概要
秋田マタギ犬という中型犬が祖先で、元は鹿狩りやクマ狩りなどで猟犬として活躍していた。
それが江戸時代に入って、秋田県藩主の佐竹氏が闘犬を奨励したことにより、さまざまな種類の大型犬とかけあわされ雑化。(大型化も遂げた)
その後、秋田犬本来の姿を取り戻そうという動きが起こり、現在の秋田犬の姿に。
1931年(昭和6年)7月31日には、日本犬としてははじめて国の天然記念物に指定された。
(天然記念物に指定されている日本犬のなかで唯一の大型犬である)
それから1年後に、帰らぬ主人を渋谷駅で待ち続ける秋田犬「ハチ公」の記事が朝日新聞に掲載され、
秋田犬は全国的に著名となったのである。
近年、ハチ公の生涯をえがいた日本映画「ハチ公物語」のリメイク作品「HACHI 約束の犬」が公開されたことにより、秋田犬は世界中で人気を呼んでいる。愛犬家で知られるロシアのプーチン大統領や、同じくロシアの平昌オリンピックフィギュアスケート女子シングルス金メダリストのザギトワ選手にも日本から秋田犬が贈られた。これに影響される形で日本国内でも秋田犬の注目が高まっている。
特徴
体高は成犬で60~70cmほど、がっしりとした体格にすらっと長い足、三角の立ち耳、巻き尾が特徴的。毛色は赤、白、虎が多く、ごまや黒もある。寿命は10~15年ほど。
もともと猟犬や闘犬であったため、身体能力は高く、力も強い。
また、散歩が好きで、毎日朝晩一回ずつ30分~1時間ほど散歩に連れていく必要がある。
飼い主に対しては忠実で、番犬として優れているが、その反面、見知らぬ人に対しては警戒心も強く、攻撃的な一面を見せることもあるので、きちんとしつけができるという方にはおすすめの犬である。
長毛秋田犬
2008年頃ブサかわ犬としてメディアに取り上げられ「わさお」が有名になった。
「わさお」はいわゆる長毛の秋田犬であるがこれを秋田犬と認めない向きもある。長毛は秋田犬保存協会が定める秋田犬の審査基準では失格でありブリーダーの間では「むく/もぐ」と呼ばれ嫌われていた。そして捨てられていた。
このように長毛が嫌われる理由は秋田犬は雑化状態から純化した過去が有り長毛は雑化(樺太犬との交配による)の名残であるので容認してしまうとまた純化が失われる懸念が有るためである。
しかしながら「わさお」が有名になり長毛秋田犬の人気も高まり秋田犬保存協会とは別に「秋田犬長毛犬わさお大賞コンテスト」も開催されるようになった。
日本国内で秋田犬全体の飼育頭数が減少する中、秋田犬人気を回復させる救世主か、純化を後退させる厄介者か、長毛秋田犬の明日はどっちだ。
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