Pentium(ペンティアム)とは、Intelが販売していたCPUのブランド名である。
1993年に初代Pentiumが登場。名称は、i486に次ぐ第5世代という意味でギリシャ語の「5」を意味する"penta"と、金属を意味する"-ium"を組み合わせて作られた。
シリーズとしてのPentiumは裏切り者のPentiumDを最後に途絶えたが、その後Core2シリーズの廉価版として名前のみが復活。モバイル向けでも2013年より最上位モデルにPentiumの名前が与えられ、首位を奪還している。
近年は低価格PC用プロセッサのブランドとして使用されていたが、Intelは2023年に新しく「Nシリーズ」を発表しており、Pentiumというブランドは終了している。
1993年に発売された。
動作電圧は5Vで、Socket 4対応。クロック周波数は60MHz、66MHzの2種類のみであった。
スーパースケーラ構造で複数の処理を同時にこなせるようになり、マルチプロセッサーにも対応したが、5V動作のために消費電力が増え、ヒートシンクだけでは排熱できないほど熱くなり、ファンを必要とした。
そのために、66MHzを超えるクロックアップができなかった。
1994年に発売された。
動作電圧は3.3Vに下がり、高クロックに対応できるようになった(75~200MHz)。Socket 5、7対応。
このころには、16ビットのISAバスに代わる32ビットのPCIバスが一般的となり、それを制御するチップセットも安価に登場するようになって、Pentiumはi486から置き換わるようになった。
Windows 95登場時には、ほとんどのパソコンはPentiumになった。
1996年登場。
第三世代ではP54Cをベースに、浮動小数点演算回路を利用した複数の演算処理を行えるMMX命令を追加。
MMXテクノロジPentiumプロセッサと呼ばれた。
クロック周波数は166~233MHz。
なお、これまでインテルは互換CPUに対してクロック周波数で優位に立っていたが、AMDが発売したK6プロセッサがいち早く233MHzを実現し、一時的に追い抜かれた。
1995年発売。動作周波数は150~200MHz。x86プロセッサとして初めて二次キャッシュを内蔵した。
採用した「P6マイクロアーキテクチャ」はx86命令を単純な固定長命令に変換してから実行するというもので、Pentium Proは「x86命令のインターフェイスを持つRISCプロセッサ」と言っても良かった。
当時の一般向けWindowsにまだまだ残っていた16bitコードの実行速度は同クロックのPentiumに及ばないという問題があったので、Pentium ProはWindows NTベースのサーバーやワークステーション向けに販売され、一般のデスクトップPCには降りてこなかった。
1997年発売。
Pentium Proの欠点となった16ビット命令の処理を改善、さらにMMX命令にも対応した。
また、低価格化を実現するため、L2キャッシュは組み込まず、カートリッジ基板にCPUと単体のL2キャッシュを組み込み、ソケットに差し込む方法からファミコンカセットのようにスロットに差し込む方式に変更された。
L2キャッシュとのシンクロが容易になり、CPUのクロック周波数向上が楽になったことで、一気に233~500MHzまでクロック周波数を向上させることに成功した。
1998年辺りから一気に普及した。
また、これをベースにした上位モデルとしてXeonが、廉価版として、Celeronが誕生した。
1999年発売。
Pentium IIの改良版で、浮動小数点演算でのSIMD処理を可能にした、ストリーミングSIMD命令(SSE)が採用された。
第二世代になると、L2キャッシュそのもの性能が向上、安価になったことで、再びCPUコアにL2キャッシュが組み込まれ、それに伴ってSocketタイプが再び販売された。
クロック周波数の向上は進み、2000年にはインテルCPUとしては初めて1GHzを達成した(ただし、その直前にAMDがAthlonで達成していた) 。
Pentium 4の発売と並行して第3世代も発売されたが、処理効率ではこちらが上で、特に同じコアを使ってL2キャッシュを半分にしたCeleron 1.4GHzでは、初期のPentium 4を上回る処理能力を達成した。
Pentium 4(socket423・socket478・LGA775)
詳細は「Pentium 4」を参照。
