熱血最強ゴウザウラーとは、1990年代前半にTVアニメとして放送された、通称「エルドランシリーズ」と呼ばれる作品群の3作目である。
ストーリー
春風小学校の6年生となった峯崎拳一は、始業式の前夜、自分の体が機械化されてしまうというショッキングな夢を見る。
寝不足のまま立花浩美・朝岡しのぶと共に登校することになるのだが、登校中に機械化帝国の尖兵・歯車王が襲来、あわやというところをエルドランが送り込んだ恐竜ロボに救われ、そのまま6400万年前の地球にやってきてしまう。
6400万年前の地球でも同じく機械化帝国の尖兵が侵略しようとしているところを見た拳一たちは、エルドランより「自分が6400万年前の地球を守る間、君たちには現代の地球を守って欲しい」と依頼される。
現代に送り返された拳一たちは、6年2組のクラスメイトと共に春風小学校と同化してしまった恐竜ロボに乗り、恐竜ロボが合体したゴウザウラーで機械化獣を倒すことに成功する。
かくて、春風小学校6年2組の18人は、『ザウラーズ』を名乗り、機械化帝国と戦うことになるのだった。
エルドランシリーズ3作目の今作品では、ライジンオーと同じく学校を主舞台としながらも、学校そのものが巨大ロボになってしまうというギミックと、6年2組18人が全員ゴウザウラーに搭乗するという設定で視聴者を驚かせる。学校と同化したという設定のため、ロボットの中に家庭科室や保健室を備え、その設定を生かしたシーンも随所に組み込まれた。
また、後半はシリアスな展開が続き、特にギルターボ・エンジン王の最期から、過去の地球での激闘、拳一の機械化、そして機械神の撃破に至るまでの怒濤の展開は、シリーズのラストを飾るにふさわしいと言えよう。
ロボット合体などのバンクシーンも、これまたエルドランシリーズの集大成ともいうべきクオリティを持つ。特にキングゴウザウラーへの合体、そして必殺技・ザウラーキングフィニッシュのバンクはセル画アニメのすごさをこれでもかとばかりに見せつける。
余談であるが、キングゴウザウラーへの合体シーンで流れる挿入歌『READY GO! 熱血最強キングゴウザウラー』のインストは、テレビ東京系の人気番組「開運!なんでも鑑定団」の1コーナー「出張なんでも鑑定団」のジングルとして現在も使われている。
作品一覧
TVシリーズ
タイトル | 放送日(関東地区) | 話数 | 放送局 | 備考 |
---|---|---|---|---|
熱血最強ゴウザウラー | 1993年03月03日 ~1994年02月23日 |
51 | テレビ東京系 |
主な登場人物(CV)
ザウラーズ
- 峯崎拳一(高乃麗)
本作の主人公。マッハプテラのパイロットでありゴウザウラーのメインパイロット。
エルドランシリーズの主人公の例にもれず明るい熱血漢だが、
歴代に比べるとお調子者の度合いが度を越えており、彼の余計な一言が事件の発端になることが多い。
しかし味方を引き付ける能力は抜きんでており、ザウラーズの中心人物として活躍する。
物語後半、機械化帝国の影響でサイボーグになって苦悩するが、仲間達の協力や絆によってそれを乗り越え戦い抜いた。
下膨れ顔を気にしており、そのことを指摘されるとキレる。 - 立花浩美(林原めぐみ)
拳一の親友。ランドステゴのパイロット。
おとなしい男の子だが、歴代のこのポジションのキャラに比べるとどちからかというと気弱な部分が目立つ。
夢は漫画家でありいつも漫画を描いているがそのセンスはとても独特。
医者の母親がいるが母親は家事はダメなので基本的に家のことは彼が担当している。
クーコとは物語初期から仲が良く、いつしか彼女に片思いするようになる。 - 朝岡しのぶ(天野由梨)
本作のメインヒロイン。サンダーブラキオのパイロット
清楚な母親に育てられたが男勝りに育っており、そのせいで拳一からは「男女」と馬鹿にされそのたび喧嘩になるが基本的に彼女が勝っている。
祖母から教えられた剣道が得意であり、その腕を活かしてゴウザウラーのメインパイロットを何度か代行したこともある。
実は6年2組の女子の中で唯一ブラジャーを着用している。
