, ィ:::::ヽ /::::::::: | ,....、 /, ‐'二 ‐、::L.. _ ,.イ: ヽ / _ ,.、 `>‐-二.、_/:::::::. ! / / / lヽ‐、'i ヽ,-|::::::::::::::::::/ / // レi. ト'┐::::::::::/ //イ二" `''二 l ! ., .Lトノ:::::::/ ウェザー 'イ´, lf_ッ,.'... イt;,ユ | .l .Lヽ:/ l ハV::. ヽ :. | l / .l‐i´ もう一度……… i从l:: ,_、_ lノ./| /_/ `、'!:: l─ヽ // .l/ ,、`! もう一度話がしたい 丶: ヾ二ノ レ .,、 '‐' l ヽ `--‐ /,:::T ´、 あなたと ,..|:`、 _,... /:/ ,.ヽ _,./:::l:::::`‐--‐ ´ /./::i ヽ `、 そよ風の中で話がしたい ,-‐'´:::::::::::'、:::::. / /::::::::| l /´ ̄`、::::::::::::ヽ _/ /::::::::::| .,‐、,.ヘ | / ヽ::::::::::::::\__/:::::::::::::|_ノ l V ./ __ ヽ,.─‐ 、:::_:::::::::::::::::::::::l .. l / i_  ̄´ `! i!`` 、,‐.、::::!. __ . ::/| / ..._ .:::: / ヽ、 .| `、 ヽ|‐'´:::`、: ::l | ハ. \:: `l、._ ヽ、_ =≡| !l:::,‐、:::::/ | .! ‐- ヽ _ト.、` ... .. \ !∥:::`‐'::/ .l | ヽ_ `!::ヽ : :: :. \_ノ/:,-、::::::/ :| '、 ....... ヽ:::::``'''`\ :. /:::`‐'::::::! .! ヽ .::::::::::: ヘ::::::::::::::::::::\ /::::::::::::::::::/ .::|
そよ風の中で話がしたいとは、ささやかな願いである。
あなた…『覚悟して来てる人』…ですよね。 この記事は、ジョジョの奇妙な冒険・第6部「ストーンオーシャン」の核心についてのネタバレを擁してます。 |
概要
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part6ストーンオーシャンに登場する、空条徐倫の台詞。
空条徐倫は仲間のエルメェス・コステロと共に、物語の悪役であるエンリコ・プッチ神父を追い詰めるが、プッチの味方だったドナテロ・ヴェルサスがこの場から逃れ助かる為にプッチから盗み取っていた「ウェザー・リポートの記憶DISC」を、徐倫の味方である記憶の無かったウェザー・リポートに返し、天候を操るスタンド「ウェザー・リポート」の封印されていた能力「ヘビー・ウェザー」を発動させてしまう。
「ヘビー・ウェザー」はウェザーの人間たちへの無意識の怒りが、無差別に生物をカタツムリ化させてしまう能力。徐倫はこの能力を止めるためにヴェルサスを捕らえ、過去の事象を掘り出して再現する「アンダー・ワールド」を使わせて再びウェザーの記憶を取り出すために車に乗ってウェザーの元へと向かった。
一方ウェザーは、自身の怒りの根源であるプッチの元へ向い、失った仲間のF・Fや徐倫の父・承太郎が封印していたプッチの目的も全て含めた決着をつけるつもりだが、例えプッチを倒したとしても心の奥にある人間への怒りは消える事はない。「ヘビー・ウェザー」の現象を止めさせるために、プッチを倒した後に自分を殺してほしいと仲間のナルシソ・アナスイに頼み決戦に挑む。
