くりきんとは、2007年5月24日に任天堂より発売されたゲームである。
正式なタイトルは『くりきん ナノアイランドストーリー』。
しかし、タグとしては「くりきん」が一般的であるため記事名も「くりきん」とする。
ジャンルはアドベンチャーRPG。
メーカー希望小売価格は4,800円。
OPソング『くるくるくりくり』、EDソング『奇跡のチカラ』をクリスタルキングが歌っている。ゲーム内では『クリスターリア』というキンが登場するが関係は定かではない。
ニンテンドーWi-Fiコネクションは現在非対応。
ちなみに隠れた名作である。
続編を望むプレイヤーは多いが、発売の2ヵ月後に開発元が倒産してしまったので続編は絶望的とされている。
キャッチコピー
モード説明
このゲームには、全部で5つのモードが用意されている。ちなみに、ストーリー以外は、ストーリーを進めることで解禁されていく。
- ストーリー
ストーリーに沿ってゲームを攻略していくモード。主人公がナノアイランドのナノアカデミーに転校してきたところから物語は始まる…。全24章構成。
しっかり練られたストーリーは一見の価値あり。
ちなみに、初回クリア後は、クリア後のストーリーである『バトルトーナメント編』がスタートする。
ネタバレではあるが、EDソングのタイトルと、ストーリーの最終章の題名が同じである。 - つうしん
他のプレイヤーと対戦する『つうしんバトル』と、すれ違いによってキンの受け渡しをする『すれ違い感染』がある。
ちなみに、通信バトルで相手のキンを全滅させた上で勝利することに成功した場合、全滅させた相手のキンを奪うことが出来る。 - フリーバトル
ルールなどを自由に設定してバトルの練習が出来るモード。
このモードでバトルをしても経験値は入らないので注意。 - キンうらない
占いが出来る。 - データライブラリー
自分のプロフィールや獲得した称号が確認できる。
キンについて
キンとは、このゲームで最も重要になる存在である。全部で128種類(配信含む)存在する。
キンの種類
キンは、大まかに分けて4つの種類がある。
・コユウキン
主人公の体に宿るキンで、『チュウシュツ』を行うことで取り出すことが出来る。
全滅させてしまっても、再度『チュウシュツ』を行えば入手できるが、全滅前よりレベルが少し下がる。
ちなみにどのコユウキンになるかは主人公の名前と性別、使用しているDSで決まる。
ちなみにストーリー中で別のコユウキンが入手できるが、そちらを全滅させてしまうと再入手は不可なので注意。
・原生キン
この島のいろんなところからスポイトを使い『サイシュ』を行うことで入手できるキンの総称。もっとも一般的なキン。
・新種キン
特定の組み合わせのキン同士でバトルを行い勝利すると、時々戦闘終了後に自分のキンが相手のキンと融合する。
その時に生まれるキンの総称。
・隠れキン
2007年8月23日~9月5日までDSステーションより配信されていた。
また、2007年6月23日~24日にかけて行われた『第26回ワールドホビーフェア』では先行配信されていた。
ちなみに、現在はほぼ入手不可能。
キンのステータス
後述の属性と並ぶ、後述のキンバトルにおいてもっとも大事な要素で5つ存在する。HPと攻撃力のみ、キンのレベルが上がるとともに上昇する。
ちなみに、ポケモンのような個体差はない。
・ステータス一覧
HP:ヒットポイント。相手の攻撃によって減り、これが0以下になったキンは当然死ぬ。
攻撃力:相手を攻撃する能力。高ければ高いほど短時間に相手に多くのダメージが与えられる。
防御力:被ダメを減らす能力。例えば、この値が15なら、相手の攻撃での被ダメを15%軽減できる。
増殖力:停止している時に増殖するスピード。高ければ高いほど短時間に多く増殖する。
