ULTRASEVENXとは、円谷プロが製作した特撮番組である。ウルトラセブンの続編であり、生誕40周年記念作品として製作された。なお、ウルトラマンとしては初の深夜番組である(ウルトラシリーズでは『ウルトラQ dark fantasy』が最初)。 全12話。
概要
『ウルトラマン』~『大怪獣バトル』の一連の時系列と関わりがあるかは不明だが、これらの作品と関わりを持たない直接の続編である『平成ウルトラセブン』シリーズとはまた別の時系列を形成する作品。
街中に政府からのメッセージを映す不気味な立体映像が浮かぶ、単に近未来とは言い表せない奇妙な並行世界で、ウルトラセブンXが活躍する。
ダークかつスタイリッシュなスタイルや、ホラー、怪奇性の強さ、流血描写やCGの多様など、今までのウルトラマンとは趣が非常に異なった作品であり、『メビウス』などの勧善懲悪のヒーローと対照的な雰囲気を持つ。同じく深夜番組であった『ウルトラQ df』や『ウルトラマンネクサス』に近い表現が多い。
硬派SF作品への回帰・発展を目指しており、『メビウス』『マックス』のように怪獣との戦いを前面に押し出しておらず、敵らしい敵が登場しない回もあったほど。ほとんどの話は「エイリアンの起こす怪事件を人間が捜査し、暴き出す」→「姿を現した首謀者のエイリアンをセブンXが倒す」・・・という構図がメインであり、X-FILEなどの海外SF・ミステリードラマが参考になっている。
また、従来の作品では恒例であった「エイリアンの起こす事件を捜査する組織」「隊員が所持する高性能な銃」などの要素は踏襲しているものの、一方で「組織の隊員服」「戦闘機などの兵器」「カプセル怪獣」などの恒例要素は排されている。セブンXと隊員が直接共闘することも無かった。
ウルトラセブンX
劇中に登場するウルトラマン。劇中では「救世主」、「赤い巨人」などと呼ばれ、セブンの名で呼ばれたのは最終回のみであった。
記憶喪失の青年ジンが変身する。変身方法は従来どおりウルトラアイを使用するが「ジュワッ」などの掛け声はない。
元のセブンと似通った外見をしているものの、目つきが鋭くなり、肩のプロテクターも刺々しい形になっている。また、全体的にマッシヴな体つきをしており、腹筋の割れ方も見事。後の作品に登場したウルトラマンゼロはむしろこっちに似ているのでは?という意見もある。
その正体は、並行世界の関係にある・・・・「こちらの世界(=今作の世界)」と「向こうの世界(=これまでのウルトラセブンの世界)」の両方を支配しようとしていた『グラキエス』の野望を打ち砕くためにやってきた、ウルトラセブン本人である。こちらの世界で、命を失ったジンを見たウルトラセブンが、彼と一心同体になることでその命を救ったのだが、代償としてジンの記憶は失われ、セブン自身の意思はジンの精神の奥深くへ沈んでしまい、能力も一部封じられていた(その割には苦戦することはほとんど無かったが)。
※ちなみにセブンの息子であるウルトラマンゼロの場合、『ベリアル銀河帝国』にてランと一心同体になった際に、ランの意思がゼロの精神の奥深くに沈み、彼の記憶も失われるという、親父とは一部分が逆のパターンとなっている。
最終回でグラキエスの尖兵『メカ・グラキエス』と対峙し、一度倒れたものの、直後にジンの記憶とセブンの意思が戻って覚醒。グラキエスを倒し、野望を打ち砕いた。その後、ジンの体と分離し元の世界へ帰還、モロボシ・ダンとしてアンヌと再会した。
技
エメリウム光線、ワイドショット、アイスラッガーなどの必殺技は、多少色や形状に違いはあるが同じであり、飛行能力や人間大になって戦闘する能力も持っている。
が、アイスラッガーはセブンのように向きを保ったままではなく、「メビウス」等で見られたように回転しながら敵に向かう。セブン本編ほどスッパリと物を斬ることは出来ず、第1話では相手にただ飛ばして当てるだけという使い方を見せ、視聴者に衝撃を与えた。またの名を鈍器スラッガー。結局、再度当たったときには敵の体は粉砕され、また後の話では相手の体を貫通するなど、場面ごとに効果の違う武器となった。
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