オーシャンアローとは、JR西日本が京都・新大阪~新宮を東海道本線(JR京都線)・大阪環状線・阪和線・紀勢本線(きのくに線)経由で京都・新大阪~白浜・新宮間で運行していた特急列車である。営業最高速度は130km/h。
制御式自然振り子装置の搭載により、通常の列車より曲線を高速(本則+30km/h)で通過できる。(デビュー当初は本則+35km/hを目標としていた)
2012年3月17日から列車名は「くろしお」に変更されたが、本記事ではくろしお統一後の283系についても触れる。
歴史
和歌山県内における紀勢本線の特急列車は1978年10月2日の電化開業以来、381系「くろしお」号による運行が主であった。 しかし、381系の自然式振り子装置による不自然な揺れが原因で、運行開始当初から乗り物酔いになる乗客が続出。 1986年には、同形式にあらかじめ線路情報を入力しておき、曲線手前から車体を強制傾斜させる装置を設置することで揺れの解消を図っているものの、乗り物酔いになる乗客が絶えることはなかった。
その問題の解決と南紀特急の高速化策として、1996年7月31日 JR西日本は、制御式振り子装置を搭載した283系電車による「スーパーくろしおオーシャンアロー」号を運行開始。381系にあった揺れが解消され、乗り物酔いになる乗客が激減した。 その後、1997年3月8日「スーパーくろしおオーシャンアロー」の列車名を「オーシャンアロー」に変更。
2012年3月17日のダイヤ改正に伴い「オーシャンアロー」は「くろしお」に名称が変更。「オーシャンアロー」15年の歴史に幕を閉じた。(283系車両は「くろしお」として運行される)
運用
日根野電車区所属の283系電車18両(6両編成と3両編成それぞれ2本ずつ)で運用されていた。ただし、故障などで車両のやりくりが出来ない場合には 381系スーパーくろしお編成が代走する。(287系・289系置き換え後はそちらで代走)
なお、2011年9月8日の時点では6連1本が新宮駅と白浜駅で冠水して取り残されるなどしておりオーシャンアローは全列車運休となっていた(9月17日以降は381系スーパーくろしお編成などで一部運転、12月3日からは通常運転)。
「くろしお」に統一された2012年3月17日以降は283系で運行される「くろしお」は時刻表に「オーシャンアロー型車両」で運転と記載されている。
くろしお(オーシャンアロー型車両)はその後運転区間が新大阪までに短縮されたり白浜までの便も出てきたり287系・289系でも代走可能な所要時間に伸ばしたショックでグレてしまい天王寺の阪和線短絡線で動かなくなったり、1年半も6両中4両が故障表示のまま運転したりしていたが2022年に振り子装置が固定されとりあえず走っている。北陸新幹線敦賀開業に合わせて余剰車で置き換えられる噂もあったが、2024年11月時点で置き換えアナウンスはない。ただし、コロナ禍前は置き換え計画があったため余談は許さない状況である。
関連動画(くろしお時代の動画も混じってるが気にしない)
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