世界王座複数階級制覇(日本人)とは、一般的に、プロボクシングにおけるメジャー四団体(WBA、WBC、WBO、IBF)において複数の階級で王座を獲得することで、この項ではそれを達成した日本人ボクサーについて記載する。
複数階級で王座を獲得した日本人
二階級制覇王者 | 時系列順 | 茶=スーパー王座有り | 赤=非王座決定戦 青=防衛五度以上 |
リングネーム | 一階級目 | 二階級目 | 備考 |
ファイティング原田 | WBAフライ級 | WBA・WBCバンタム級 | 八階級時代 |
柴田国明 | WBAフェザー級 | WBC、Sフェザー級 | WBA、Sフェザーも戴冠(非統一) |
井岡弘樹 | WBCミニマム級 | WBA、Lフライ級 | ミニマム級は新設 |
畑山隆則 | WBA、Sフェザー級 | WBA、ライト級 | 防衛は計三度 |
亀田大毅 | WBAフライ級 | IBF、Sフライ級 | 四団体認可時代 |
粟生隆寛 | WBCフェザー級 | WBC、Sフェザー級 | 防衛は計三度 |
井上尚弥 | WBC、Lフライ級 | WBO、Sフライ級 | 四団体認可時代。世界最速(当時) |
三階級制覇王者 | 時系列順 | 茶=スーパー王座有り | 赤=非王座決定戦 青=防衛五度以上 | |
リングネーム | 一階級目 | 二階級目 | 三階級目 | 備考 |
亀田興毅 | WBA、Lフライ級 | WBCフライ級 | WBAバンタム級 | |
井岡一翔 | WBC、ミニマム級 | WBA、Lフライ級 | WBAフライ級 | |
八重樫東 | WBA、ミニマム級 | WBCフライ級 | IBF、Lフライ級 | 三階級とも、各団体の最上位の世界王座獲得によるもの。 |
長谷川穂積 | WBCバンタム級 | WBCフェザー級 | WBC、Sバンタム級 | 三階級とも、各団体の最上位の世界王座獲得によるもの。 |
認定団体の増加と複数階級制覇の本質
元々はWBAのみが世界王者を認定する団体であったが、1963年にWBC、1983年にIBF、1988年にWBOが設立され、プロボクシングではメジャー四団体と呼称されている。各団体に特別な優劣はないが、近年、暫定王者やスーパー王座を乱立し、最悪な状況では一団体内一階級に四人以上の王者を作ることもあるWBAには批判が高まり、認定団体・王者が増加したことにより、世界ランキングは空洞化し、一昔前よりも対戦相手を選ぶことが容易になり、また穴王者と呼ばれる欠点があり強みのない王者が作られることも増えてしまっている。尚、JBCは暫定王者を世界王者として認定していない。
日本では王座乱立を防ぐためにWBA・WBCの二団体のみを認める姿勢であったが、WBO・IBFにより世界的評価の高い王者が存在することもあり、2009年より、国内世界王者と未公認メジャー王者との統一戦に限り容認する方針を打ち出し、2010年にWBCバンタム級を十度防衛し階級最強の呼び声のあった長谷川穂積と、WBOバンタム級王者フェンルナンド・モンティエルの試合が行われた。これは長谷川が勝利してもWBC防衛だけでWBO王座は空位となり、モンティエルが勝てばWBC・WBOを統一するという変則的なタイトルマッチであったが、試合は4RKOで長谷川が敗戦し、モンティエルが王座を統一する。
紆余曲折を経て、2013年4月1日より、WBO・IBFの二団体を正式に承認し、四団体時代が始まることとなり、より強く評価の高い王者を選んで闘うこともできれば、より狙いやすい王者を選んで闘う事も出来るようになった。(井上尚弥は階級最強の評価を受けていたオマール・ナルバエスを2Rで倒し一躍名前が売れ、亀田大毅はIBFの王座が空いたので四位と決定戦をして王座を得た)
しかし、ボクシングにおける階級制覇とは、文字通りにその階級の一人にしか許されないものであるべきで、日本人で唯一本場ラスベガスでメインを張り、ノニト・ドネアとのSバンタム級の頂上決戦に執念を燃やした”モンスターレフト”西岡利晃は「一つの階級で最強になり、相手がいなくなり、階級を上げてその階級でも最強になる。それが本当の二階級制覇だと思う」と発言している。
厳し過ぎる西岡基準に当て嵌めず、階級最強という評価を得る事を基準にしたとしても、日本人での複数階級制覇は一団体八階級時代に王者となったファイティング原田のみとなるかもしれない。
また、一般的に呼ばれる三階級制覇王者は、亀田興毅、井岡一翔、八重樫東、長谷川穂積と存在するが、各団体の最上位の王者に勝利して王座を獲得したのは八重樫東と長谷川穂積の二人である。
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