余(餘)とは、以下のことを表す。
- 余 - 一人称の人称代名詞
人名
余(餘)は、中国語圏、朝鮮の姓である。また余(餘)は中国語圏の名前。
- 陳餘(? - 前205年) - 秦末漢初の代王
- 劉餘(? - 前128年) - 前漢の皇族。景帝の子
- 余貴美子(1956年 - ) - 日本の女優
- 余延年(1746年 – 1819年) - 日本の篆刻家
- 余晋龢(1887年 - ?) - 中華民国の政治家
- 余文樂(ショーン・ユー、1981年 - ) - 香港の歌手
漢字として
余は、二つの異なる漢字に対応している。余と餘の新字体の余である。ここでは余、餘の順で説明する。
余
- 意味
- 一人称として改まった場面で使われる。〔春秋左氏伝・僖公九年〕の「小白余」のように、名前に添えて使われる場合もある(小白は斉の桓公)。
- 〔説文解字・巻二〕には「語の舒(ゆる)やかなるなり」とあるが、これがなんのことを言うのか不明。〔広韻〕に「我なり」とある。
- 字形
- 一人称の意味は仮借。原義については、与えるという意味であるとする説、手術用の把手のある細い刀とする説、玉笏の象形とする説(郭沫若)、田を鋤く道具の象形とする説などがある。
- 音訓
- 音読みは、ヨ(漢音、呉音)、訓読みは、われ。餘の訓として、あまる、あますが常用漢字表にある。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校5年で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 声符
- 余を声符とする漢字には、徐、途、除、䣄、悆、敘、斜、𤙛、畬、稌、筡、酴、艅、賖、駼、餘、などがある。
異体字
- 𠎳は、〔説文〕にある異体字。
餘
餘
- Unicode
- U+9918
- JIS X 0213
- 1-81-17
- 部首
- 飠部
- 画数
- 16画
- 意味
- 餘は旧字体で新字体は余。
- あまり、あまる、残り、豊か、暇、あと、という意味がある。〔説文解字・巻五〕には「饒(おほ)きなり」とある。
- 字形
- 形声で声符は余。
- 音訓
- 音読みは、ヨ(漢音、呉音)、訓読みは、あまる、あます、ゆたか、ひま。
- 規格・区分
- 常用漢字表に余の旧字体として載っている。JIS X 0213第二水準。
- 語彙
- 余韻・余暇・余興・余響・余計・余慶・余罪・余剰・余情・余震・余生・余談・余地・余年・余念・余波・余命・余裕・余力
異体字
- 簡体字は馀。
関連項目
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