毎日新聞が発行しているフリーペーパー「まんたんブロード」にて、1年に渡り全12回掲載された。
米澤先生曰く、ミステリでもSFでもホラーでもない、ヘンな話。
掲載タイトルは以下の通りである。
フリーペーパーに掲載されていたという特性上、国会図書館にすら蔵書がなく
米澤穂信作品の中でも非常に入手困難なものの一つであり、
現在も多くのファンから単行本化が待ち望まれている。
女子高生のサトは、友人のいずみが左手にはしを持っているのが目に入る。
「いずみって左利きだったっけ」と聞くサトに、
「当たり前じゃない」となぜか嫌そうな顔をするいずみ。
ふと周りを見てみると教師も生徒もみんな左利きだ。
そんな中、一人だけ右利きの生徒を発見するが――。
人体研究の最前線であるR&F社では、
機密が漏れるのを防ぐため退職者の記憶を消去することになっていた。
そんなR&F社の退職者の一人、タクミが会社に呼び出される。
そこで出迎えた先生と呼ばれる人物は、タクミにある人物を紹介したいのだというが――。
二ノ宮サトのアパートの前のゴミ捨て場に真っ黒なゴミ袋が捨てられる。
回収業者からは「トーメーな袋を使ってください」と、ゴミ袋はいつまで経っても回収されない。
やがて、中身も分からないゴミ袋は日増しに異臭が強くなり――。
ニロケラス市のヤジマ研究所で発生した怪死事件。
国連火星軍のサト・ニノミヤ中尉らは、そのミイラ状に乾ききった死体の調査を始める。
やがて、部屋中の水分が一瞬で吸収されていることに気が付いた彼女らは――。
友人の二ノ宮サトの部屋に遊びに来た、あたし。
でも、部屋に上がってみたら靴からテレビまでなぜか同じものが二つずつ。
サトは「ひとつじゃ不安でしょ」なんていうけど、極めつけはは使用中の二本の歯ブラシだ。
さてはサトのやつ……と疑うあたしだったけど――。
「ねえ、空に限りがあると思う?」二ノ宮サトは言う。
ぼくは何のためらいもなく、
「いいや」と答えるが、
彼女は「あるわ」と言うのだ――。
ある干ばつに苦しむ地域で、
長たちは話し合いの末にオロチに生け贄をささげ、以って雨乞いをすると伝えた。
三歳に満たぬ子は片っ端から撃たれていくが、最後の一人が見つからない。
そんな時、町はずれにひっそり住む女、二ノ宮サトが子を産んだばかりだとささやかれ――。
サトが旅の途中で立ち寄ったルトロンヌ市では、
誰もが「パロボファ」と呼ばれるものをコレクションしていた。
パロボファこそが地位の証とまで言われるようだが、
それが何かを知らないというと市民からは邪険にされてしまう。
果たしてパロボファの正体は何なのか――。
二ノ宮王家のサト王女は、神さまとのちょっとしたトラブルにより、
「予言の力を与えるけど、その予言はだれも信じない」という呪いをかけられてしまう。
「子供の嫌がらせか……」とつぶやくサト王女であったが、実際その呪いは実にいやなものであった。
やがてサト王女は「もう怒った!」と従者も連れずに旅に出るが――。
武装した兵士たちにより二ノ宮サトが捕まった。
二ノ宮サトの存在は、
ある理由によって国連政府によって禁じられていたのだ――。
11カ月にわたって連載していた「11人のサト」だが、
なんと最終回のストーリーができていないという。
なんでも今までの話には原案者がいたのだが、
彼女がどうなってしまったのか分からないという。
果たして、原案者の身に何があったのか――。
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最終更新:2025/12/06(土) 00:00
最終更新:2025/12/06(土) 00:00
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