ずいぶん勉強したな...まるで蛇博士だとは、岸本斉史による日本の漫画『NARUTO -ナルト-』に登場する台詞である。単行本61巻に収録されている579話「兄弟、共闘!!」にて、うちはイタチにより発せられる。
忍連合軍と暁との間で第四次忍界大戦が開戦する中、サスケは自らの手でとどめを刺したはずの実兄・イタチを目撃し追跡。
聞きたいことが山のようにあるサスケは疑問をいくつもぶつける。
逃げるのは嘘を吐いた後ろめたさがあるからか、それとも真実を語る勇気がないからか、なぜ自分だけ殺さなかったのか……
弟が正しい道を歩いて行くことを願い、分かれ道の無い一本道に誘い込むよう、道案内の立て札を嘘と瞳力で書き変えてきたイタチは、自分の目論見とは異なる道を選択した弟の姿を見て、ナルトを思い浮かべながら「道案内は何も立て札ばかりじゃなかったんだな…」と苦笑しながら零す。
困惑するサスケに「オレは本来死人だ… これ以上は語るまい」「やらなければならないことがある」と告げ、弟を撒き、自分を甦らした張本人であるカブトの元へたどり着くが、サスケもすぐさま追いつく。
ややこしい状況の説明をしたカブトは、同じ蛇の力を持ち、同じ師に従事したよしみで、イタチを倒すために共闘しないかとサスケに持ちかけるが、彼から大蛇丸を師匠だとは思っていないし、オレがここに来たのはイタチと話をするためだと突き放す。
「なら君は今… どっちの味方だい?」と、答えが既に分かっている質問をカブトがした直後、戦闘に発展。
うちは兄弟と対峙するカブトは「ボクみたいなインテリはじっと見つめられるのに慣れてなくてね…」と言ったかと思うと、幻術対策にフードを深々と被り、口寄せした蛇を前に出す。
イタチは蛇の動きを見て、「あの蛇達の動き オレ達をちゃんと感知してるぞ…」と弟に注意を促す。
するとサスケは「蛇は体温感知と舌で匂いを口内に送り嗅覚感知もする」と蛇の習性を説明。
思わぬ雑学を披露されたイタチは感心して「ずいぶん勉強したな...まるで蛇博士だ」と、弟を褒め称える。
久しぶりに兄に褒められてうれしいはずのサスケも表情を崩さず「調べたさ…大蛇丸を倒す為にな」と答える。
そんな二人の和むやり取りを見たカブトは「でもただの蛇博士じゃあこのボクは倒せないよ!」「ここはボクのフィールド…自然がボクの味方をする」と言い放ち、自身の蛇を巨大化。
「地の利か? トラップでもあると見ておけよサスケ…」と弟に忠告するイタチに向け、カブトは「…トラップ? …そんなものじゃないよ」と言い、二人に向け蛇を突進させる。
『NARUTO -ナルト-』の中でもネタとしてよく擦られるシーンであり、様々なコラが出回っている。
シリアスなシーンの中での唐突な説明台詞と、弟に対する認識が幼少期で止まっているイタチによる、まるで子ども扱いしているかのような、見ようによっては皮肉ともとれる「蛇博士」というワード、相手の軽口を丁寧に拾ってあげるカブトなど、作者の「ナルトでは意図的にどこかひっかかるような言い回しを意識して使っている」という言葉がそのまま表れたようなシーンが受け、読者に強く記憶された。
ただしここまでネタにされたのは、連載当時、サスケとイタチの台詞は何でもネタにしていいという風潮が出来上がっていたから、というのも強い。
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最終更新:2023/03/23(木) 03:00
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