偽りの骸を捨て、神の龍となりて現れよ!
No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon!
No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragonとは、アニメ「遊☆戯☆王ゼアル」に登場するカードである。
概要
Dr.フェイカーの使用する「No.53 偽骸神 Heart-eartH」の真の姿とされるナンバーズ。しかし、CNo.などと違い、別の数字を与えられている。アニメ内で確認できる能力は以下の通り。
エクシーズ・効果モンスター
※アニメ「遊☆戯☆王ゼアル」第70話による
ランク9/闇属性/ドラゴン族/ATK 0/DEF 0
レベル9モンスター×3
このカードは戦闘では破壊されない。
このカードが特殊召喚に成功した時、相手フィールド上に攻撃表示で存在する
全てのモンスターの表示形式を守備表示にする。
この効果の対象になったモンスターの表示形式は変更できない。
このカードの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージを無効にし、
その戦闘ダメージの数値分だけ相手ライフにダメージを与え、
自分はその数値分だけライフポイントを回復する。
このカードの特殊召喚後に相手フィールド上に置かれた全てのカードは、
その次のターンのスタンバイフェイズ時にゲームから除外される。
このカードがエクシーズ素材の無い状態で破壊され墓地へ送られた時、
このカードは1度だけ墓地から特殊召喚する事ができる。
この効果で特殊召喚したこのカードの攻撃力は、
ゲームから除外されている全てのカードの枚数×1000になる。
長すぎる……。テキストは370文字ある。
大まかに、以下のような効果を持つ。
- 戦闘で破壊されない。
- 特殊召喚成功時、相手攻撃表示モンスターをすべて守備表示にし、そのモンスターは表示形式変更不可。
- このカードの戦闘による自分へのダメージを無効にし、相手のその数値分ダメージ[1]&自分は回復。
- このカードの特殊召喚以後にフィールドに置かれたカードは次のスタンバイフェイズに除外。
- 素材がない状態で破壊されたら1度だけ特殊召喚でき、攻撃力は除外カード×1000になる。
最終決戦、遊馬&シャーク&カイトVSDr.フェイカー戦で登場。
「No.53 偽骸神 Heart-eartH」の効果によって特殊召喚され、2.の効果を発動、3人のモンスターを全て守備表示にした。さらに表示形式変更をトリガーとする「フェイク・フォーム」の効果ダメージで決着をつけようとしたが、「クリフォトン」によってダメージを防がれ失敗した。
その後、フェイカーのターンにはこのカード自ら「No.32 海咬龍シャーク・ドレイク」へ攻撃したが、「エスケープ・ルアー」で攻撃対象を「No.39 希望皇ホープ」に変更され、さらに遊馬は「ハーフ・アンブレイク」をこのカードに対して適用する[2]ことでダメージを半分に、「エスケープ・ルアー」の半減効果と合わせて3人に与えたダメージは1/4となった。
その後、シャークのターンに、4.の効果によって前の遊馬のターンに置かれたカードを全て除外。さらにカイトのターンにはシャークのカードを除外したが、除外した伏せカードが、除外されることを発動条件とする「エクシーズ・ディメンション・スプラッシュ」であったため、その効果を発動されてしまい、そこから「超銀河眼の光子龍」のエクシーズ召喚を許してしまう。
「超銀河眼の光子龍」によってオーバーレイ・ユニットを奪われ、効果も無効にされ、攻撃を受けて破壊された。
この時点でDr.フェイカーの真意が明らかになり、誤解が解けたことでフェイカーの戦意も喪失、デュエルは終了かと思われたのだが、バリアン(ベクター)がDr.フェイカーの体を乗っ取り、デュエルは続行。5.の効果によって復活し、攻撃力は4000となった。さらに2.の効果も発動し、「超銀河眼の光子龍」の動きを封じた。
そして「超銀河眼の光子龍」を攻撃、「バリアンズ・ゲートウェイ」の効果ダメージを利用して決着をつけようとしたが、「フォトン・エスケープ」で「超銀河眼の光子龍」を除外、バトルフェイズを終了されたため叶わなかった。しかし、これでさらに除外カードは増え、とうとう攻撃力は5000となってしまう。
