鬼太郎(きたろう)とは、水木しげる漫画作品の架空のキャラクターである。
概要
どちらの作品に登場する鬼太郎も基本設定は同じであるが、「墓場鬼太郎」の鬼太郎は人間の味方・正義の味方という描かれ方ではなく、関わる人間に不幸をもたらす存在であった。
左目がない。幼い頃に潰れた、あるいは元々なかった。
「墓場鬼太郎」では一時期目の有無が左右逆だった。目玉おやじが鬼太郎の空いている方の目に潜り込むシーンがあるが、目玉おやじは鬼太郎の目ではなく鬼太郎の父親の目に意識が宿ったものである。
他にも…
- 身ごもったまま死んだ母親の墓の中から這い上がるようにして誕生した。
- 父は幽霊族、母は判然としないが、少なくとも人間ではないことは確か。(売った血で人間が妖怪化している)
- 地獄編等のごく一部では人間の血が混じった混血妖怪とされるものもある。
- 木の上にあるゲゲゲハウスで生活しており、ポストに届いた依頼をこなす毎日。
武器・技
- 髪の毛
- 妖力の源であり、様々な活躍をする。
妖気を察知するアンテナとなったり、針となって敵を攻撃したり。
カツラのように髪の毛を全部取り外すことも可能。 - ちゃんちゃんこ
- 祖先の霊毛(死の間際に一人1本のみ残すとされる)でできている。
リモコン操作によって空中を浮遊したり敵を締め付けたりすることができる。
また、防具としての性能も高く、着ているだけでも妖力等から守ってくれる上、手で持ち広げて構えることで物理、妖力、火炎、その他あらゆる攻撃に対する盾になる。 - リモコン下駄
- リモコン操作によってブーメランやアクティヴホーミングミサイルの様に敵を遠隔攻撃をする。
- 体内電気(体電気)
- 鬼太郎の身体から流される電流。どのシリーズでも最も体力消耗が激しい能力とされる。
- 指鉄砲
- 指の先を発射する。なくなった指はやがて生える。アニメ5期では指から気を放つ技としてマイルドなビジュアル演出に変更され、6期では必殺技に昇華された。
- 手
- リモコン手。鬼太郎の意のままに動く。手だけなのに人にも妖怪にも有効な強力な術。
- 胃液
- なんでも溶かす。ただし、胃の中で飼われている蛇は溶けないようだ。
- カメレオン舌
- 舌がカメレオンのように伸びて敵に巻きつく。
- オカリナ
- アニメ3・4期のみの登場。鞭や剣となって敵を攻撃する他、カラスや一部仲間妖怪を呼び寄せるために使用される。
- 地獄の鍵
- アニメ5期に登場。地獄の承認を受けて繰り出す究極奥義。劇中では二つ登場した。
死亡フラグ
鬼太郎にあることをすると原作・アニメともども相手に死亡・敗北フラグが立つ。
キャスト・各世代の違い
アニメ
1・2作目・墓場 野沢雅子
墓場では頭のネジが数本抜けた少年をイメージして役作りをしていた。
3作目 戸田恵子
戸田が野沢を尊敬していたこともあり、プレッシャーがすごかったという。
歴代で唯一、幽霊族と人間のハーフという設定。その為か正義感が強く、時には悪に対して強い怒りを表明する。
裏切ったり、悪巧みしてるねずみ男に対し、素手で殴ったりややアグレッシブな鬼太郎。
ちゃんちゃんこの縞模様が黄色→黒→黄色→黒と模様の並び方が逆なのが特徴。また短パンの丈が短め。
4作目 松岡洋子
とても落ち着いた、しっとりした声をしており、美女に眉一つ動かさない紳士。「君の後ろに黒い影」でお馴染み。
ちゃんちゃんこの黄色の部分が少し波打ったようになっているのも特徴的で、ファンアートではよく再現されている。
因みに、歴代で一番背と等身が高い。
5作目 高山みなみ
落ち着いている。というよりは呑気な印象が強く、人間世界の世情にも疎い。
見た目に反して悠久の時を生きているといった面が時折強調され、基本的には人当たりは良いが達観した考えを見せることが多く人間の問題に深入りすべきではないとしている。
子供っぽさがまるでないわけではなく、昆虫採集に夢中になったり自転車に憧れたりといった子供っぽい言動も多いうえ、美女(お姉さん系)に弱かったりネコ娘の好意にまるで気づかないなど『少年』な一面を見せることも多い。
5期では出番が少ないねずみ男とは悪友という麺が強く、「意地汚くて最低な奴」と散々な評価をしているがねずみ男が自業自得で地獄に落ちそうになった際は「最低なやつだが地獄に落ちるほどではない」と自身の魂をかけてまで助けたり、一緒にドライブや昆虫採集をするなど関係は良好。ただし原作同様ねずみ男はしょっちゅう鬼太郎を裏切ることがあるので扱いはぞんざい。
妖怪退治に関しては基本的に「常識の範囲の人助け」「妖怪側の度が過ぎているから」といった行動理由が多く、人間側に落ち度がある場合は見捨てるなど、極力人助けは行うもののたまに暗く恐ろしい一面を見せることもある。
5期では番組自体の長期化を狙って話数が進むことに新技を会得していくが、大人の事情で突然番組の打ち切りが決定。視聴率自体は良く、3年目を意識したストーリーの風呂敷をきれいにたたむことはできず伏線は張られていたものの披露されなかった技もいくつかある。
6作目 沢城みゆき
歴代に比べても非常にクールな印象を受ける。人間に関しては必要以上に干渉しないようにしているが、人間が妖怪の脅威にさらされると身を挺して守っている。ただ決して人間の味方ではなく相手に非がある場合は容赦なく切り捨てるドライさも秘めている。依頼がない場合はオープニングの歌詞にあるような朝は寝床でグーグーグーな引きこもりであり、積極的に行動することはない。
6期のテーマが多様性の在り方を認めるの為かそれを反映したキャラクター設定をされており本編中のセリフでも異なるものを認められない奴は大嫌いだと言う場面がある。
幼いころ水木と言う青年に助けられた恩返しとして人助けをしてるという原作要素が初めて描写された。
(その部分の詳細は後の劇場版で語られた。)
指鉄砲が必殺技。どう見ても某アニメの技に見えるのは内緒。
その他の戦闘スタイルでは霊毛ちゃんちゃんこを腕にまきつけて殴るといったアグレッシブさもある。また本作ではねこ娘が戦闘要員としても高い能力を持っているため歴代で一番コンビネーションなアクションも行っている。
但し戦闘シーンは基本的に1度は敗北した後復帰して再戦して勝利のパターンが多いため6期の鬼太郎は弱いと思われてる節がある。原作を読めばそんな事はない。たぶん。
映画
ウエンツ瑛士が演じた。
髪の色は原作と同じ銀髪だが、外見は青年である。隻眼の再現は実写では不気味になるという判断から見送られ、二作目で義眼を集めていると説明された。
水木サンがウエンツに面と向かって「カッコ良過ぎる」と断じてへこませたエピソードが有名だが、後にドイツ系ハーフである彼の容姿が鬼太郎の異質さをよく表現していたと賞賛しており、親族の証言によれば最終的には高く評価していたという。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
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