カネテツデリカフーズとは、兵庫県神戸市に本社を置く日本の食品メーカー・水産加工品業者である。
正式名称は、カネテツデリカフーズ株式会社。
概要
カネテツデリカフーズは創業90年をこえる食品メーカーで、かまぼこやちくわ等の魚肉練り製品を製造・販売している。
社名は、創業者の村上鐵雄(むらかみ「てつ」お)とその妻の要(「かな」め)から採っており、かなめの「かな」を「かね」にして「かねてつ」となったらしい。なお、兵庫県伊丹市に「伊丹かねてつ食品」という水産加工品メーカーがあるが特に関係はないそうな。
昭和26年に、当時としては斬新であったかわいい子供のキャラクター「てっちゃん」(まだ名前はついていなかったが)を広告に登場させたことで、一気に企業の知名度を高めた。
昭和57年の8月には、雑誌「宝島」で連載広告「啓蒙かまぼこ新聞」をスタートさせる。
これは作家の中島らもの企画ではじまったもので、てっちゃんとその父親が登場する広告が、企業の宣伝とは無関係なものであったことで話題を呼んだ。
ほぼシリーズ
カネテツのかまぼこやちくわ、ごぼてんなどは定番商品として長年愛されてきたが、徐々にそうした練り物の生産量は減っていき、特に夏場の売れ行きが落ち込んでいた。
2012年にはカニが不漁となったこともあり、「世界一ズワイガニに近いカニカマを作ろう」をテーマに社運をかけて生み出した商品が、本物のカニのアミノ酸の解析等を徹底的にやって、2年の開発期間の末に爆誕した「ほぼカニ」。
ほぼカニは2014年に発売され、練り物なのに誇張抜きにカニと区別つかないレベルとして少しずつSNS等で話題になり、順調に売れ行きを伸ばしていたが、転機が訪れたのは2020年秋のこと。
バラエティ番組「芸能人格付けチェック」において、高級カニ(正解)、冷凍カニ(不正解)、ほぼカニ(絶対アカン食材)の3択から高級カニを味で見分ける問題が出題されたが、唐沢寿明をはじめ、ほぼカニを選んで映す価値なしに叩き落とされた芸能人が続出。最終的に5組が映す価値なしになる大波乱に。
芸能人も本物のカニと間違えるほどのハイレベルさに話題沸騰。放送後には全国のスーパーマーケットで売り切れが続出した他、カネテツ公式通販サイトのサーバーが落ちるほどの大盛況となった。
同様に「ほぼホタテ」「ほぼうなぎ」等、ほぼカニに続いて販売された他のほぼシリーズも格付けチェックに登場し、次々と出演者を映す価値なしに叩き落としていった。
また、2022年3月には同番組へ「ほぼほぼイカ」を提供。カニ、ホタテ、うなぎと次々ほぼシリーズに引っかかる芸能人が続出した中、これだけは自信がないとして「1人でも騙せたら発売する」としていた。以前ほぼカニを選んで撃沈した香里奈がリベンジを挑むも、ほぼほぼイカを選び再度撃沈したことで同年8月に商品化決定。「だいたいイカ」として世に売り出された。ちなみにイカは一切使っていないのでイカアレルギーの人でも美味しくいただけますとのこと。
カニを始め元の価格が高かったり、うなぎ等絶滅の危機がある等なかなか気軽に食べられない水産物に限りなく近く、そしてイカ等アレルギーで食べられない人でも美味しく食べられる「ほぼシリーズ」はカネテツの主力商品となった。
練り製品の国内需要が縮小している中で、カネテツは新たな市場を作り出すことに成功したのである。
関連商品
関連項目
- 芸能人格付けチェック
- 忍者ハットリくん…作中に登場するキャラクター「獅子丸」の好物がカネテツのちくわ
関連リンク
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