コンポスト(英:compost)とは、「堆肥」という意味から転じて、生ごみ等を堆肥化することを表す。
生ごみ等の家庭ごみを細菌や生物の力を借りて堆肥にさせて家庭菜園などに利用する。中には家庭ごみが土に還る過程を眺めるのを趣味としている人もいる。5ch(旧2ch)でも度々スレッドが立ち、コンポストを作る人たちで情報を共有したり初心者の質問に答えたりしてやや盛り上がりを見せている。
コンポストは大きく嫌気性発酵と好気性発酵、動物を用いたものと3つに分けられる。
嫌気性菌(空気を嫌う微生物)の力を借りて発酵させる。好気性菌(空気を好む微生物)とは違い発酵して臭くなったモノをかき混ぜる必要がないので放置できる。代わりに発酵はかなり緩やかに進行するため原形をとどめている。また、アンモニアを発生させるので屋内はもちろんのこと屋外でも注意が必要。密閉させる特性上、不快害虫が入る可能性は極めて低い。
やり方はペールと呼ばれる密閉容器に生ごみと一緒に一握りのボカシを入れてフタをしっかり閉める。ペールがいっぱいになるまで繰り返し、いっぱいになったら1週間ほどゴミの投入をせず放置。漬物のような臭いがしたら出来上がり。あとはこれを土と混ぜることで2週間ほどで還る。
先の嫌気性発酵とは逆で好気性菌を利用して発酵させる。気温に左右されるが発酵の進行が早い。ほぼ毎日かき混ぜる必要があり、発酵進めるには水分が要るのでまとまった量のたい肥を作る時は重労働になる。臭いにつられて高確率で不快害虫、殊にアメリカミズアブがやってくる。
やり方はいろいろあるのでここでは一例を著す。土(10L)に鶏糞もしくは牛糞(臭いので発酵済みで良い)を適宜、くん炭(15L)を混ぜる。余談だがくん炭は分解には直接寄与しないが微生物の住処になる。生ごみを入れる時は1日多くても1kg入れて土とよく混ぜる。入れるゴミの量が多すぎると分解しきれなくなるので状態を見て調整したり分解促進剤を使う。水分が多い時は米ぬかを混ぜると解消でき発酵の促進も狙える。夏場では早くて3日で分解が始まる。
好気性発酵のコンポストでは宿敵と言っても過言ではない。関東では6月には既に顔を出し9月末まで居座る。対策としてアミを張っても破られたり隙間から侵入される。白いウジを1匹でも見かけたら手遅れで完全に駆除するのは難しい。かといって邪魔者というわけでもなく生ごみを食べてくれるので分解の助けにはなる。しかし、幼体から排出されるフンはベチャベチャしてなにより臭い。土が固まってしまうのでかき混ぜが不十分になり発酵が鈍ってしまう。ちなみに昨今話題の昆虫食として注目されている。[2]
出典元「ミミズコンポストのススメ-ミミコン」
好気性菌の発酵に加えてミミズの働きで生ごみの分解を促す。好気性菌だけで分解には事足りるのになぜミミズを使うかというと、先ず作物を育てるのに必須の栄養素がある。それはチッ素、リン、カリウムである。ミミズは生ゴミを分解する際にこの三大栄養素を産生してくれる。また、ミミズには石灰腺と呼ばれる炭酸カルシウムを分泌する器官を備えている。これにより好気性発酵で酸性に傾いた土壌のpHを整えてくれる。下にメリットとデメリットを記す。
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最終更新:2024/05/16(木) 18:00
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