蟹坊主とは、日本の妖怪の一種、またそれをモデルにしたアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターである。
概要
元々は山梨は長源寺に伝わる甲羅が畳二畳程ある化け蟹を旅の僧が退治する話である。そのお寺の掛け軸には巨大な川蟹(おそらくサワガニかモクズガニと思われる)の姿が描かれているが、ゲゲゲの鬼太郎に登場する蟹坊主は巨大なワタリガニの甲羅に長い髭を蓄えたお爺さんの顔がついた姿をしている。特に水木しげるの妖怪画が第3期のエンディングの冒頭に登場した際は視聴者に不気味なインパクトを残した。周りには犠牲者のものと思しき髑髏が転がっていてとても怖い。これがトラウマという人もいるのでは?
なお、山梨県以外にも僧が蟹の化け物を退治する話は石川県、富山県、岩手県など各地に伝わっている。
鳥取県の「水木しげるロード」にもブロンズ像が置かれている。効能は「手先が器用になる」とのこと。
伝承
※ここからさきは様々な資料を基に蟹坊主の伝承を記しておきます。ただしここに書いてあるものはほんの一部のため、全て正しいとは限りません。出典ごとに禅問答の部分や退治の方法など細かい部分が違います。また文章に記事主の憶測が入ったり、思い違いがあったりするかもしれません。もっと詳しく知りたい方はお手数ですが各自で調べてみて下さい。
甲斐国(現・山梨県)の長源寺には妖怪が出るという噂があり、坊さんがいくら就いてもすぐに消えてしまうもんだから誰も寄り付かなくなり寺は荒れ放題だった。あるとき一人の旅の僧が今夜寝る所がないからと、引き止めようとする地元の人々を押し切ってその寺に泊まることにした。
真夜中に僧が寝ていると、どこからともなく枕元に身長3メートルはあろうかという怪僧が現れ、寝ている僧にこんな禅問答を問いてきた。
「大足二足小足八足右行左行眼天を指す、これ如何に」(だいそくにそくしょうそくはっそくうぎょうさぎょうがんてんをさすこれいかに)
と答え、枕元に置いていた独鈷を怪僧に投げつけた。独鈷は怪僧の背中に刺さり、驚いた怪僧は逃げ去っていった。
翌朝、現地の人々が旅の僧を心配して様子を見てみると、僧は何食わぬ顔でいたため安心しつつも奇妙に思った。しかし寺の廊下には妙な血痕があり、それを辿ってみると裏の池の近くの洞窟にたどり着いた。洞窟の中には沢山の人骨と共に畳二畳分はあろうかという甲羅を割られて死んでいる大蟹がいたので人々はたいそう驚いた。きっとこの化け蟹が怪僧に化けて夜な夜な泊まっている者に禅問答を仕掛けては答えられなかった者を喰っていたのだろう。
この化け蟹を退治した旅の僧はその後「救蟹法師」と名を改め、長源寺の住職となったそうな。
ちなみに現在でも長源寺にはこの化け蟹が投げつけようとしたとされる岩が残っている。
関連動画
そして記事主は新規作成後に(2009年12月22日現在)唯一蟹坊主タグのついた動画を発見。
が、その後削除されたため、2012年5月14日現在、蟹坊主タグのついた動画は存在しない。
関連静画
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