もはやこれまでかとも思われたが、遊馬とアストラルがオーバーレイ、「ZW-玄武絶対聖盾」の効果で除外されていたモンスター3体がフィールドに特殊召喚されたことで攻撃力は2000までダウンしてしまう。一気に形勢逆転され、追い詰められたバリアンは「バリアンズ・バトル・バスター」でこのカードと「CNo.39 希望皇ホープレイ」を強制戦闘させ、3.の効果で勝利を狙ったが、玄武絶対聖盾によってそのダメージを利用されてホープレイの攻撃力は16600となり、さらに効果も無効にされてしまい、ホープレイの一撃によってバリアンのライフは0となった。
WDCにおける騒動の後は、このカードは遊馬(アストラル)の下へ渡った。
その後、遊馬自身がこのカードを使用する様子はなかったが、神(自称)となったNo.96 ブラック・ミストとのデュエルにおいて、No.96の「カオス・フィールド」の効果によって、遊馬のエクストラデッキからNo.96のフィールドへと特殊召喚され、直後に「カオス・フィールド」のさらなる効果で「CNo.92 偽骸虚龍 Heart-eartH Chaos Dragon」へとランクアップされた。
その後、No.96がCNo.92のカオス・オーバーレイ・ユニットを使用したことで、このカードは(ルール上)元々の持ち主である遊馬(アストラル)の墓地へ送られる。そのため、「ナンバーズ・リターン」の効果で蘇生可能であった(OCGでは不可能だが、アニメルールでは可能な模様)が、アストラルはこのカードや「No.69 紋章神コート・オブ・アームズ」ではなく、遊馬とアストラルがずっと戦ってきた仲間、「No.39 希望皇ホープ」を復活させることを選択、「ナンバーズ・リターン」の効果によって、このカードは復活したホープのオーバーレイ・ユニットとなった。
このオーバーレイ・ユニットはホープレイまで引き継がれ、ホープレイの効果のために使用された。
記事最上部にあるのはNo.96が「カオス・フィールド」の効果で特殊召喚した際の口上。
尾がとても長い。あまりにも長すぎるためか、公式サイト「モンスター・エクシーズ図鑑」に掲載されているイラストでは尾の部分がカットされている。
Heart-eartHが真の姿を現した。攻守はともに0となったが、効果は凶悪。しかし、Heart-eartHのときにはあった魔法・罠・モンスター効果への耐性が失われていたり、破壊されたときの復活効果は素材の無い状態で破壊される必要があるのに、素材を取り除く効果が存在しなかったりと、欠点もある程度は存在する。
ランク5のHeart-eartHがランク9のHeart-eartH Dragonになるというのは、ある意味ではZEXALⅡのランクアップの先取りといえるかもしれない。
全てのモンスターに対して戦闘破壊耐性を持っているため、基本的にすべてのナンバーズが持つ「『No.』と名のついたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない」効果を例外的に持たない。
OCG版
「COSMO BLAZER」(2012年11月17日発売)でOCGに登場。
エクシーズ・効果モンスター
ランク9/闇属性/ドラゴン族/ATK 0/DEF 0
レベル9モンスター×3(1):このカードは戦闘では破壊されず、このカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは代わりに相手が受ける。(2):相手エンドフェイズにこのカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。このターンに召喚・特殊召喚・セットされた相手フィールドのカードを全て除外する。(3):X素材を持っているこのカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。(4):このカードが自身の効果で特殊召喚した場合に発動する。このカードの攻撃力は除外されているカードの数×1000アップする。
アニメ版とのおもな相違点は以下。
- 表示形式変更の効果は削除された。
- 戦闘ダメージの肩代わりは「無効にして、その分相手にダメージ」から「代わりに相手が受ける」に変更(脚注1.にあるように、アニメでの扱いは不明瞭であったが)。また、回復効果は削除された。
- 除外効果には素材が必要となり、そのタイミングは次のターンのスタンバイフェイズから相手のエンドフェイズに変更された。また、「置かれた」という表現は「召喚・特殊召喚・セットされた」に変えられた。
