ルフェーブル 単語

ルフェーブル

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ルフェーブル(Lefèbres)とは、「銀河英雄伝説」の登場人物であり、同盟軍屈空気提督である。

CV.今西正男(石黒監督OVA)。

曖昧さ回避


概要

自由惑星同盟軍第3艦隊官、階級は中将帝国領侵攻作戦に参加し、アムリッツァ会戦戦において帝国ワーレン艦隊の急襲を受け、後退につぐ後退を余儀なくされた。

石黒監督OVAにおいては灰色を持つ初老の提督としてデザインされており、旗艦は<ク・ホリン>。「Die Neue These」では明るい茶髪で彫りが深く、梁の高い細面の中年男性としてデザインされ、旗艦は<モリガン>。

この記事では、綺羅星の如き……とは(出番的に)流石に言い難い同盟軍正規艦隊官の中にあっても、彼がどれほど空気であるのか、アニメにおけるその登場シーンを可な限り網羅して検証してみたい。

おこの記事を作成するにあたり初版作成者が石黒監督OVA第12話~第15話、同外伝「第三次ティアマト会戦」、Die Neue These第10話・第12話を何度か確認し登場シーンを集めたが、もし他のどこかで登場しているのを見落としているようであれば、記事を修正するか掲示板摘頂けると幸いである。

石黒監督版OVAにおける登場

第12話における登場 

OVA初出は第12話「帝国領侵攻」。参加艦隊官などを集めた作戦会議において。

ここから事細かに彼の登場シーンを挙げるにつき前提として、この会議では中抜きの長方形(正確にはコの字のテーブルと細長いテーブルの組み合わせ)に各将官が並び、その細長いテーブル部に軍首部が座る。
軍首部から見て左側には艦隊番号順に並んで着座し、第1艦隊の不参加、第2艦隊の解体により第3艦隊官のルフェーブルが席次一位(最も軍首部より)で、以下艦隊番号順で着座していることを留意されたい。なおキャゼルヌなど参謀職は首部から見て右側に着座し、その中で席次上最下位にフォークが座っている。

        3F    5F    7F    8F    9F    10F    12F    13F
 ロ| ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
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        コ  ビ  キャ  士  士   士   士    フ

会議開始時に会議全景が映るが、このシーンでは人物が全員モブレベルの描き込みでありルフェーブルどころか全員が実質的に映っていないため割愛する。

ルフェーブルの初登場は冒頭、後方主任参謀アレックス・キャゼルヌ少将による部隊編成の説明において総司令官、参謀に続いて実戦部隊紹介が行われた際(14分45ごろ)の

「実戦部隊として、」
カメラにルフェーブルが映る)
「ルフェーブル中将の第3艦隊……」
カメラ、隣のビュコック中将に移動)

という一。その後参加する各艦隊の名前が上がり、アンドリュー・フォーク准将が呼ばれてもいないのに突然の例の演説ウランフ中将からの質問が出た際に居並ぶ艦隊官達が再び映るが、この時は第8艦隊アップルトン中将が視界左端になっているためルフェーブルの姿はない。

そしてフォーク演説Take2を経て第13艦隊官ヤン中将の質問でカメラは再び艦隊官列遠望に戻るが、視界は第10艦隊ウランフ中将が左端になり、やはりルフェーブルの姿は見えない。

ヤンとフォークの質疑応答でフォークが「攻勢ではありません。大攻勢です」の迷言を放った後には艦隊官たちの呆れたような顔を常時3人ほど視界に収めるカメラが右から左へ動いていくが、この時も右端は第12艦隊ボロディン中将の右肩、左端は第5艦隊ビュコック中将の左肩となっており、ルフェーブルは映らない。

直後、テーブル中央のディスプレイに映る宙図を首部側から見るが、この時も官列で最も左(手前)に見えるのは第10艦隊ウランフ中将。そこからしばらくヤン以外の艦隊官が映るシーンはなくなるが、フォークの「利敵行為」発言を受けてビュコックが単独で映った際、その斜め後ろに席次からすればおそらく第3艦隊副官(名前設定し)と思われる士官が映っている。さらにその直後、ビュコックが立ち上がって糾弾するに至ってフォークの後ろからビュコックを見る形のアングルとなると、ついにビュコックの左隣にルフェーブルが座っているのを再び確認できる。

