概要
誰でも学生時代に一度は演奏したことがあると思われるが、その歴史は意外に古く、フルートに取ってかわられる18世紀までは花形楽器であり、バロック期の名曲も多い。当時はフラウト・ドルチェ(伊:flauto dolce)と呼ばれ、フルートと言えばリコーダーを指し、今で言うフルートはフラウト・トラヴェルソと呼ばれた。
運指方式は古くからある正統のバロック式(イギリス式)とハ長調の時の運指を少し簡単にしたジャーマン式(ドイツ式)の2種類がある。学校教育でよく使用されるソプラノリコーダーではジャーマン式が多いが、アルトリコーダーなどその他の種類はバロック式のみといってもよい。知らない人には意外かも知れないが、ジャーマン式はソプラノ以外で使うには欠点が多く、バロック式でないと実用的でないためである。
音程が息の強さに影響されるため安定したピッチを保つためには表現に制約があり、次第により高い表現力を持つフラウト・トラヴェルソに置き換えられていった。本来は木製の楽器であるが日本においては国内メーカーによるABS樹脂製の楽器が多く作られており、その価格の低さと音を出す事の容易さから教育用の楽器として広く普及している。ただし日本のABS樹脂製品の品質はかなり高く、樹脂製でも最上位機種(それでも数千円程度)であれば海外の大量生産グレードの木製楽器では敵わないレベルである。
ニコニコでは専らアニソンやゲーム音楽や自作曲が演奏されている。
種類
サイズ(音域)により種々のバリエーションがある。基本的に声域と同じ言葉を冠しているが、実際の振動数そのものは声楽の諸音域のそれより1オクターブ分程度高い(例:テナーリコーダーは本来のソプラノ相当)。ただ含有される倍音の関係で波形が純粋な三角波に近いため、耳で聞き取る音は1オクターブの差がわかる程にはならない。また、F管もC管も実音で書くことが多い。(他の楽器はF管は移調楽器として書かれるのが普通)
名称 | 調性 | 音域 | 特徴 | 演奏動画 |
---|---|---|---|---|
クライネ・ソプラニーノ | C | C6-D7 | 現存のものでは最高音域(らしい)。 | |
ソプラニーノ | F | F5-G7 | リコーダーのオーケストラでは標準使用(らしい)。 | 【悪魔の】プロリコーダー奏者が本気になったようです。【トリル】 |
ソプラノ | C | C5-D7 | 小学校で習う。よく見るのはABS樹脂製。 | タグ検索 |
アルト | F | F4-G6 | 最も使用されることが多い。大体中学で習う。 | タグ検索 |
テナー | C | C4-D6 | 穴の間隔が広く、小学生には演奏が難しい。 | 【AC】楽しい楽器がポポポポーン!【癒し系】(上段中央) |
バス | F | F3-G5 | 長いため、吹管とキーが付いている。ストラップで吊り下げて演奏。 | バスリコーダーでサガフロ2「Theme」吹いてみた |
グレートバス | C | C3-D5 | 合奏で最低音部になることもある。デカイ。 | 【☆ニコオケ☆】低音を愛する人たちより【バスオフ】 |
コントラバス | F | F2-G4 | とても長いので立って演奏。重厚な音がする(らしい)。 |
頑張れば上には音域突破できるかもしれないが、標準的な音域を書いておく。
ついでの知識
多くの児童にとって、はじめて覚える曲は「チャルメラ屋」である。
が、異論は認める。
関連動画
関連項目
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