CB750とは (シービーナナヒャクゴジュウとは) [単語記事]

CB750とは750ｃｃの排気量を持つホンダ製の地味な2輪車である

別名は教習所においてるヤツRC42（アールシーヨンニー）←型式名BC-RC42から

地味な概要

CB750と言えば・・・教習車？と言うぐらいしか特徴がない地味なバイクである。

CB750のデビューは1992年 CBよりさらに地味なナイトホーク750の外装をリフレッシュするかたちで生み出された。
やはりカワサキ・ゼファー750（Kawasaki・Z　　E PHYR）に対してナイトホークではイメージが立たないことを考慮しての「CB」だったのだろう。

しかし、時代はまだレプリカブームを引っ張りながらもネイキッドスタイルならホンダにはCB スーパーフォアと言う新型車がデビューし400と1000のスーパーフォアに挟まれたCB750はデビュー時からすでに日陰を歩く宿命の存在になった。なぜ400と1000と一緒にCB750SFを生み出さなかった？スーパーエアロのエンジンがあっただろが！

搭載されるエンジンは名車CB750Fの後釜として用意されていた当時としてはコンパクトなCBX750Fのエンジンをベースとした1983年生まれのRC-17E型空冷並列4気筒DOHC４バルブ。初期モデルにはタンクサイドに「INLINE　FOUR　SPORT」とご丁寧に書かれスポーティーさをアピールしていたのが余計に悲しい。もっともベースとなったCBX750Fも大人気の売れっ子CB X4 00Fや変態並列6気筒エンジンを搭載するCBX（1000）に挟まれマイナー感が否めないバイクである。10年前のおじいさんからエンジンを拝借し、お父さんの骨組みをもらい、ご先祖様からCBの名前を襲名したバイク・・・それがCB750なのである。ゆっくり走っていたら冬でも熱ダレするエンジンでも、速く走ればすぐにオーバークールに陥るエンジンでも愛着を持って接すればきっとヘソを曲げてデジタルトリップメーターをリセットさせたりレクチファイヤを焼きつかせることも無いはずだ。

悲しい事に速さではCB 1000 SF/1300SFには敵わないどころか状況によってはCB400SFよりも遅いとか言われる始末。
元がアメリカ向けのナイトホークでありホイールベースの長い（上位車格のCB1300SFよりも長い！）CB750は小回りが苦手であり、減速せず荷重の抜けた状態でカーブに突っ込んでしまったら「ビビったー」では済まされないほど全身の毛穴から汗が染み出しお小水が垂れそうになるほどである。最もいくら古いタイプの設計のバイクとは言えCB400SFに負けるのは普通に腕の問題だと・・・実際「負けた・・・」って言うシチュエーションになったことないし。
おまけに一部の口の悪いCB750four乗りやCB750F乗りのライダーからは「RC42がCBを名乗るのはやめてほしい」とか言われる始末。←ほっとけ！ホンダがCBと言えばそれはCBだ！

あまりユーザーに注目されていなかったCB750であるが、全国の自動車学校からは熱烈なラブコールを受け教習所専用モデルが生み出されそれまでの教習車であるVFR750Fは次々とCB750に更新されていった。さらに大型自動2輪免許が自動車学校にて取得できるようになってからCB750の自動車学校への配備は加速度的に増えていった。そして退役した教習仕様のCB750からは「強化型オイルクーラー（電動ファン付）」「リアの2ポッドキャリパー」「高強度の鉄ステップ」を求める一般ユーザーの手によって異様な高値で部品が取引されていくのである。

そんなCB750も2008年にとうとう絶版車の仲間入りを果たし生産終了となった。泣いたのは自動車学校と俺の他にも多分いるはずだ。ゼファーがファイナルエディションでモデル最期を飾る中2004年以降のお色直しはあったものの、特にファイナルエディションを設定されることもなくひっそりとした最期を迎えたのはなんともCB750らしい最期であった。たぶんGSF750とはいい友達になれる。