この後はフォーク演説が始まり、その後ろにカメラを置いて艦隊官列を右から中にパンする構図となるが、第13艦隊官ヤン中将から始まった移動は第8艦隊アップルトン中将を半分映したところで再びフォークを前から移すアングルに変わり、その演説の途中で会議シーン自体が終了したためルフェーブルの登場はない。

ちなみに、この回のラストはイゼルローンからの大艦隊の出撃シーンであり、アイアース級旗艦級大戦艦が7ないし8隻ほど映っているが、作画上第3艦隊旗艦<ク・ホリン>と断定できる外見的特徴は発見できず、また帝国領侵攻に参加したアイアース級最低でも12隻(13F以外の旗艦7隻、各辺防衛艦隊から分した5隻) に及ぶため、このシーンに<ク・ホリン>が映っているかどうかは不明である。

第15話における登場

次の登場は第15話「アムリッツァ星域会戦」である。

ヤン中将帝国キルヒアイス中将の降勧告に「我々だけなら、それも良いだろうがねぇ」と発言して周りに呆れられた直後のシーンが第3艦隊の登場シーン。数間旗艦<ク・ホリン>が映って戦況(小惑星のすぐに隠れて応戦し、右隣には直属の護衛と思われる戦艦が帯同している)を説明した後、その戦艦が被弾。そのまま漂流して<ク・ホリン>の方に流れて行き……

ここでルフェーブル一の気迫る顔面ドアップとともに一の台詞

「ああっ!」
(12分59。発音は正確には「ほあっぁ!」あたり)

演じた今西正男さん、ありがとうございました
……そして映像は艦内をルフェーブルの後ろから見たカットへ。艦ディスプレイには<ク・ホリン>にぶつかってくる護衛艦の上部が映って次の間、艦を揺らす衝撃とともに画面がブラックアウト。艦内を走る稲妻と点滅するい非常の中でルフェーブルの体が揺らぎ倒れるのが見える。

そしてカメラは外部から<ク・ホリン>と、それにぶつかって小惑星の方に押しやる護衛の戦艦を映しだし<ク・ホリン>は土煙を立てて小惑星に衝突。戦艦小惑星に挟まれ押しつぶされる形でもろとも爆発し、大きな球となってワーレンの旗艦<サラマンドル>をも照らし出した。これが本伝最後の登場である。

この後、イゼルローン要塞室においてロボスに対しグリーンヒルが状況説明をするシーンにおいて

「すでに第3、第7、第12艦隊が通信途絶……」

られるのが、彼がこの宇宙に存在した、ということに対する実質的な本伝最後の言及であった。

ちなみに、彼の旗艦<ク・ホリン>は同タイプの旗艦級大戦艦の中でも耐久性と艦体の強度を犠牲に速度と機動性を高めた一隻である。これが通常の強度を持った旗艦であれば漂流艦が衝突しても押しつぶされることなく助かっていたと言われているのだからまったく皮なものである。

第14話における一応の登場

第15話のあとで申し訳ないが、実は第14話でも直接ではないがいちおう登場している。
ただし本編ではなく、次回予告(第15話)に。

ナレーション「味方が次々に撃破される中……」

のこの太字の部分の映像が、隣の戦艦の衝突により小惑星に押し付けられる<ク・ホリン>なのである。まあ……なんだ、可哀想だからあんまり言わないでやっておこう、うん。

外伝「第三次ティアマト会戦」前篇での登場

そう、実は外伝にも一シーンだけ登場していたのである。OVA制作順では最後、時系列順では最初の登場となる。それが外伝「第三次ティアマト会戦」前篇中盤、帝国軍の侵攻を迎撃するための同盟軍の作戦会議の場であった。

