ニコニコ大百科 : 医学記事 ※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。 新型インフルエンザについては当該記事を参照→「インフルエンザA型(H1N1)」 |
インフルエンザとは、病気である。日本では「五類感染症」に分類されている。
インフルエンザウイルスに感染することにより発症する。インフルエンザウイルスにはA・B・C・Dの4タイプがあるが、ヒトに感染するのはA型、B型、C型で、D型はウシやブタなどの家畜にのみ感染する。また、C型は一度感染すれば免疫が付くので、冬季に流行するのは主にA型及びB型である。
略語としては日本(日本語)では主にインフル、英語ではフル(flu)。
飛沫感染で潜伏期間は2~3日。発症すると38℃以上の急激な発熱と全身の倦怠感、筋肉痛・関節痛などが起こる。
鼻炎症状や咽頭炎などの上気道炎症状(風邪の症状の事)などを合併すると咳や痰の増加が見られる。老齢者や乳幼児では息切れや呼吸困難も確認される事がある。
また、インフルエンザウイルスにより肺炎を合併すると、老齢者などで死亡例が見られる事もある。
法律上、発症後5日経過、かつ解熱後2日間(幼稚園の場合は3日間)は出席停止の規則が定められている。
上記の季節性インフルエンザではなく、新型インフルエンザについては「インフルエンザA型(H1N1)」の記事を参照のこと。
※対策、対処法も異なります。
迅速診断キットによりおよそ15分程度でA型・B型の確定診断が可能。オセルタミビル(商品名:タミフル)かザナミビル(商品名:リレンザ)が処方される。また、A型であればアマンタジン(商品名:シンメトレル)が処方される事もある。
他に対症療法として解熱鎮痛薬が投与される事もあるが、ジクロフェナクナトリウムは投与によりインフルエンザ脳炎・脳症による死亡例がある為禁忌とされている。また、症状に応じて輸液による栄養補給や酸素吸入が行われる事もある。
また、毎年10月頃から各医療機関ではインフルエンザワクチンの接種が行われる(予約が必要な場合がある)。
1)ワクチンを注射してもインフルエンザウイルス『感染』は予防できないが、『発症』予防に大きく期待出来る(年によるが60%)
2)たとえ発症してもただの風邪くらいで終わる可能性が高まり、インフルエンザ脳炎のリスクを劇的に下げる
この2点が大きなポイント。ただしワクチンの副作用でアナフィラキシーなどが起こり死亡するリスクももちろんある。医療関係者は当然として、高齢者や呼吸器、心疾患を持つ人や受験生、免疫が弱い子が近くにいる大人や子供は積極的に注射したほうがメリットを多く得られる。逆に言えば、そういうところに含まれないような人が積極的にワクチンを注射する必要性は低いと言えるだろう。
なお、WHOも厚生労働省もワクチン接種を積極的に奨めている。それだけの効果がある優秀なワクチンである。くれぐれも、『ワクチン』で検索してトップに出てくるインフルエンザワクチンのNA○ERまとめを鵜呑みにしてはいけない。あれは殆どがウソだったり意図的な解釈ねつ造ですので。
但し、他の病気(日本脳炎・麻疹など)と違い抗原性変異に対応する為にも毎年接種しなければならない。抗原予想が外れても、ある程度の効果はワクチンにはあるので、打つだけ損をした、ということはあまりない。
大切な事だが、外出時のマスク(特に咳をしている人)・帰宅時の手洗いうがいは感染予防の基本中の基本である。
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最終更新:2024/09/18(水) 19:00
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