英愛ダービーとは、ダービーステークス(イギリスダービー)とアイリッシュダービーの2つの国の大レースのことである。
概要
本家とされるイギリス・エプソム競馬場でのダービーステークスは1780年に創設、それに倣った現行のアイリッシュダービーは1866年に創設された。
初のアイルランド調教馬としてのダービーステークス優勝馬とされるオービーはアイリッシュダービーも凱旋勝利したが、この頃はまだアイリッシュダービーはダービーステークスの賞金の10分の1以下であった。イギリス本国にはエクリプスステークスなどの価値の高いレースがあったこともあって、アイリッシュダービーはダービーステークス馬が目指す価値があるレースではなかったのである。
風向きが変わったのは1962年にアイリッシュダービーにテコ入れがありに大幅に賞金が上がったことである。そのためダービーステークス出走馬にとってアイリッシュダービーは重要な選択肢として浮上したのである。
2023年現在、両ダービーを制した馬は18頭存在する。そのうちキングジョージVI世&クイーンエリザベスSを勝った馬は6頭。凱旋門賞を勝ったのはシンダーの1頭しかいない。
英愛両ダービーを制した競走馬
開催年 | 調教国・馬名 | 生涯通算成績 | 備考 |
---|---|---|---|
1907 | Orby (オービー) |
7戦4勝 [4-0-2-1] |
アイルランド調教初の英ダービー馬 |
1964 | Santa Claus (サンタクロース) |
7戦4勝 [4-2-0-1] |
当時の英愛賞金王 |
1970 | Nijinsky (ニジンスキー) |
13戦11勝 [11-2-0-0] |
英三冠馬 |
1975 | Grundy (*グランディ) |
11戦8勝 [8-2-0-1] |
|
1977 | The Minstrel (ザミンストレル) |
9戦7勝 [7-1-1-0] |
|
1978 | Shirley Heights (シャーリーハイツ) |
11戦6勝 [6-3-1-1] |
|
1979 | Troy (トロイ) |
11戦8勝 [8-2-1-0] |
当時の英愛賞金王 |
1981 | Shergar (シャーガー) |
8戦6勝 [6-1-0-1] |
誘拐された馬として有名 |
1986 | Shahrastani (*シャーラスタニ) |
7戦4勝 [4-1-0-2] |
*ダンシングブレーヴと同期 |
1988 | Kahyasi (カヤージ) |
7戦5勝 [5-1-0-1] |
|
1993 | Commander in Chief (*コマンダーインチーフ) |
6戦5勝 [5-0-0-1] |
|
2000 | Sinndar (シンダー) |
8戦7勝 [7-1-0-0] |
英愛ダービー馬として初の凱旋門賞制覇 |
2001 | Galileo (ガリレオ) |
8戦6勝 [6-1-0-1] |
のちの大種牡馬 |
2002 | High Chaparral (ハイシャパラル) |
13戦10勝 [10-1-2-0] |
|
2012 | Camelot (キャメロット) |
10戦6勝 [6-2-0-2] |
|
2014 | Australia (オーストラリア) |
8戦5勝 [5-2-1-0] |
|
2016 | Harzand (ハーザンド) |
7戦4勝 [4-0-0-3] |
|
2023 | Auguste Rodin (オーギュストロダン) |
10戦7勝(現役) [7-1-0-2] (2023/12/19現在) |
ディープインパクト産駒 |
関連コミュニティ・チャンネル
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 0
- 0pt