会議の場はおそらく本伝第12話のものと同じだが、艦隊官の並びは軍首席からみて左右に艦隊ナンバー順交互の配置となっている。

        2F    4F    6F    8F    10F    12F    ◯    ◯
 ロ| ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
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        1F  3F  5F  7F  9F  11F  ◯  ◯

会議開始時に会議全景が映るが、このシーンでは人物が全員モブレベルの描き込みでありルフェーブルどころか全員が実質的に映っていないため割愛する。

ルフェーブルの登場は冒頭、第11艦隊ウィレム・ホーランド中将によるティアマト域での迎撃案の説明が行われている際(9分30ごろ)のナレーション(同会議シーンはすべてナレーションで進行)、

……かたちのものであった。
もっとも、迎撃に適した系がそういくつも存在するわけではなく……

の部分で、発言しているホーランドの方に顔を向ける隣の第9艦隊アル・サレム中将から同列の上座に座る第1艦隊クブルスリー中将にかけて左から右にカメラが動いていくカット。この後半にあたる「そういくつも存在するわけではなく」の数間がルフェーブルのこの回最初の登場シーンである。

登場シーンはもうひとつあり、それがナレーションが迎撃部隊の選定を説明する部分。この部分の

……によって、ビュコック中将の第5艦隊と……

という数間のシーンでは、立ち上がって敬礼するビュコックが映し出されるのだが、カメラビュコックをやや横から斜めに映しているため、その隣に座るルフェーブルもしっかり映り込んでいるのである。なんか口が半開き

この後には同様にウランフの起立敬礼シーンがはいったのち、会議冒頭同様の全景カットを最後に会議シーンが終了したため、ルフェーブルの登場はこれが最後である。

Die Neue Theseでの登場

第10話での登場

Die Neue These初出は第10話「幕間狂言」。石黒監督版同様の帝国領進攻の作戦会議である。

会議室のの配置は右に倒したUの字で、軍首よりむかって左に艦隊官、右に総部参謀勢が並ぶ。ルフェーブルの席次はやはり艦隊官席最上位である。

        3F    5F    7F    8F    9F   10F   12F   13F
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まず会議開始時の会議全景シーン(6分10ごろ)から、ルフェーブルの姿が判別できる。

その後、後方主任参謀キャゼル少将による部隊編成の説明において総司令官、参謀に続いて実戦部隊紹介が行われた際(6分50ごろから)の、

「実戦部隊として、八個宇宙艦隊が投入されます」
カメラルフェーブルビュコック、ホーウッドが映り、右へ動いていく)
「ルフェーブル中将麾下、第3艦隊。ビュコック中将麾下、第5艦隊……」
(視界からルフェーブルが見切れる)

という部分で、ルフェーブルの紹介が行われる。

その後、ヤンの回想シーンを経て会議に場面が戻るが、物思いに耽るヤンのアップカットでは第8艦隊アップルトン中将の後頭部までしか映っておらずルフェーブルの登場はない。フォーク演説ののち、ウランフ中将の質問シーン、またフォークの返答にウランフが反駁するシーンでは、第10艦隊ウランフ中将から第13艦隊官ヤン中将までしか映っていないため、やはりルフェーブルの登場はない。

この会話にロボ元帥フォローに入ると、

「本作戦は、同盟史上空前の規模である。壮挙それじたいが、帝国人民に希望をあたえ、専制政治に対する打撃となることはあきらかだ

という台詞の太字部分のカット(10分50ごろ~11分5ごろ)でロボスを中心にした引きの画となり、合作本部長シト元帥から第7艦隊官ホーウッド中将までを映してから第8艦隊アップルトン中将が映り込むように右にパンしていく。ここで、中心にルフェーブルの姿を確認できる

さらに、部屋を暗くしてフォーク作戦説明が始まると、それを見るロボ元帥カット(11分20ごろ)で手前にルフェーブルが映り込んでいるロボスにピントが合っているため若干ぼやけているが、画面の右1/4程度を埋めるほどのアップである。

