ル・マンブガッティサーキットは、フランス西部のサルト県ル・マン市にあるサーキットである。
ル・マン市はパリから南西180km、高速鉄道TGVで1時間の位置にある。
ル・マン市と言えば、フランス人でさえ、あのル・マン24時間レースしか思い浮かばないらしい。
普通の小さな地方都市である。人口14万。
サルト県自体が農業県であり、ル・マン市の市街地から離れるとのどかな田園が広がっている。
「サーキットと自動車工場を抱える小都市」として共通点がある鈴鹿市と姉妹都市になっている。
ル・マン駅から5kmほど南に下った郊外にブガッティサーキットがある。
ル・マン24時間レースは、ル・マンブガッティサーキットの一部と公道から構成される
サルトサーキットで行われる。
ブガッティサーキットの隣にはマン・アルナージュ空港がある。
ル・マン24時間レースの時はここに自家用機でやってくる人も多い。
海岸線から100km程度の場所に位置しており、潮風の影響を受けない内陸部のサーキットである。
2000年からMotoGPが開催されており、開催時期は五月中旬で定着している。
ル・マン24時間レースは、1年の中で最も昼が長い夏至のころに開催されると決まっている。
つまり、MotoGPはル・マン24時間レースから1ヶ月前の前座イベントとして開催されているのである。
五月中旬のル・マンはとにかく雨が降りやすく、波乱が起こりやすい。
2000年から2015年まで16回MotoGPが開催されたが、そのうち決勝日が一日中晴れたのは7回のみ、
あとの9回は決勝の一日の中のどこかで雨が降っている。
ストップ&ゴーのレイアウトとされ、加速力とブレーキを問われる。
路面グリップが悪いサーキットとしても定評がある。晴れていても滑りやすく、雨が降るとなおさら滑る。
転倒の多いサーキットとしての印象が強い。
とにかくコース幅が狭く、パッシングしにくい。
パッシングしようとするとラインが崩れてタイムロスしやすい。
それゆえ、予選で全力を出してアタックして、スターティンググリッドをできる限り上にしておきたい。
しかしながらル・マンは雨が降りやすく、予選で全力を出してアタックすることも難しかったりする。
比較的にパッシングしやすい場所はメインストレート後のダンロップカーブ、ダンロップシケイン、
バックストレートエンドのChemin aux Boeufs、あたりとなる。
ル・マン24時間レースでも共用されるメインストレートを走ると、右へ曲がるダンロップカーブに入る。
その後に左~右と切り返すダンロップシケインがある。抜きどころでもあるし、転倒しやすい場所でもある。
ブレーキングしながら左に右に切り返す場所で、マシンコントロールが難しい。
ダンロップブリッジ(タイヤの形のアーチ)をくぐると、やや左に曲がりつつ一気に下る。
この下りでは減速G、縦Gがかかる。
La Chapelleのコーナーで、ル・マン24時間レースのコースと分岐する。
La Chapelleの前半は下り勾配で、後半の立ち上がりは上り勾配になっている。
次の左コーナー(Le Musee)は、入り口・出口ともにコース幅が広い。
このサーキットで唯一広いコース幅になっており、スピードを乗せることができる。
Le Museeはコース幅が広いせいでライン取りも多く取れる。
そのため各ライダーがクロスラインをかけてきて邪魔になり、なかなか攻め込むのが難しい。
しかしながら、タイムを上げるためにはLe Museeを上手く走ることが大切である。
Garage Vertのコーナーを曲がると、本サーキット最長の直線であるバックストレートに入る。
ここは前半が上り勾配で、途中から下り勾配になっている。
バックストレートでミスをしても、ショートカットのアスファルトに乗ればレースに復帰できる。
最終コーナーを立ち上がってすぐの場所にチェッカーラインがあり、
最終ラップの最終コーナーで抜いてしまえば劇的な勝利になるのだが、
最終コーナーは非常に狭っ苦しく、パッシングが難しい。
最終ラップの最終コーナーで抜いて勝ったのは2011年moto3クラスのヴィニャーレスぐらいであり、
珍しいことなのである。
最終コーナーの南に、ル・マン名物の高速観覧車がある。
かなりの速さでぐるぐる回っており、しかも窓無しで寒い。
急上昇ワード改
最終更新:2024/05/19(日) 14:00
最終更新:2024/05/19(日) 14:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。