Ninja250RおよびNinja250とは、川崎重工業が販売している250ccクラスのオートバイの名称である。
概要
85年発売のGPZ250R(空冷まで遡ると79年のZ250FT)より受け継がれる高回転型の250ccDOHC4バルブ水冷並列2気筒エンジンを最新の排出ガス基準に対応させるため大きく設計変更して搭載している。
日本ではツアラーのZZR250の後継車種という位置づけであるが、ベースになったのはその先代車種で北米等で最近までラインナップされていたGPX250Rであり、同車とはスポーツ性重視の軽快なハンドリングや鋼管ダイヤモンドフレームなどの共通点がある。(ちなみにGPX250Rの北米での名称もNinja250Rであった。)
Ninja250R (2008 - 2012年モデル)
2008年発売。外見は同社のスーパースポーツであるZX系をモデルにしているが、先代車種と同様の高い位置のセパハンを採用しており、ネイキッドやツアラーのような自然なライディングポジションになっている。さらに中低速域から扱いやすいエンジン特性もあり、快適な街乗りやツーリング、軽快なスポーツ走行などあらゆる用途に使える万能なスポーツツアラーとなっている。
発表当時、GPZ900Rのペットネームであった"Ninja"を車名にしたことに一部で物議を醸したが、排出ガス規制強化により普通自動二輪クラスで人気だった直列4気筒車を中心に多くの車種が生産終了していく中で発売された本車種は、最近の普通二輪では貴重なフルカウルや、扱いやすさ、安めの価格設定(後に値上げしたが)などから250ccクラスを代表する人気車種となった。
Ninja250
(2013-2017年モデル)
2012年8月、フルモデルチェンジが発表された。現行のZX系や大排気量のNinjaシリーズと共通したイメージの二眼ライトを持つデザインに変更し、エンジンやフレームの再設計、リアタイヤのワイド化、デジタルメーターの採用など大幅な刷新が行われた。さらにABS仕様もラインナップされた。これに伴い、車名が『Ninja250』に変更された。日本国内では2013年2月に発売。
なお、海外の一部地域では排気量を296ccに拡大したNinja300が販売されている。アシスト&スリッパークラッチを搭載しており、2015年モデル以降の250にも搭載された。
さらに、ネイキッド(ストリートファイター) 版であるZ250も販売されている。
(2018-)
Ninja250Rが火をつけた250フルカウル市場にもYZF-R25、CBR250RRなど強力なライバルが出揃ってきた中、2017年10月に発表された。車体、エンジンともに完全新設計となり最高出力はR25,cbr250RRを上回る39ps/12500rpm、車両重量は先代ABS仕様より7kg減の167kgとパフォーマンスは大幅に向上している。
また、これまではNinja650と共通車体であったNinja400は250と共用したグローバルモデルになる。
Ninja250SL (Ninja RR mono)
日本国外向け車両として販売されていた2st150ccのNinja RR(KRR ZX150)の後継車種としてネイキッド仕様のZ250SLとともに2014年に発売された。新設計トレリスフレームにKLX/Dトラの水冷単気筒エンジンを高回転型にセッティングして搭載している。トップブリッジ下にマウントされた低いハンドル位置と150ccクラスの軽量コンパクトな車体で、よりスポーツ性を重視したスタイルとなっている。日本国内仕様は2015年4月に発売。
スペック
R(2012最終モデル) | 無印(2014モデル) | |
形式名 | JBK-EX250K | JBK-EX250L |
全長 | 2085mm | 2020mm |
全幅 | 715mm | |
全高 | 1110mm | |
ホイールベース | 1400mm | 1410mm |
最低地上高 | 130mm | 140mm |
シート高 | 775mm | 785mm |
車両重量 | 168kg | 172kg(通常) 174kg(ABS付き) |
最小回転半径 | 2.7m | 2.4m |
エンジン形式名 | EX250KE | |
総排気量 | 248cc | |
冷却方式 | 水冷 | |
気筒数 | 並列2気筒 | |
ストローク数 | 4ストローク | |
吸排気弁構造 | DOHC4バルブ | |
内径×行程 | 62mm×41.2mm | |
圧縮比 | 11.6 | 11.3 |
最高出力 | 31PS/11000rpm | |
最大トルク | 2.1kgf/8500rpm | |
エンジン潤滑方式 | ウェットサンプ | |
エンジンオイル使用量 | 1.7L | 2.4L |
燃料供給装置 | 燃料噴射装置 | |
使用燃料 | 無鉛レギュラーガソリン | |
燃料タンク容量 | 17L | |
燃費 | 40km/L(60km/h定地走行テスト値) | 40km/L(60km/h定地走行テスト値) 25.7km/L(新基準 WMTCモード値) |
エンジン始動方式 | セルフスターターのみ | |
点火方式 | 電子進角式トランジスタ | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
トランスミッション | 常時噛合式6速MT | |
タイヤ | 前:110/70-17 54S 後:130/70-17 62S |
前:110/70-17 54S 後:140/70-17 66S |
ブレーキ | 前:290mmシングルディスク 後:220mmシングルディスク |
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ABS | なし | メーカーオプション設定 |
サスペンション | 前:Φ37mm正立テレスコピック式 後:スイングアーム式・モノサスペンション |
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フレーム形式 | ダイヤモンド式 | |
製造国 | タイ王国 | タイ王国・日本 |
価格 | 53万3000円~ | 53万8125円~(通常) 60万3225円~(ABS) |
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関連項目
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