プッチの接近に気づいたウェザーだったが、「ヘビー・ウェザー」の現象の仕組みを理解していたプッチは自分の視覚を「ホワイトスネイク」で抜き取る事でサブリミナルを回避し、カタツムリの山の中から奇襲してウェザーの脚を切断させる。即死させない事で、プッチの邪魔者をカタツムリ化に巻き込ませて始末させるようにしたのだ。ウェザーは反撃の手として多量の自分の出血を「ウェザー・リポート」で乾燥させて「槍」を作って身動きを封じ、更に風圧でスタンドの拳が届く射程距離内にプッチを捕らえる。これでとうとうプッチを追い詰めることが出来たはずだった。
だが、ウェザーを助けるために徐倫が乗ってきた車が、風によって巻き起こった埃で周囲が目視できずに車道の血槍でタイヤがとられ、駐車していた車に激突。この車の事故にウェザーは気をとられ、プッチはこの隙を見てウェザーから逃れてホワイトスネイクの貫手によってウェザーの心臓を貫いた。運命は皮肉にも、ウェザーを助けたいという徐倫の気持ちを嘲笑うかのようにその行動が仇となってウェザーの命を奪ったのである。
ウェザーを助けたいという気持ちで車で追いついて来た徐倫たちだったが、周囲の状況がおかしい事に気づいてウェザーを探す。周囲は風で舞った埃のせい視界が悪かったが、その風が少しずつ弱まり、そしてウェザーが引き起こしていた「ヘビー・ウェザー」のカタツムリ化の影響が徐倫やエルメェスたちの体から少しずつ戻りつつあった。
そして埃の中でプッチ神父の姿を見つけた徐倫は攻撃を仕掛けるが、その正体は徐倫がここまで連れて来たヴェルサスで、プッチはこの場から逃れるために裏切り者のヴェルサスの処刑のついでとして「アンダー・ワールド」によるプッチの過去の残像をヴェルサス自身にかぶせ、身代わりとしていたのだ。
風は止み、徐倫は懸命にウェザーを探そうとする。しかし、ウェザーの肉体にはプッチの影響でジョースターの肉体と化している為、お互いの位置が大雑把であるが感じ取れるはずである。エルメェスが先にウェザーに気づき「い…位置を感じていないのか?どこにいるのか?わからないのか?」と、ウェザーのたどった運命を徐倫に教える。
徐倫が振り向くと、そこには血だらけで歩道に横たわるウェザーの姿があった。その顔は穏やかであったが、もうその表情を変える事はない。徐倫は取り乱して医者を呼ぼうとするが、エルメェスは直接的な言葉は使わず「風はやんだんだ」と諭す。
自分の行動のせいでウェザーを死なせてしまった事に思い悩む徐倫に、ウェザーと共に闘ったアナスイは「これでいいんだ」とウェザーが運命を受け入れて救われていた事を語る。
少なくとも新聞はそういっていたし
オレ自身も かなりそう思う両親が困った時命を懸けれるか?と聞かれた時
「いいや」と答えた今でも そう答えるかもしれない
彼らのためにはオレの心は動かなかっただが 死んでいたオレを
生き返らせてくれたもののためには命を懸けれるウェザーもそうだったんだ
だから 彼に対してあれこれ考えるな
彼は この数日幸福だったウェザーはすでに救われていたんだ
アナスイは自分を裏切って浮気していた恋人を殺害してしまい、自分の魂は呪われたものとしてずっと心が死んだままでいたが、自分の父親を助けるために行動する徐倫に惹かれた事でアナスイの心は生き返ったのだ。だからこそ徐倫を命がけで守ろうと行動できる。
それは、ウェザーも同じだったとアナスイは語る。ずっと記憶のないままの囚人生活を送り、ようやく取り戻した記憶もその人生を呪うほどに全ての人間を憎んでいた救われないものだった。だが、記憶の無かったウェザーが持っていたのは、心が怒りで満ちる前まで持っていたどこまでも純粋で正義を信じていた頃の、そよ風のような心だった。
ずっと生きる目的の無かったウェザーに、もう一度それを戻してくれたのは徐倫やエルメェス、F・Fたちと出会ったからだ。徐倫の真っ直ぐな意志に触れ、それを支えたいと思う気持ちによって彼女たちの力になりたいと思い、そして自分の意志でプッチを追う為に刑務所を脱獄する事を決めたのだ。目的こそ最後の最後で運命によって果たされなかったが、それでも自分の意志で運命に向き合った事がウェザーの心を生き返らせてくれたし何よりも幸福だったのだ。
