朝鮮(チョソン)の声とは、北朝鮮の日本語放送である。朝鮮の声放送、チョソンの声放送などともいう。
概要
朝鮮の声放送は、北朝鮮から発信されている日本語放送であり、中波、短波などを中心に、いくつかのチャンネルを持っている。主に短波7850KHz、9650KHz等。1950年開始。
16時からの放送がおそらく最も有名と思われる(1時間ごとに再放送がある)。朝にも放送している。
※ 2015年8月15日から2018年5月4日までは、ピョンヤン時間(GMT+8:30)の導入で、ピョンヤン時間16時(日本時間16時30分)からの放送となっていた。
「金日成将軍の歌」のインターバルシグナルが二回流れた後、「チョソンの声放送です」と男性、女性アナウンサーが交互に述べ、もう一度インターバルシグナルが流れる。その後、国歌が流れ、「リスナーの皆さん。只今からチョソン民主主義人民共和国の首都、平壌からお送りする日本語放送を始めます」「金日成将軍の歌をお送りします(※)」とアナウンスされ、「金日成将軍の歌」「金正日将軍の歌」が演奏される。
(※)最近の放送では、「不滅の革命賛歌・金日成将軍の歌をお送りします」とアナウンスしている模様。
主なプログラムはニュースで、当然ながら北朝鮮の体制を色濃く反映したニュースになっている。
ニュースの後は、金正日や、金正恩など、北朝鮮の指導者の手記などが朗読されるなどのプログラムがある。
また、北朝鮮の歌謡曲なども流れる(もちろん、体制を賛美する歌がほとんどを占め、管弦楽やまれにピアノ協奏曲などもあるが、革命をモチーフにしたものがほとんどである)。
日本とそれほど離れておらず、比較的出力が高いので、短波対応のラジオを買えばどこでも割と綺麗に受信できる。北朝鮮公式のニュースを一般人が気軽に手に入れることができる、数少ない手段でもある。
約50分の放送の最後は、時間帯別の周波数が知らされた後、「こちらは平壌です」とアナウンスされ、無変調になる。聴取者がしみじみとラジオのスイッチを切る瞬間である。
なお、北朝鮮から日本に向けた放送はこれが唯一であるが、日本から北朝鮮に向けた短波放送も存在する(「ふるさとの風」)。まだ救出されていない拉致被害者のために放送が行われており、こちらも夜22時~1時頃に聴取できる。「朝鮮の声放送」にジャミングがかかることはまずありえないが、「ふるさとの風」にジャミングがかかることはたまにあるようだ。
ちなみに「ふるさとの風」は日本政府が運営している。NHKは民間組織による公共放送なので、日本政府放送という点で特色がある。
使用周波数
- 621kHz - 清津送信所。普通のラジオで聞ける。出力は500kw、送信所は清津市。
- 1368kHz - 平壌市内向けで出力2kw。
- 6070kHz - 江界送信所 250kw。
- 9650kHz - 球場送信所 200kw。
- 7580kHz - 冬季用。球場送信所 200kw。
- 11865kHz - 夏季用。
放送時間
送信所
日本での受信状況
中波
621kHZ
多くの人が受信できると考える周波数。NHKの周波数に割り当てられており北海道旭川、長野県飯田、宮崎県延岡の各エリアでは受信できないと思われる。以前は京都にも割り当てられており受信できなかった。
1368kHz
出力が小さく日本では受信できない。
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関連項目
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