ちなみにエルドランシリーズでは初の女性ロボパイロットである。 - 石田五郎(上村典子)
6年2組の委員長。ザウラージェットのパイロット。
生真面目で誠実な性格をしているがキレやすく、一度キレると顔芸と呼べるほど表情が崩れる上
手が付けられないほど暴走する為、「ばくはつ五郎」の異名で呼ばれる。
本人はまじめにしようと心掛けているが、基本的に6年2組のメンバーは自己主張が激しい為話を聞いてもらえない。 - 白金太郎(島田敏)
6年2組1の大男。通称「金太」
柔道をやっているため腕っぷしが強く、強気で高圧的な性格をしているがその反面女子には弱い。
毎朝秘密特訓をしており、そのことをユカに知られた際には怒ったが、彼女が謝りに来た際に仲直りし以後恋仲になった。
物語中盤、白亜紀に飛ばされその際に手に入れたマグナザウラーのパイロットとなる。
余談だが、彼が主役の回はいずれもファンの間でとても評価が高い。 - 火山洋二(篠原あけみ)
秀才な眼鏡男子。イケメンで女子にモテモテだが優柔不断であり、何かあるたびに先生に判断を仰ごうとする。
しかし本人は強くなることにあこがれを持っている。
物語中盤、防衛隊のロボット・ボウエイガーが進化したグランザウラーのパイロットとなる。 - 光主エリカ(林原めぐみ)
ザウラーズ司令官。通称「エリー」
強気でおてんばな目立ちたがり屋。将来の夢はアイドルであり、
アイドルになるために日や努力を欠かさず行っている。
その性格から拳一とは対立することが多いが、彼女自身彼の性格を認めている部分が大きいので丸く収まるのが早い。 - 小島尊子(大谷育江)
技術製作担当のリケジョ、通称「教授」
ザウラーズでの作戦や新兵器の開発は基本的に彼女が行っている。
一度キングゴウザウラーの合体失敗の際にメンバーから咎められた際にはグレてしまったことがある。
実は秀三に恋心を寄せている。『絶対無敵ライジンオー』の登場人物・小島勉の従妹。 - 長田秀三(天野由梨)
ゴウザウラーの整備担当。
基本的に教授と組んでおり、彼女の発明を手伝うことが多い。
メンバーで誰がパイロットになるか話し合った際に「俺は今のポジションに満足してる」と豪語するぐらい機械いじりが大好き。 - 武者小路叉音康(篠原あけみ)
拳一の遊び仲。通称「ボン」
実家は裕福でもなんでもない普通の家庭だが名前が大げさな男。
いつも拳一・チョビと一緒に遊んでいることが多い。 - 関和孝(梁田未夏)
拳一の遊び仲間、通称「チョビ」
小柄で坊主頭の出っ歯な少年。
サッカーが大好きであり、サッカーボールをとても大事にしている。 - 水原結花(大谷育江)
気弱で小柄な女の子。
いつも弱気だが恋愛に関しては積極的であり、
金太と接しているうちにいつのまにかラブラブになっていた(本人たちは自覚無し)。 - 田辺久美子(高乃麗)
保健委員の女の子。通称「クーコ」
臆病だが清楚で優しい女の子であり、けがをしている人は率先して手当てしている。
裁縫が得意という家庭的な一面もある。
浩美の新作漫画のヒロインとして選ばれ、いつしか彼に片思いされるようになった。
拳一の声とは全く違う声であり、高乃さんの演技力がよくわかるキャラ。 - 山本春枝(林原めぐみ)
長身で根暗な女の子。
彼女もまた臆病だがあまり感情を表に出さないのでその時の感情がよくわからない。
一度間違いでボンに惚れられたことがある。 - 佐藤晴美/明美(篠原あけみ(ワン)/梁田未夏(ツー))
双子の女の子。通称「ワン/ツー」
基本的に仲が良く、二人ともアイドルが夢。
いつもエリーと一緒にいる為取り巻きのように見えなくもない。 - 藤吉雅夫(小林通孝)
6年2組1の大食漢。通称「マーボー」
デブキャラではあるが太っていることは全く気にせず、食事が何よりも大好き。
何かを見つけるたびに食べようとしている。
恐竜時代での「チビ助」との出会いが彼を精神的に成長させる… - 大山育代(上村典子)
飼育委員の女の子。
マーボーほどではないが食事が好きでありふとましい体系をしている。
心優しく慈悲深い性格であり、どんな生き物も差別せずに可愛がる。
青空小学校
