変な話とは、以下のことを表す。
- 変わった話、奇妙・不気味な話、不思議な話等の意。
- 枕詞の一種。口癖。また、話題の転換などの場合において使われる言葉。自分の述べる意見に謙遜を表す表現法。
- アニメ「SHIROBAKO」に登場する編集者・茶沢信輔の口癖。2.の「枕詞」の意味で使われる。
本稿では2.と3.について解説する。
枕詞として
会話上において「変な話ですが、~~~。」といった具合で使われることがある。(「~~というわけです変な話」と語尾につけることもある)
日常会話・ビジネス会話上ではいわゆるクッション言葉として用いられることもある。
この場合、「変な」という意味が含まれることはあまり無い。
主な概要
詰まる所、「変な話」は、別段変な話(変わった話)ではなく、会話上で自身の意見へ謙遜を含ませる表現、または自身がこれから述べる意見・発言への無意識な「自己防衛」手段の一種、または話術という意見がネット上である。
<以下使用例・及び使用場面>(※変な話、筆者の偏見が入っているかもしれないので注意)
- さほど重要ではない話、取るに足らない話をする場合。
- 会話の趣旨としてあまり関係が無いかもしれない場合。
- 自分の考えが間違っている可能性をあらかじめ示唆しておく場合。
- 他者を交えず個人間で会話を切り出す場合。ここだけの話。
- 分不相応な立場で発言をする場合。例:「私が言うのも変な話ですが」
- 思っていることを包み隠さず発言する場合。ぶっちゃけ。
- 話題を切り替える場合。
但しこういった用法は相手を不快に感じさせる場合があるので、使用時はTPOを意識し、多用は極力避けた方が良いかもしれない。
使用する心理
人が発言するに当たり、もっとも気にするべきことは『結果、一体どのような反応を返してくるか』というものが主である。人は対面している人の容姿、会話上の流れ、服装、ジェスチャー、表情等から「相手の思考を読み取ろうとする努力をする」ことを常に行っている。
これは社会心理学でいえば「自己開示の返応性」(自身の内面をある程度呈示したら相手も同程度の情報を開示してくれるというコミュニケーション上、発生する暗黙の心理現象)や「言語・非言語的コミュニケーション」(言葉の意味上のことではなく、感情・容姿・話し方等によって、相手に伝わる言葉以外の手段によるコミュニケーションのこと)等、様々な思考・心理が働き、会話が成立している。
(もちろんながら人の会話は信頼・時間・場所などによりも左右されるし、他の心理も多数働いている為に、上記はほんの一部である)
今回の場合、「変な話」と枕詞で前置きをすることにより、「自分の言うことは全く価値がないものである」と相手に暗に(上記でいうならば非言語的コミュニケーションである)言葉に乗せて伝えているものである。
これは一種の「自己防衛の心理」に触るもので、相手から発言後何か反論・指摘が来るのではないか、と備える心理から来るものに近しいものである。
以下はサイトより引用。
引用の通り「特に意味はなく会話の文頭につけ(枕詞)用いられる・重要な話を切り出す時の出だし、会話のやり取り上使われる」等の意味がある。
話し初めに「ちょっと変な話ですが~」とつけると確かに少し「言い出しやすい」と思う、のは主観的意見である。
蛇足
また同じようなもので「失礼かもしれませんが~」、「ぶっちゃけ~」、「やっぱりぃ~」、「まぁ~」、「なんか~」、「ちょっとね~」、「結局の所~」、「要は~」、「えー・あー~」、「ちょっとおかしなこと、言っちゃいますが~」、「なるほど~」など同種のものが多々ある。
ビジネス上や学校の会話でも(あ、また言ってる…)という場面に今、遭遇されているユーザーはいるのではないだろうか。(編集者も学生の頃『先生が授業中何回えーというか』、と正の字で数えたというくだらない経験がある)
ちなみに英語で発言する場合は「strange to say(変な話だが~)」。
SHIROBAKOにおいて
武蔵野アニメーション(以下ムサニ)が手がけることになった新作アニメの原作『第三飛行少女隊』の担当編集者・茶沢信輔の口癖。
ムサニからのアニメに関する提案や質問に対して、茶沢は「変な話~」とのらりくらりと適当に受け流した結果、ムサニと原作者との間で理解に齟齬が生じてしまい、ムサニの制作現場を一か月程ストップさせる事態にまでに至ってしまった。そんな適当な彼に対し当然ムサニ初め製作側は憤り、いつの間にか一部のスタッフ・関係者に茶沢の「変な話」という口癖が移ってしまっていた。
茶沢は終始「変な話」を会話の喋りにつけ、大変軽い態度でとても社会人とは思えない態度でムサニ、主にライン・プロデューサーの渡辺へ対応したが、具体的な原作者の野亀の意向を汲み取れるような対応ではなかった。
原作者の意向がまったくわからない状態に陥った上記では、渡辺は常時かなりストレスを溜めた状態で現場を回さざるを得なくなっていった。
そんなチャラい彼の口癖がウケたのか、ニコニコのSHIROBAKO関連動画において「変な話」といったコメントが多数流れるようになった。
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