- 墓地からの特殊召喚の条件が、素材がない状態から素材がある状態に変更された。また、これに伴って破壊→復活を何度も繰り返すことができなくなったため、1度だけの制限が無くなった。
- 攻撃力の上昇は、特殊召喚したその時点での除外枚数を参照するようになり、「~になる」から「~アップする」に変わった。
元々種類も多くないレベル9モンスターを3体も要求する非常に厳しい指定を持つ。どうしても揃えるなら「ギャラクシー・クィーンズ・ライト」を利用すればそれなりに揃えやすい。
しかし、厳しいことには変わりないため、基本的には「No.53 偽骸神 Heart-eartH」の効果からエクシーズ召喚することとなるだろう。ただし、その場合は素材が1枚しかなくなり、除外効果と復活効果をどちらか1つしか選べなくなる。
(1)の効果は戦闘破壊耐性とダメージを反射する効果。こちらから攻撃しても適用されるため、相手の高攻撃力モンスターにどんどん攻撃を仕掛けていきたい。しかし、「次元幽閉」などの妨害を受けやすい点や、相手が高攻撃力モンスターを出してこないと大きなダメージにはならない点には注意。伏せカードには警戒したい。
(2)の効果はそのターンに出たカードを全て除外というかなり強力な除去効果。
素材を持ったこのカードがあれば、相手はカードを大量に展開することをためらうようになり、妨害の罠カードなどを張らせにくくできるため、1つ目の効果を妨害されにくくなる。
(3)(4)の効果は、素材のある状態で破壊されたときに復活し、除外枚数×1000攻撃力がアップするもの。
(2)の除外効果を警戒して相手がこのカードの破壊にかかってくれば効果を発動できる。
素材がある状態で破壊された場合にしか使用できないため、Heart-eartHからエクシーズ召喚した場合、2つ目の効果とどちらか1つしか選べなくなり、2つ目の効果によって除外枚数を稼ぐことができなくなる。「オーバーレイ・リジェネレート」などで素材を回復させればこの限りではないが、除外をこのカードだけに頼らず、「魂の解放」を使ったり、デメリットやコストで除外されるカードを使用するといいかもしれない。
あるいは、攻撃力アップをあきらめて、1つ目のダメージ反射効果のために復活させるという使い方もある。
「エクシーズ・リボーン」とは相性がよく、相手ターンのエンドフェイズに奇襲的に蘇生させて除外効果を使用したり、素材を必要とする復活効果を使用したりできる。Heart-eartHからエクシーズ召喚して効果を使用する場合、素材が足りなくなりやすいので、「エクシーズ・リボーン」などを活用するといいだろう。
関連動画
関連商品
関連項目
- 遊☆戯☆王ゼアル
- Dr.フェイカー
- ベクター(遊戯王ZEXAL)
- No.96 ブラック・ミスト
- ナンバーズ(遊戯王ZEXAL)
- No.53 偽骸神 Heart-eartH
- CNo.92 偽骸虚龍 Heart-eartH Chaos Dragon
- 遊戯王OCGカードリスト
- 遊戯王関連項目の一覧
- ユベル
脚注
- *「自分への戦闘ダメージを無効にして、その数値分相手に効果ダメージを与える」のか、「自分が受けるはずの戦闘ダメージを相手に受けさせる」のかはっきりしない(テキストを素直に受け取れば前者だが)。
前者の場合、「エスケープ・ルアー」の「自分への戦闘ダメージ」を無効にする効果が適用されたことと矛盾する(前者の解釈なら自分(=Heart-eartH Dragon側からみた相手)が受けるのは効果ダメージであり、「エスケープ・ルアー」の効果対象外)。
後者の場合、「ZW-玄武絶対聖盾」の「効果ダメージ」を無効にする効果が適用されたことと矛盾する(相手に肩代わりさせるだけであって、そのダメージは戦闘ダメージとなるため、玄武絶対聖盾の効果対象外)。
戦闘ダメージかつ効果ダメージと考えれば一応は解決するが……。 - *ただし、劇中で確認できる「ハーフ・アンブレイク」のテキストを見る限り、対象にできるのは自分のモンスターだけであるため、このプレイングはテキストと矛盾してしまう。しかし、後に「ハーフ・アンブレイク」のテキストのほうがつじつまの合うように修正されている。
「エスケープ・ルアー」は単に「戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージ」を半減する効果であった。
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