アラグ帝国とは、「ファイナルファンタジーXIV」に登場する国家である。
概要
作中の時代より約5000年前、第三星暦に栄えた国家。現代を大きく上回る高度な技術を持っていた、いわゆる超古代文明である。現代にもその遺跡・遺物が各所に見られ、機械類は当時と変わらず稼働しているものもある。
魔法と科学を融合した「魔科学」の力でガレマール帝国さえ成しえていない三大州の統一を成し遂げていたが、長い治世による停滞感から帝国は緩やかに衰退していた。それを憂いた魔科学者アモンは、圧倒的なカリスマと政治手腕を持つ初代皇帝ザンデを復活させる。
復活したザンデは瞬く間に帝国を掌握し、更なる繁栄を求めて南方大陸メラシディアの征服に乗り出し、それを果たす。しかし、一度「死」によって人の限界を知った彼の心が満たされることはなく、次第に世界の全てを無に帰すという思想に囚われていった。
闇の世界の住人「暗闇の雲」をこちらの世界に招き入れ、世界を無に帰そうとするが、それに反発した人々による反乱が勃発。その鎮圧のために蛮神バハムートを閉じ込めたダラガブのエネルギーをクリスタルタワーに下ろしたが、地殻がそのエネルギーに耐え切れずに崩壊。これが第四霊災となり、クリスタルタワーはザンデもろとも地中深くへと沈み、帝国は滅亡した。
非常に大きな帝国ではあるが、第六星暦の途中までは(作中で)架空の国と思われていた。というのも、人々は第四霊災を引き起こした魔科学を禁忌とし、文明を放棄する道を選んだのである。それにより歴史的資料がほとんど消失してしまい、「悪しき帝王に率いられた巨大帝国」の存在が口伝でのみ語られる形となった。高度な機械文明や世界を統べる大国の存在というのが、その時代の人々にとって現実感のないものだったというのも大きな理由のひとつである。
ここまで読んで気付いた人も多いだろうが、人名をはじめとしたこの帝国の各要素は、大半が「ファイナルファンタジーIII(FF3)」のオマージュである。アラグ帝国にスポットを当てたサブストーリー「クリスタルタワー」では、FF3プレイ経験者にとって、さらに多くの懐かしい名前を目にすることになる。
アラグ帝国の遺産
先述の通り、作中の時代においても様々な遺跡・遺物が見られる。下記はその中でも代表的なもの。
ダラガブ
蛮神バハムートの拘束装置。月の周辺にあることから、近代では月の衛星と思われていた。
ガレマール帝国軍がこれをエオルゼアの地に落とす「メテオ計劃」を企てたが、落下の直前に中のバハムートが解放され、エオルゼア全土を無差別に攻撃。これが第七霊災となった。
アルテマウェポン
ガレマール帝国軍が発掘し、それを再生した。「黒聖石サビク」と呼ばれるクリスタルが動力源となっている。
後にガレマール帝国はこれを元に、「ルビーウェポン」「サファイアウェポン」「エメラルドウェポン」「ダイヤウェポン」を開発した。
クリスタルタワー
正式名称「シルクスの塔」。復活後のザンデが作らせた塔で、アラグ帝国末期における皇帝の居城。
先述の通り第四霊災にてザンデもろとも地中に沈んだが、第七霊災の影響で地表に再び姿を現した。地中に沈んだ際にアモンが発動した時間凍結魔法によって塔は保護されており、地表に出てきたことでその魔法が解けてザンデや暗闇の雲は再び活動を開始した。
漆黒のヴィランズ編では、次元を隔てた第一世界にも同じものが存在していることが明らかになる。
オメガ
実際にはアラグ帝国が開発したものではなく、それ以前より存在していたものをアラグ帝国が改造したものである。元は何だったのかは、サブストーリー「次元の狭間オメガ」などで明かされる。
魔大陸アジス・ラー
人工浮遊大陸。様々な機械やキメラ生物などの研究が行われていた。
南方大陸メラシディアの住人たちが召喚した「三闘神」や、七大天竜の一翼・闇竜ティアマットが拘束されている。
ザ・バーン
イルサバード大陸とオサード小大陸の間にある永久焦土地帯。魔大陸アジス・ラーは元々ここの大地だった。
地下には未だにアラグ帝国の施設が遺されている。
アラガントームストーン
アラグ帝国で記録媒体として用いられていた小さな石。好事家の間で高値で取引されている。
様々なコンテンツをクリアすることで得られる。プレイヤーはこれを直接お金(ギル)に変えることはできないが、いろいろな装備品・消耗品と交換することができる。いわゆる、「トークン」「交換用アイテム」である。
関連項目
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