万とは、数の10000を表す漢数字である。また以下のことを表す。
人名
日本の苗字
正字を用いる萬姓の方が多く、北海道で多く見られる。
漢姓
- 万彧(? - 272年) - 三国時代の呉の政治家 万イク
- 万斯大(1633年 - 1683年) - 清代の学者 万斯同の兄
- 万斯同(1638年 - 1702年) - 清代の学者 万斯大の弟
- 万福麟(1880年 - 1951年) - 中華民国の軍人
漢字として
萬
- Unicode
- U+842C
- JIS X 0213
- 1-72-63
- 部首
- 艹部
- 画数
- 12画
- 意味
- 字形
- 正字は萬。萬はもともとなにかの虫を表す漢字で、〔説文解字・巻十四〕には「蟲なり。厹に从(したが)ふ。象形」とある。段玉裁は〔説文解字注〕で𧍣(サソリ)の仲間ではないかとしている。甲骨文・金文のころから、数の10,000の意味で使われていて、虫の意味では使われている例はないようだ。数の10,000に用いるのは仮借。
- 現在は万の形を使う。万は〔広韻〕や〔説文解字〕の注に載っている。
- 音訓
- 音読みは、1.の場合、バン(漢音)、マン(呉音)、2.の場合、ボク(漢音)。訓読みは、よろず。
- 規格・区分
- 万は常用漢字であり、小学校2年生で習う教育漢字である。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。JIS X 0213第一水準。
- 声符
- 萬を声符とする漢字には䊪、贎、邁などがある。
- 語彙
- 万一・万化・万古・万国・万歳・万策・万紫千紅・万壽・万全・万能・万物・万有引力・万雷・万里同風・万力
異体字
- 萬は旧字体で、人名用漢字である。2004年に参考字体から人名用漢字に格上げされた。JIS X 0213第二水準。
- 㸘は、〔玉篇〕に萬の「古文」とある異体字。
- 𤍚は、〔集韻〕に「古、𤈬𢁭𤍚と作す」とある異体字。
- 𠇰は、〔康煕字典〕に引く〔集韻〕に「古、𠇰と作す」とある異体字。
- 𤈬は、〔集韻〕に「古、𤈬𢁭𤍚と作す」とある異体字。
- 𢁭は、〔集韻〕に「古、𤈬𢁭𤍚と作す」とある異体字。〔説文解字〕の注に「古文」とある。
- 𠂍は、〔字彙補〕に「〔内典〕萬字」とある異体字。
- 𠃡は、〔字彙補〕に「古文萬字」とある異体字。
- 𢄏は、〔集韻〕に「或、𢄏と作す」とある字。万(ボク)の異体字。
関連項目
- 数の一覧
- 海外の姓名の一覧
- 日本の苗字(名字)の一覧
- 一 - 万 - 億 - 兆 - 京 - 垓 - 𥝱 - 穣 - 溝 - 澗 - 正 - 載 - 極 - 恒河沙 - 阿僧祇 - 那由他 - 不可思議 - 無量大数
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