森繁久彌 単語

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森繁久彌とは、日本俳優コメディアンである。

概要

1913年生まれ、2009年享年96歳。

1936年東京宝塚劇団(=東宝)に入団して以降、半世紀以上に渡って日本演劇界・映画界・テレビアニメ・その他諸々の業界で多大な活躍を残した名優。東宝で下積みを経験した後はNHKに入局してラジオアナウンサーとなり満洲国に渡る。戦後して本格的な芸能活動を開始する。

当初は、俳優というよりラジオ番組で有名なコメディアンであり、年を召した人には「次郎三国志シリーズ」でのの石などの役のほうが有名だが、キャリアを重ねるにつれてシリアスな役をこなす重鎮としてのキャラクターが強くなっていった。

また、産初の長編アニメ映画伝』ですべての男性キャラクターを担当するなど、出演作は少ないながらアニメ声優としても大きな功績を残している。1957年から45年以上に渡って出演を続けたNHKラジオドラマ日曜名作座」でもこの「すべての男性登場人物を一人で演じ分ける」ことを遂している。

この、“コメディアンであるにも関わらず年を重ねたことでシリアスキャラクターに転向する”という経歴の動きは後に多くの後輩にも伝染し、『繁病』と揶揄され、彼はその病原とされた。
もっとも、繁は当初から俳優志望であり、コメディアンの才はたまたま持ち合わせていたものであった。 

10代20代人間には、氏がドラマ映画に出演している姿はなじみが薄いかもしれないが、もののけ姫「おっことヌシ」役として、当時84歳でありながら凄みと迫力に満ちたアテレコを聴かせたことは、若い世代にも膾していることである。
ちなみにこの時、立ったままではつらいため椅子に座ったままで演技せざるを得ず、さらには既にも遠くなっていたため、宮崎監督元で大きめに話さないと演技示ができないという状態だったが、数時間に渡るアテレコを見事にこなしていた。

長寿

80歳をえてもなお精力的に活動したことで有名であり、2chなどでは「死にそうにない人」「絶対に死なない人」「繁なら葬式に出るかも」 とネタにされたほどで、70代・80代の"後輩"が亡くなる度に「どうしてより先に逝っちゃうんだ」と悲しんでいたエピソードもある。
が、実際は90代に至ってからは体力的に限界を迎え俳優業から遠ざかっており、朗読声優などの仕事をこなすだけだった。

晩年はおだやかで大病もなく(89歳のときに心筋梗塞で倒れたことはあった。危篤状態に陥りながら生還)、演劇映画を楽しみつつ、フォアグラステーキも楽しみつつ、老衰で死亡した。

ちなみに喫煙であった上、日本酒を好んでいた。何が氏をここまで健康にさせたのだろうか。

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