シドニー・シトレ 単語

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シドニーシトレ

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シドニー・シトレとは、銀河英雄伝説に登場するキャラクターである。

概要

CV内海賢二石黒監督OVA・新たなる戦いの序曲)、佐藤正治黄金)、相沢まさきDie Neue These)。

自由惑星同盟に所属し、作品開始時点での統合作本部長で階級は元帥身長約2mの大柄な黒人男性。同盟側の主人公であるヤン・ウェンリーにとては、士官学校時代の校長中将)、第5次イゼルローン要塞攻防戦時の総司令官大将)であるなど、何かと接点がある人物であると共に、数少ない理解者の一人だった。

アスターテ会戦敗北後、ヤンを抜してイゼルローン要塞攻略させた。シトレの思惑としては、イゼルローン要塞攻略によって戦火が遠のくことを期待していたが、戦火はむしろ拡大する方向に動いてしまう。アンドリュー・フォークという、ヤンをえる功績を打ち立てる機会を欲していた一人の准将が、個人的ルートで当時の最高評議会議長ロイヤル・サンフォードの元に帝国領への侵攻作戦案を持ち込んだことと、低下しつつあった政権の支持率を回復させ、翌年に控えた総選挙での勝利を確実なものとする必要があったサンフォード政権の思惑が重なり、銀河帝国への侵攻作戦は実施されることになる。何より、同盟市民の間に、さらなる勝利めるが強まっていた。イゼルローン要塞を奪取しただけでも支持率は跳ね上がっていそうだが、「からも選ばれなかった」と揶揄されるサンフォード政権は、どれだけ不人気だったんだ?コーネリア・ウィンザー情報委員長の前任者の不祥事は、それほどすさまじかったのか?

シトレ自身は、この帝国領侵攻作戦に反対であった。自由惑星同盟の疲弊した力と軍にとって、負担ばかりの大きい謀きわまる作戦だったからである(たとえ成功したとしても同盟の益にはならない)。結局、同盟軍は有名なアムリッツァの大敗北を喫してしまい、シトレは責任を取る形で統合作本部長を辞任・退役を余儀なくされる。

その後のシトレは、救国軍事会議のクーデターに際にヤンへの支持を表明した他は、歴史の表舞台に登場することはくなった。自由惑星同盟の滅亡後に発生したグエン・キム・ホア広場での騒乱帝国軍に拘禁された際も、群衆の一人としてであった。

実現しなかったシトレの思惑

自由惑星同盟末期において、シトレは同盟の未来のために何かと尽力した。制服組のトップという権力中枢に近い事情もあって、政治家を相手に政局抗争を行っている一面はあったが、基本的には良識的・現実的な人物である。ヤンにイゼルローン要塞攻略させた一件にしても、その意図するところは、敵の自由惑星同盟への侵攻拠点を失わせ、戦火を遠のかせることであった。友人であり、当時の自由惑星同盟財政委員長でもあったジョアン・レベロのように、シトレと考えを同じくする人物も同盟政府に存在していた事実を考えると、十分に実現可論見のはずであった。

歴史IFい。だが、シトレの持てる部下と人脈を総動員した構想の通りに事が運んでいたら、銀河歴史自由惑星同盟運命は、別のものになっていたであろうことは間違いない。銀河帝国との間に、有利な条件で講和が成立していれば、150年に及ぶ戦争で疲弊していた自由惑星同盟は「民力休養」の時期を迎え、内政面でも軍事面でも国家の再建にあたることができたであろう(ついでに言えば、シトレ自身の立場や発言力も強化されることになる)。
そうなることを、シトレ自身と、そして彼の同僚や部下、友人たちも望んでいたと思われる。平和が実現すれば、高齢のアレクサンドル・ビュコックは、ご婦人と余生を過ごすために退役することも不可能ではなかったであろう。シトレの友人で、作中で「時の人材」と称されたジョアン・レベロも、平和な時代の有能かつ良心的な政治家として、自由惑星同盟の再建に尽力できたであろう。統合作戦本部次長としてシトレを支え、次世代の統合作本部長の最有力補とされていたドワイト・グリーンヒルも、良識的な手腕で安定体制を築いたであろう。ヤン・ウェンリーも、本来の希望であった歴史を志すことができたかもしれない(シトレがヤンの退役を許したかどうかは定かではないが)。

実際には、戦火がむしろ拡大する方向に動いたのは、上述の通りである。グエン・キム・ホア広場の騒乱帝国軍に拘禁された際、シトレは自分が生き残ったことに対する自責の念を述べているが、その時の彼の頭には、歴史動に巻き込まれて死んでいった友人や同僚たちの姿があり、彼らを死に追いやった責任を感じていたのかもしれない。
だが、忘れてはいけない。このような事態に至ってしまった原因は、細かく述べれば一人の自意識過剰な軍人の行動や、時の政権の先の利益を優先した結果であが、根本的には、自由惑星同盟権者たる市民にある。「民主政治が倒れるのは全市民責任だ」とアレクサンドル・ビュコックが発言したように、国家が財政的・人材的に大きく疲弊している状態にもかかわらずに「さらなる戦果」をめ、戦火の拡大を容認したのは、紛れもなく市民たちなのである。 

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  • 67 ななしのよっしん

    2023/09/08(金) 09:49:50 ID: moAKdOvHqN

    >>57
    ヤンにも言えるけど、軍人としてのモラルや規を守ってやった来たのに、ごらんの有様だよ!!!だもんな。(ヤンもヤンでクーデター起こされる事はビュコック以外に言わなかったりシャーウッドをやってたりするが)

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  • 68 ななしのよっしん

    2024/01/15(月) 23:22:22 ID: 5zsOeGePTP

    ふと思ったんだが、この人第5次イゼルローン要塞攻略戦の後、ヤンの作戦と似たような事を考えていたんじゃないかな
    そう考えると一見謀な半個艦隊で攻略戦と言う作戦
    必ずしも謀ではなくなるんだよな
    要は兵戦部隊を要塞まで届けるのが仕事になる訳だから大艦隊は必ずしも必要とはならないし
    寧ろ、大艦隊で実行するより成功率は高くなるかも(流石に大艦隊が接近していたら帝国軍側も警を強めるだろうし要塞内部に侵入するのも困難になるんじゃないか)

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  • 69 ななしのよっしん

    2024/01/15(月) 23:43:17 ID: U8Ne49+38N

    (作戦だし、実際なら何か理由をでっち上げて回れ右して帰ってくるだろう。ヤンなら)
    という考えだったのかも、とか思ってみたり
    その上でヤンなら何か奇策を思いつくかもしれないとか思っていたのかも
    同盟軍の標である打倒帝国のためにはイゼルローンは越えなきゃならないけど、基本謀な試みだから動かす兵力(とそれに伴う必要経費)は少なくしたい。出来れば損なく済ませたい
    まともな軍人にまともな兵力を与えても損が増えるだけだけど、ヤンなら奇跡を起こして作戦を成功させるか、それが理ならクビを気にせず損を出す前に帰ってくる
    同盟軍への損の可性を減らすには、ある意味一番合理的な判断だったのかも

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