さらに、直後、フォーク作戦説明とともに議場上からの引きの視点下座から上座カメラティルトしていくシーンでも、カメラが上がっていくにつれて

「同盟軍の大艦隊が長の列をなし、自由正義の旗をかかげてすすむところ、勝利以外のなにものがありましょうか

という台詞カットの太字部分(11分30ごろ)にルフェーブルが映る

さらにさらに、つづくビュコックフォークに反論するカット(12分00ごろ)では、ロボ元帥第5艦隊ビュコック中将が映っていたところ、発言するビュコックが前に身を乗り出したおかげで隠れていたルフェーブルが映るようになり、彼が険しい顔でフォークを見やっているのがわかる。なお、ビュコックからフォーク視線を移すヤンのカットを挟んで、同様の(ビュコックが身を乗り出した状態でルフェーブルが映るカットがもう一度ある。

この後、フォーク背中を手前に、居並ぶ艦隊官をにしてフォーク演説するカットがあるが、ここではフォーク椅子に入っているルフェーブルの姿は見えない。このカットは、次に紹介するビュコックシーンのあとにもう一度同じようなカットが入る(やはりルフェーブルはに隠れている)。

フォーク礼にもヤンの発言に「敵を利する」と決めつけたシーンでは、怒るビュコック(14分5ごろ)の隣に、やはり険しいルフェ―ブルの顔の左半分が映り込んでいる。こちらでも、反論するフォークカットを挟んで同様にカットがもう一度ある。

その後は、フォーク演説スルーして物思いに耽るヤンの横顔アップ(映るのは第10艦隊ウランフ中将横顔まで)で会議シーンが終わるため、もう登場はない。

第12話での登場

次の登場は第12話「死線[後編]」。

同盟軍各艦隊の戦況が描写されていくシーンのなかに、アルボラン域でワーレン艦隊と対峙する第3艦隊の場面(11分30前後)がある。恒星と思われる灼熱の背景戦闘する旗艦<モリガン>が映ったのち、艦の柵をつかんで噛みするルフェーブルのカットがある。戦死するようなシーンはなかった。

その後、イゼルローン要塞室においてグリーンヒル大将ロボ元帥に戦況を説明するシーン

第3、第7、第10、第12艦隊は交信不能……」

という台詞が、ルフェーブルに関連するこの回で最後の言及となった。

第13話での第3艦隊

これで出番は終わり……と思いきや、第13話「アムリッツァ」でも第3艦隊に触れられる。冒頭、なんとしく損耗しつつもアムリッツ域への後退を果たしているのである。第3艦隊はそのままアムリッツァ会戦にも参加し、残存兵は最終的に帝国軍の包囲から脱出して同盟本へと帰還している。

ルフェーブルが登場することはなく、旗艦<モリガン>も映らないので、当人が生存しているかどうかについては若干の不安があるが、損を出しつつも第3艦隊をアムリッツァへと撤退させ、本への帰投すら成功させたこと、そして戦死シーンもなく生存の可性が残された(もともと原作でもルフェーブルの運命は明言されていない)ことは、ルフェーブル史上でも空前の活躍といえる。

ちなみに、台詞は一切なかった生存性を得るためのやむを得ない犠牲になったようである。

他提督との比較

さて、アニメにおける彼の登場シーンを確認したところで、本編中の同盟軍正規艦隊官15名のなかで、ルフェーブルがどれほど地味なのか、他の提督の活躍を再確認してちょっと較してみることにする。

だめだ、これでは勝ちがない……。

なにせ出番といえば上記したのみ、台詞は「(驚きの)」みたいな一言、そして死に方がなんか情けない。これではルフェーブルが空気になるわけである。もっともニコ動動画コメントでは「一言しか喋らずに潰されて死んだ人」としてちょっと認知されているようなのが微笑ましい。

最後に

最後に言っておくが、彼は腐っても(いや腐ってないが)同盟軍正規艦隊の官。
数千万同盟将兵の中で同時期に12名までしか存在を許されていない選ばれた一人である。
有能なのには間違いないので、そこらへん誤解しないように。

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最終更新:2024/04/30(火) 19:00

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