- 中島辰男(小林通孝)
ザウラーズの担任の先生。眼鏡ともじゃもじゃ頭が特徴。
クラスの生徒がザウラーズであっても決して特別扱いせず、時に優しく時に厳しく接し、
どんな時でも生徒のことを信じることを絶対に忘れない理想の教師。
同僚である弥生先生に恋をしており、同じく同僚である高木先生とは恋のライバル。
「主人公の正義の味方チームの担任」「同僚に思い人がいる」「生徒を思いやる人格者」等「絶対無敵ライジンオー」の篠田先生のオマージュが数多くみられる。 - 高木俊雄(島田敏)
ザウラーズの隣の6年1組の担任の先生。
高圧的な厭味ったらしい性格をしているが、決してそれだけではなく生徒を思いやる優しさも持っている。
中島先生や問題児だらけのザウラーズを毛嫌いしており、中島先生とは小学生レベルの喧嘩が絶えないが、本当は心の底から信頼している。 - 弥生由里(天野由梨)
中島先生と高木先生の同僚の女性教師。両者と洋二から淡い恋心を寄せられている。 - 北条千代乃(上村典子)
青空小学校の校長先生。ザウラーズや機械化帝国の影響でえらいことになる学校を見て気絶するのがお約束になっている。
機械化帝国
- 機械神(青森伸)
機械化帝国のボスであり文字通り機械の神様。
「全宇宙に鋼鉄の秩序を」をマニフェストにして全宇宙を支配することを考えている。
人間の心の力を強く恐れている。 - 歯車王(菅原正志)
地球に送り込まれた最初の機械王。
「機械化獣巨大改造」という能力で機械化獣を自らの支配下に置き巨大改造する能力を持つ。
機械神への忠誠心は強い。 - ギーグ(青森伸)
歯車王の側近。一見人間に見えるが中身がポンコツであり首や腕がばねになって飛び出す。
壊れた機械を機械化獣に変化する能力を持つ。 - 電気王(佐藤正治)
機械神の一人。
正々堂々とした戦いを好む武闘派であり、実力もかなり高くザウラーズを幾度となく窮地に陥れた。 - エンジン王(菅原正志)
機械王の一人。宇宙最強のパワーを求めて息子であるギルターボと共に地球に降り立ち、
ザウラーズが持つ心の力に強い興味を持つ。
心の力を利用しようと中島先生を誘拐し、ザウラーズの怒りを力に変えようとするが、
心を理解していなかった為にその企みは失敗に終わってしまう。
実は本心から機械神には従っておらず、反旗を翻す為にわざと従っていたふりをしていた。
そのストーリーやデザイン、魅力的な設定からゴウザウラー屈指の人気キャラ。 - ギルターボ(安西正弘)
エンジン王の息子。エンジン王のことを「ファーザー」と呼び慕っており、
コックピットに彼を乗せてゴウザウラーと戦う。
エンジン王同様に心の力に強い興味を持ち、中島先生に「心とは何か」を問うも、
エンジン王に止められてしまう。
「機械化帝国の者達にも心はある」ということをエンジン王同様に最も強く現したキャラクターであり、エンジン王同様にとても人気が高い。 - 原子王(梁田清之)
恐竜時代でエルドランと戦い地球の機械化をしていた機械王。
実力は全機械王の中でも最強であり、ギルターボが図らずも齎したゴウザウラーのデータを元に悪のゴウザウラー「ダークゴウザウラー」を作りザウラーズの強大な敵として立ちふさがる。
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2018年12月にバンダイスピリッツからHGシリーズとしてプラモデルがリリース。19年7月にマグナザウラーが発売され、グランザウラーも20年7月に発売。
当然各恐竜形態、ザウラージェット→スーパーザウラージェット・グランジェットの変形に加えて、キングゴウザウラーに超熱血合体可能。
また、プレミアムバンダイ限定でダークゴウザウラーがリリースされた(本編登場のキングゴウザウラーのコピーではなく、あくまでゴウザウラーのリデコキットである)
関連コミュニティ
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関連項目
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