A380とは、エアバスが開発した超大型4発ターボファンジェット旅客機である。
概要
ライバルとなるボーイング社の代表的な航空機、ボーイング747を凌ぐ輸送力を目指し開発された航空機である。航空機としては初の全2階建て構造であり、総モノクラスであれば800座席、2クラスであれば600座席を確保することが可能とされている。
航空需要の高まりに対し、エアバス社はアメリカ等で主流となっていた「ハブ・アンド・スポーク」形輸送の更なる強化を図り、1機辺りの収容能力を高めてハブ空港間の輸送力を高めることが解答になると見込み、それがこの超大型機の開発を進めた要因になったと言われている。
2005年に初飛行、2007年10月にシンガポール航空へ初の引き渡しが行われた。同年10月25日のシンガポール・シドニー線が初の営業路線となった。日本には翌年5月20日、シンガポール航空の成田線により初就航を遂げている。
2021年12月に最後の新造機が納入され、生産が終了している。[1]
日本での導入の試み
日本の航空会社では全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)共に国内線へ就航させるのではないかという噂が立ったことがあったが、両者とも機材の統一化のトレンドに反すること、更には中小型機を用いた高頻度運航が主流となりつつあったことから導入には至らなかった。
その一方で、独立系のスカイマークが2011年に国際線参入を目指して同機の発注をしている。2014年から同社はこの機材を用いて国際線への参入をする予定であった。
だが、格安航空会社(LCC)との競合で経営成績が厳しくなったスカイマークは2014年7月に導入の延期と一部の解除を打診し、それに対しエアバス社は契約解除を通告、同時に多額の違約金を請求する事態に発展した。これはスカイマークが翌2015年1月の民事再生法申請に至る一因となっている。
その後、スカイマークを支援したANAがその代償としてか、改めて国際線用にA380の3機導入を決定。2018年より成田・ホノルル線に投入される予定であり、これが日本での初導入となる見込み。ハワイ線はJALのシェアが強く、それへの対抗という意味合いも存在する。
関連動画
関連静画
関連項目
脚注
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