降は50000kcalに大型化されている。
このグループに限らず井の頭線全般に言えることだが、サーモが鈍いのか、そもそも装置自体に機能がないのか、他社の冷房装置に比べると除湿能力が極端に低く、気温が25℃くらいだと全く装置が作動しておらず、非常に車内が蒸し暑くなる。
また、中の人曰く、雨の日は回生ブレーキの空転防止の為の補足空気ブレーキが入ってしまうと制動距離が極端に伸びるグループだそうで、一番オーバーランが怖いグループなのだそうだ。また、速度照査(KOタイムショック)がズレやすい、挙動がガタガタすぎる等、扱いが一番難しいそうだ。
反面、加速は高速域まで落ちずに後述の5、6次車より良い為に、急行のダイヤに乗せやすいとのこと。
5年ぶりの製造となったため、見た目も中身もかなり変わった。まず、ビードが廃止されたほか行先表示器が完全に埋め込まれ、ドアの形状もE231系に近いものになりすっきりした印象になった。
なお、21F~25Fが5次車、26~34Fが6次車で、仕様は細かいとこ以外は全て同じ。
貫通ドア部分のピラーも黒くなり、正面が2枚窓のように見えるようになっている。
行先表示はフルカラーLEDが用いられ、急行表示も10番台までの赤色に代わって京王線系統と同じ緑色になった。
また、内装については車内案内表示器がLCD化され、ドア付近にE233系を意識したと思われる黄色いシートが貼られている。
バリアフリーの観点から、網棚の高さも今までより若干下げられている。
VVVFインバータ装置は日立製IGBTだが、0番台の偶数編成が装備しているものとは別のもので、更に変換効率に優れた主電動機を装備している。
中の人曰く、一番素直で扱いやすいが、雨の日になると急に制動力の期待を裏切るという困ったちゃんでもあるそうで、タイトなダイヤの井の頭線においては優秀な反面、雨天時の信頼性においてはやや苦しいそうだ。
井の頭線の特徴の1つとして、京王3000系の代から7編成ごとにそれぞれ7パターンあるレインボーカラー(?)を前面、側面の帯にまとっている事が挙げられる。以下にその7色の表を示す。
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オレンジベージュについてだが、1006F、1013Fまでは3000系と同じベージュをまとっていたが、1027Fからより明るいオレンジベージュに変更され、1006F、1013Fも漸次オレンジベージュに変更された。
なお、29Fにおいては、特別塗装(レインボー塗装になっている。来たらラッキー)
井の頭線の車両 |
現用車両: 1000系(今ここ) |
引退車両: |
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最終更新:2024/11/28(木) 05:00
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