移動速度:ステータス画面では確認不可。キンの移動するスピード。
また、この5つのステータスのほかに「やる気」があり、これがなくなったキンは移動以外の一切の行動をしなくなる。
画面を拡大しキンそのものをタッチするかしばらく移動させると回復することができる。
サイズ
サイズは、S,M,Lの三段階があり、それぞれ高い能力、低い能力に傾向がある。
ちなみに防御だけは傾向がない。
・それぞれのサイズの特徴
・Sサイズ
このサイズの全てのキンは増殖力が高いため、数で押し切る戦い方が有効。
ただし戦闘能力は低いので、序盤に相手の増殖を抑えきれないとほぼ確実に押し負ける。
・Mサイズ
能力はバランスよく短所はあまり無いが、逆に言うと長所もあまり無い。
Mサイズの全てはプレイヤーの腕で決まるといっても過言ではない。
・Lサイズ
基本的に能力は高めなのだが、移動速度と増殖力だけはほかのサイズにはかなわない。
取り囲まれるとめっぽう弱いので、抑え込まれるのだけはなんとしてでも阻止すべし。
・能力の傾向
HP: 低い S←―M―→L 高い
攻撃力: 低い S←―M―→L 高い
増殖力: 高い S←―M―→L 低い
移動速度: 速い S←―M―→L 遅い
適正環境
シャーレの環境。温度を表す『℃』と、酸性かアルカリ性を表す『pH』がある。
これらは増殖力に影響し、適正なら増殖力は20%上がり、不適正なら増殖力は20%下がる。
例えば、「ちゃキン」というキンは、℃は「低温」、pHは「酸性」を示している。
つまり、シャーレの環境が「低温」または「酸性」ならば、適正環境のため、ちゃキンの増殖力は20%上がる。
逆に、シャーレの環境が「高温」または「アルカリ性」ならば、不適正環境のため、ちゃキンの増殖力は20%下がる。
もうひとつ、「アマクチン」というキンは、℃は「中温」、pHも「中性」を示している。
この場合、シャーレの環境が「低温」だろうが「酸性」だろうがアマクチンの増殖力は変わらない。
適正環境が中温または中性の場合、環境の効果は一切受けつけない。
ちなみにシャーレがノーマルになると、中温、中性以外の適正環境を持つキンでも環境補正は一切受けられない。
属性
前述のステータスと同じく、後述のキンバトルでもっとも大事になる。
キンには必ず『ソリッド系』『エッジ系』『ヴェール系』のどれかが属性として割り当てられている。
これらは三すくみの関係となっており、それぞれやっぱり相性がある。
相性のいい相手に対しては、相手の防御力を無視した上に、自分の攻撃力が1.5倍になる補正がつけられる。
・相性
ソリッド系>エッジ系>ヴェール系>ソリッド系
キンバトルについて
『シャーレ』と呼ばれるバトルフィールドを使い、キン同士を戦わせること。
ちなみに一つのシャーレ内に存在できるキンの数は400匹で自分、敵ともに合計200匹まで増殖できる。
残り一分を切る前ならギブアップが出来る。
操作方法
移動させたいキンをタッチペンで囲み、行きたい場所にスライド。
相手のキンや技玉(後述)など、攻撃できるものがあればぶつかったとき自動で攻撃を開始してくれるので攻撃指令=移動指令と思ってもらってよい。
自分のキンを囲み、マイクに息を吹きかけると分散。増殖を促すのならやるべし。
バトルの流れ
画面上のボタン
キンバトルをしている最中、下画面の下側にいくつかのボタンが配置されている。このボタンをタッチする事で、いろいろな機能が使える。
以下、ボタンの機能について説明する。
・画面の拡大・縮小
画面左にある虫眼鏡のレンズ部分に+と-が描かれているボタン。
画面の拡大縮小は3段階あり、暗くなっているボタンを押しても反応しない。
・キンの色分け
ゲーム中に登場する「あずキン」というキンが左上と右下に1匹ずつ、それぞれ青と赤で表示されているボタン。
