『スター・ウォーズ アソーカ』(Star Wars: Ahsoka)とは、『スター・ウォーズ』サーガの小説である。
「カノン」作品群に属する。単巻。著者はE・K・ジョンストン。
なお、当記事における人名・役職名など固有名詞の日本語表記は、原則的に本書邦訳に基づく。
概要
アニメ『クローン・ウォーズ』でメインキャラクターとして初登場したジェダイの少女アソーカ・タノを主人公に、銀河共和国の崩壊後、ジェダイを粛清した銀河帝国の抑圧のなか身を潜めて生き延びる姿、そして一度は捨てたジェダイの道へと立ち戻り、アニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち』の“フルクラム”に至るまでを描いたブリッジ・ノベル。
原著はヤングアダルト小説として2016年刊行。邦訳は7年後の2023年、同年8月の実写ドラマ『アソーカ』配信開始を控えた6月に、Gakkenより四六判上下巻構成での刊行となった。訳は村上清幸、表紙イラストは5ヘルスによる。
ストーリー
銀河共和国が銀河帝国となり、クローン戦争が終結した1年後。戦争中にジェダイ・オーダーを離れた元ジェダイ・パダワン、アソーカ・タノは、帝国による粛清をかろうじて逃れ、ライトセーバーも捨てて一般人として銀河の外縁部に身を潜めながら、帝国軍が近づくたびに先んじて逃げ去る生活を送っていた。
やがて彼女は、産業といえば農業きりな辺境の衛星ラエイダに流れ着き、貧しくとも平穏な農業労働者のコミュニティに腕のいい機械修理工として受け入れられる。しかし帝国の支配はそんなラエイダにまで及び、過酷な労働の強制と土壌を犠牲にする作物の栽培によってラエイダをまるごと使い潰そうとする帝国軍の支配に、人々は反発をつのらせてゆく。
そしてアソーカは、友人たちの命を帝国軍から救うため、ふたたびフォースに手を伸ばす決断を迫られる。自分はなぜジェダイの粛清を生き延びる運命にあったのか、自分が歩む道はひとたびジェダイに背を向けた身で選んでもよい道なのか。自らに問いかけながら、それでも人々を救うため彼女は往く。
登場人物
- アソーカ・タノ Ahsoka Tano
- トグルータ・女性。もとジェダイ・パダワン。「アシュラ」と名乗る。
ジェダイの粛清を辛くも逃れ、死を偽装して帝国から逃亡する身。整備工やパイロットとして生計を立てている。その裡には、ジェダイの道を捨てた自分ひとりが生き残っていることへの疑問がある。
ラエイダの人々
- ケイデン・ラーティ Karden Larte
- 人間・女性。農場で働く労働者で、17歳の少女。浅黒い肌で茶色い髪をしっかり編んでいる。
ラエイダにやってきたアソーカと出会い、彼女が住み着く際に手助けし、ラエイダにおけるアソーカの一番の友人となる。両親をなくしており、妹ミアラの唯一の肉親として気丈にふるまう。 - ミアラ Miara
- 人間・女性。ケイデンの妹で、14歳の少女。姉と同じ浅黒い肌に茶色い巻き毛。
まだ若いながら姉とともに農場で働く身で、姉よりも気が強いが年齢相応なところもある。爆発物の扱いに長けており、帝国軍への抵抗に大きな役割を果たすことになる。 - セルダ Selda
- トグルータ・男性。ラエイダの居住区でカンティーナを開いている。
農作業中の事故で片手片脚と片方のレックを失っており、義手義足で補っている身。彼のカンティーナは農場の労働者たちの溜まり場となっている。同じトグルータのアソーカに目をかけてくれる。 - ホーバン Hoban
- 人間・男性。農場で働く労働者で、同じように働く双子の妹ニエラがいる。
農業で生きる者として、ラエイダの乏しい土壌を使い潰す帝国のやり方に反発。慎重で迂遠なやり方ではなく先鋭的に帝国の支配に対抗すべく同志を集め、知らずアソーカを追いつめてしまう。
惑星サベスカ
- ファーディ Fardi
- 人間・男性。ファーディ一族の長。一時期のアソーカの雇い主。
惑星サベスカの有力者。合法非合法を問わない貿易で頭角を現し、財を成した。ファミリーの多くの子どもたちを育てている良心的な人物で、アソーカを腕のいい整備工としてよく遇する。 - ヘダラ・ファーディ Hedala Fardi
- 人間・女性。ファーディ・ファミリーの娘で、幼い女の子。
アソーカを慕う子どもたちのひとり。フォースへの感応力を持つが、その力には当人を含め誰も気づいていない。その力の賜物か、幼いながらに聡く、自身に近づく“影”にも感づいている。
銀河帝国
- シックス・ブラザー Sixth Brother
- 男性。帝国の尋問官。回転する赤い双刃のライトセーバーを扱う。
粛清を逃れたジェダイを捜索し殺害する役目を持つフォース感応力者。ラエイダでの騒乱で目撃されたジェダイを追い、冷酷非情な手を使ってアソーカをあぶり出そうとする。
オルデラン
- ベイル・オーガナ Bail Organa
- 人間・男性。帝国の元老院議員にしてオルデラン女王プレハの夫、王女レイアの養父。
銀河共和国以来のジェダイの強力な支持者。オルデランを代表する帝国元老院議員として活動するいっぽう、ひそかに帝国の抑圧に対する反乱の芽を育てる危険な綱渡りを演じている。
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関連リンク
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- 「「スター・ウォーズ」ファン待望の小説『アソーカ』邦訳版がいよいよ発売!」(2023.6.15)-(株)Gakken公式ブログ
関連項目
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