その証拠となるものがウェザーの手に遺されていた。プッチのスタンド「ホワイトスネイク」で体を貫かれた時に、その能力でウェザー自身のスタンド「ウェザー・リポート」をDISCに封じ込めて取り出していたのだ。スタンドのDISCは頭に差し込めばその能力を使えるようになる。必ずしもその能力は一部のみしか使えないかもしれないが、これは徐倫に「絶望せずにプッチを追え」というウェザーからの最期のメッセージなのだ。
徐倫は遺されたウェザーのDISCを抱きしめ、去っていったウェザーに弔いの言葉を語る。
ウェザー
もう一度………もう一度話がしたい
あなたと
そよ風の中で話がしたい
ウェザーは天候を操る能力の為、彼と一緒にいた時の戦闘は常に吹き荒れる風の中だった。そんな戦いとは関係ない穏やかなそよ風の中で、望むならもう一度話がしたいという気持ちを吐露し静かに泣く徐倫。純粋な心だったころにペルラが感じていた、春の日差しのような恋のように…。
人間への怒りを持ちながら穏やかな気持ちを徐倫の為に遺したウェザー、その気持ちを汲み取ってくれたアナスイ、仲間達には見せぬよう静かに男泣きするエルメェス。救われない展開をはらむ、ウェザーの過去と深く繋がるこのエピソードを締めくくる、非常に哀切極まりない名シーンを象徴する名台詞として、読者の心に深く刻まれている。
ズブッ ズブッ ズブッ(クリックでネタバレを表示)
ケープ・カナベラルの地にたどり着いたプッチ神父は、ついに「天国へ行く方法」の集大成であるスタンド「メイド・イン・ヘブン」を発現させ、全ての時を加速させる能力を身につけた。その能力によって、アナスイ、エルメェス、承太郎と次々と敗れ去り、徐倫もエンポリオ・アルニーニョは何としても逃がすために命を落としてしまう。
その無限の加速によって一巡した宇宙では、これから自分の身に起きる出来事を予知し、その運命は絶対不可避のものとしてあらかじめ「覚悟」が出来る世界がプッチの手によって実現する。だが、完全に時の加速が始まった時点まで時を一巡させずに、いずれ成長してプッチを倒そうとするエンポリオを見つけられるグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の面会室前で徐倫とエンポリオが時点で中断させて、エンポリオを倒すべく追い詰めた。
だが、プッチがエンポリオに繰り出した拳はエンポリオが頭の前に差し出していたDISCを押し込んだ。そのDISCとは、徐倫がエンポリオに持っててくれと授けていた「ウェザー・リポートのスタンドDISC」。一巡後の宇宙で運命を変えられるのはプッチ自身か神という概念のみだが、プッチ自身を逆に利用してエンポリオは反撃の手段を手にしたのだった。
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トリビア
- この台詞の元ネタと思われるのは、空条徐倫のスタンド名の元ネタとなったジミ・ヘンドリックスの楽曲「Stone Free」のサビ部分の歌詞である「to ride the breeze(そよ風に乗って)」。
- ゲーム「ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン」及び「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルR」では、参戦キャラクターのウェザー・リポート同士による同キャラ対戦で1P側が勝利した際の特殊掛け合い台詞として「オマエの能力…操れるのはそよ風くらいのものだな」が採用されている。当人は口ほどにもないの意味合いとして使用していると思われるが、原作本編で徐倫やペルラがウェザーから感じ取っていたのはきっとこの「そよ風」なのだろう。
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関連項目
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