自分のキンが青、相手のキンが赤で表示されるようになる。
・操作可能キンの制御
2キンバトルで表示されるAとBの文字が書いてあるボタン。
例えばバトル前のキン選択画面でキンAに「くりキン」、キンBに「カビールス」を選択した場合、タッチする事で文字がAだけになり、くりキンのみが操作できるようになる。
同じように再びタッチする事で文字がBだけになり、カビールスのみが操作できるようになる。
もう1度タッチすれば元に戻り、再びくりキンとカビールスの両方が操作できるようになる。
・自分のキンの確認
青いあずキンに吹き出しが表示されているボタン。
タッチしている間だけ自分のキンのステータスや属性などが表示される。
・相手のキンの確認
赤いあずキンに吹き出しが表示されているボタン。
タッチしている間だけ相手のキンのレベルと属性が確認できる。
・カメラの操作
カメラが描かれているボタン。
上画面に表示されている映像の範囲をオートで移動するか手動で移動するかを切り替えられる。
手動の場合、映像の範囲はDS本体の十字キーで移動できる。
必殺技
キンバトルでは、時々シャーレの中に『技玉』と呼ばれるものが出現する。
これを攻撃して破壊することで、それぞれ7種類の必殺技を発動することが可能。
以下、必殺技の種類と効果について説明する。
●補助系の必殺技
・セメルミン
15秒間味方のキン全ての攻撃力と攻撃速度が上昇する必殺技。
・マモルミン
15秒間味方のキン全てが相手の攻撃により受けるダメージが1になる必殺技。
・フエルミン
10秒間味方のキン全ての増殖力をMAXまで引き上げる必殺技。ちなみに発動させると相手の全てのキンのやる気を0にする。
・オヤスミン
10秒間相手のキンを全て眠らせて全ての行動を止める必殺技。これを使えるキンは非常に少ないが、技玉自体の出る間隔は基本的に短く、相手が目を覚ます前に次の技玉が出ることが多いため連発できるが、仮に対人戦をする機会があってもリアルファイトを発生させないように心がけて欲しい。
●攻撃系の必殺技
・ナノトルネード
技玉を中心として、相手にダメージを与える渦を発生させる。Mサイズ程度なら一気に殲滅できる。
・ポイズンブラスト
技玉を中心として、相手にダメージを与える毒ガスを噴出する。このゲームのバランスブレイカー。
効果範囲は画面の半分を埋め尽くす。
・キリングボム
技玉を中心として、敵味方問わずダメージを与える爆発を発生させる。残りHPに関わらず効果範囲内のキンは一気に全滅する。
キンバトルの種類
- ノーマルバトル
いたって普通のバトル。相手のキンを全滅させるか、試合終了時に上画面に表示されているバーの青色の面積が赤色の面積より広ければこちらの勝ち。 - ゼンメツバトル
相手のキンを全滅させると勝利。試合終了時にどちらのキンも全滅していなければ引き分けとなる。 - ボスバトル
相手のキンの『ボス』(通常より一回り大きいキン。能力は普通のキンと同じだが、増殖が出来ない)を倒せば勝ち。 - キンサッカー/キンバスケ
相手の陣地の後ろにあるゴールゾーンに自分のキンを突入させると点が入る。
試合終了時に相手より高い点数を取っている、または相手より高い点を取った上で相手のキンを全滅させれば勝ち。
サッカーとバスケの違いはゴールの大きさぐらいで、バスケよりサッカーのほうがゴールが広い。 - 2キンバトル
二つのキンを出して戦う。他のルールと一緒に適用される。
ストーリー中盤以降はもっぱらこっちでキンバトルを行う。
関連動画
オープニング曲『くるくるくりくり』、エンディング曲『奇跡のチカラ』
BGM集
キンバトルのBGM
関連商品
関連項目
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