突然の 自分語り どうした?とは、ポケットモンスタースカーレット・バイオレット(ポケモンSV)の登場人物 ボタンの台詞である。
概要
ネモと共にポケモントレーナーとしての腕を磨き、ボタンと共にスター団にカチコミをかけ、そして博士の息子 ペパーと共に秘伝スパイスを集めた主人公。そんな主人公に、「エリアゼロへ来てほしい」と博士から連絡が入る。エリアゼロの危険性をよく知るペパーは、主人公と二人だけでエリアゼロに踏み入ることは危険だと判断し、ポケモンバトルに強い人物と機械・コンピューターに強い人物が必要だと考えた。
そんなペパーの元に、「エリアゼロの強いポケモンと戦える」と聞いて飛んできたバトルジャンキーネモと、クラベル校長からの推薦で天才ハッカーボタンが集結。こうして主人公たち4人は、物語の核心―コライドン/ミライドンやエリアゼロ、博士の秘密に迫っていく――。
だが、この三人は主人公とは絆を深めていたものの、お互いのことは良く知らなかった。生徒会長のネモはともかく、ボタンは復学したばかりであり、ペパーも欠席が目立っていたため、この二人にはほとんど接点がなかった。ゆえに当初はウマが合わず、ボタンとペパーの間には険悪な雰囲気が漂っていた。また、ペパーはエリアゼロの博士に会いに行くことを決断したものの、彼とマフィティフのトラウマとも言えるエリアゼロへの帰還、相変わらず素っ気ない態度の博士、そして博士に対する「ある疑念」などから心に余裕がなくなっており、それがギクシャクした空気に拍車をかけていた。二人が口喧嘩を始めるとネモが仲裁に入り、事なきを得ていた。
エリアゼロという異常な空間と博士の不可解な言動に疑問を抱きながらも、一行は下層へと進んでいく。そんななか、ペパーが自身と博士との家族関係について語り始めるのだが―
「......オレ 人生で 母ちゃん(父ちゃん)と 会ったこと あんま なくてさ」
「突然の 自分語り どうした?」
人付き合いが苦手というボタンの欠点が如実に表れたひと言である。そういうとこやぞ。ボタンはもともと「なんなん」「マウントとんなし」「お前...?」といった所謂「ネットのノリ」のような口調が多いのだが、その中でも特に切れ味抜群なのがこの台詞。ネット掲示板などでボタンの話題になった際には、このシーンの画像が貼られることもしばしばある。また、ポケモン作中で「自分語り」というワードが登場したことに驚いたユーザーも多かった模様。
もっとも、主人公(プレイヤー)はこれまでのペパーとの冒険で彼の事情について知っているため話についていけるが、何も知らないボタンからすればいきなり家族の話を振られて戸惑ってしまったのかもしれない。だからといって言い方というものがあるとは思うが。
ペパーはそのまま、マフィティフとずっと二人だけで暮らしていたこと、母(父)は凄い人だから仕方ないと我慢していたこと、それでも本当は母(父)と一緒に暮らしたかったことなどを独白する。家族関係が上手くいっていない故の彼の孤独を察したボタンは、すぐにこれまでの態度や発言について謝罪を行った。ペパーも謝罪の言葉を返し、二人は和解する。
ほとんど正反対の性格のボタンとペパーが、冒険の中で互いの理解を深めていく前振りとなる台詞である。
なお、ボタンもアカデミーで孤立していたという過去から、同じような境遇の生徒の居場所を作ったり、ペパーの孤独に共感して彼を労わる、エリアゼロに来たコライドン/ミライドンが怯えていることにいち早く気づく、といった他者を思いやる優しさも持ち合わせている。単に口が悪いだけのイヤなキャラクターではないことを忘れないでほしい。
関連項目
- ポケットモンスター スカーレット・バイオレット
- ボタン(ポケモン)
- ペパー(ポケモン)
- ネモ(ポケモン)
- コライドン/ミライドン
- オーリム/フトゥー(ポケモン)
- 自分語り/隙あらば自分語り(元ネタと思われるスラング)
- どうした急に
- 12
- 0pt