Pentiumの第四弾で、数字表記がローマ数字からアラビア数字になった。「北森」に限ればさほど問題なく使えた。
処理効率よりもクロック周波数向上を優先した構造になっていたものの、発熱がひどく、4GHzの壁を越えられなかった。
これ以降、インテルもAMD同様に処理効率優先に開発をシフトした。
詳細は「Pentium D」を参照。
インテルのデスクトップ用CPUとして初めてデュアルコアを採用したが、Pentium 4の第3世代である。Prescottコアを元に作ったため、発熱が多くなってしまった。本格的なマルチコアCPUはCore 2まで待たされることとなった。このシリーズを以てフラグシップとしてのPentiumブランドは終焉を迎えた。
途上国でのブランドイメージが強いため、2007年にCore 2 Duoの廉価版として発売された。そのため、実質Core 2 Duoの名前をPentiumに変えたに過ぎず、先代のPentium Dとは似て非なるもの。
Pentium(LGA1150,LGA1151,LGA1155,LGA1156,LGA1200,LGA1700)
Core i3のキャッシュ容量を削減した最廉価モデル。かつてのPentium Dual-CoreがCore2 Duoのデチューン版であったのと同じ位置づけである。Hyper Threadingは第6世代まで無効化されており、同時実行可能なのは2スレッドとなっていた。第7世代からは有効化され、4スレッド実行可能になっている。そのほか、統合グラフィック機能にも一部制限(低クロック、デュアルストリームの非サポートなど)がある。
2014年にはブランド生誕20周年を記念してG3258(LGA1150)が発売され、この型番のみオーバークロックが可能な仕様になっている。
デスクトップ用Pentium 4に省電力機能を追加しただけのもの。ソケット形状はsocket478。ヒートスプレッダがあるものとないものがあり、ヒートスプレッダ付きのものはデスクトップ用Pentium 4とそっくりである。しかし互換性はない。
デスクトップ用Pentium 4と同じ設計のため発熱が多く、デスクトップ代替用ノートPCの採用が主だった。HTに対応している製品もある。
Pentium M
2003年にノートPC向けに新規開発されたもの。ソケット形状はsocket 479。Pentium 4とは異なり、Pentium IIIをベースに開発が行われた。
そのため、同じクロック周波数ではモバイルPentium 4を上回る処理効率を実現した。
これをベースに処理効率を優先するプロセッサーとしてCoreアーキテクチャーが開発された。
先述の通り、2013年より小型・省電力PC向けCPUの最上位モデルに君臨することになった。このグループは4コア4スレッドというCore2Quad顔負けの性能を持っているにもかかわらず、TDPは4~10Wとかなりお財布にやさしい設計になっている。
Bay Trialではプロセスナンバーの頭にJがつくものはデスクトップ向け(Bay Trial-D)、Nが付くものはモバイル向け(Bay Trial-M)ということになっていたが、実際にはN型でもNUCやMicroATXに組み込まれた事例がある。このためか、BraswellではN型に統合された。
掲示板
22 ななしのよっしん
2020/05/20(水) 00:05:31 ID: uIFYFVMAhz
そんなPentiumもG4560からはまさかのHyper Threadingが有効化されて2コア4スレッドに
下手したら旧世代のi3辺りは超えたと思う
一方、かつてのライバルだったAthlonがRyzenの廉価版として復活
今度はローエンド側で再びライバルとして立ち塞がったという
23 ななしのよっしん
2025/01/14(火) 08:18:19 ID: NHHJhfnT7w
両さんがハイスペックマシンとして使ってたCPUという知識しかないのだが当時はすごかったのか?
あとオウムのパソコン屋の宣伝ビラにもやたらとのっているが
24 ななしのよっしん
2025/01/21(火) 02:03:30 ID: NzZKBAzD4Y
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最終更新:2025/01/22(水) 11:00
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