ン・ガミオ・ゼダとは、特撮ドラマ「仮面ライダーディケイド」に登場するオオカミ種のグロンギである。CVは立木文彦。
仮面ライダーディケイドの「クウガの世界」にて登場した新種のグロンギ。最強の証であるンを冠しているだけに、クウガの世界におけるラスボス怪人である。封印から目覚めたばかりにも関わらず流暢に日本語を操るという高い知能を持つ。身体能力や格闘能力にも優れ、飛行能力まで有している。ただしン・ダグバ・ゼバのような超自然発火能力や瞬間移動等の能力は持っていない(序盤からダグバ級の敵を出す訳にはいかないためと思われる)。
その代わり、リントをグロンギに変貌させる黒いガスを発生させる能力を持つ。このガスを吸った者はグロンギと化し、ガミオの言いなりとなる。仮にグロンギ化を免れたとしても致命傷を負って間もなく死に至るというン特有の危険な能力である。ズだろうがラだろうがゴだろうが、おかまいなしに量産する。劇中ではこの能力で人々をグロンギにし、門矢士を集団リンチして変身解除に追いやってしまった。しかしガスで生み出したグロンギは知能が低いのか、自身が持つ能力を使用しないうえ人語でもグロンギ語でもない奇声を上げ続けるだけである。また、生み出したグロンギを吸収して己の力に還元できる。
公式サイトや書籍などでは「究極の闇」と呼称されており、ガミオが発生させる黒いガスこそが究極の闇ではないかと考える人もいる。同時にガミオは「俺は二度と目覚めぬはずだった」「(ディケイドに対し)お互い、この世界にいてはならない者のようだな…」と発言しており、自身が異端児である事を自覚している模様。思考も他のグロンギとは全く異なっているなど、原典のグロンギとは一線を画す存在となっている。
クウガの世界におけるグロンギの王であったが、何らかの要因で火溶山(ひときやま)に封印されていた。このままではザギバスゲゲルで挑む相手がいないので、グロンギたちはガミオを復活させるために連携して聖なるゲゲルを遂行していた。よほどの緊急事態だったのかゴやラまでゲゲルに駆り出されており、原典では無かった二人一組の行動を取っていた。
聖なるゲゲルとは、火溶山を中心に五ヶ所でそれぞれ女性警官を一滴の血も流さずに殺害するものだった。北見倉庫内でメ・ギャリド・ギとラ・ドルド・グのコンビが4人目の婦警を殺害し、あと1人のところまでゲゲルを進めていた。ところが5人目の標的であった八代刑事が、機転を利かせた門矢士の顔面パンチによって鼻血を出てしまう。これにより聖なるゲゲルは失敗、ガミオは復活しないと思われた。
ところが滅びの現象によってゲゲルが失敗したにも関わらず、ガミオが復活してしまう。「俺は二度と目覚めぬはずだった」と発言している事から、目覚めさせられる事をあまり望んでいなかったようである。しかし甦ったからには全世界の人間をグロンギへ変貌させて究極の闇をもたらすべく体から黒いガスを出し始めた。この黒いガスを吸引したリントは絶命し、そしてグロンギへと変じてしまう。火溶山へ向かっていた警官隊は全員グロンギに変えられ、八代刑事も黒いガスからは逃れられたものの重傷を負う。町の人々をもグロンギに変えてしまい、病院へはガスで息も絶え絶えな患者が大量に運び込まれた。
その後、ディケイドと戦闘。圧倒的な力でディケイドを吹き飛ばし、大量のグロンギに襲わせた。必死で抵抗するディケイドであったが多勢に無勢、一方的にやられついに変身が解除されてしまう。このままグロンギに殺される・・・ところで小野寺ユウスケのクウガがディケイドの加勢に入る。それを見たガミオは強力なエネルギー波で士とクウガを攻撃、クウガの変身まで解除されてしまう。絶体絶命の中、士の一喝で再度変身したディケイドとクウガは大量のグロンギと対決。ディケイドと、クウガゴウラムに変形したクウガによってグロンギたちは一薙ぎされ、ガミオにもダメージを与えるが周りのグロンギを吸収して回復。ヘリポートを落として二人を押し潰そうとしたがクウガゴウラムによって真っ二つに斬られ、失敗。旗色が悪くなったガミオは飛行して逃げようとしたがゴウラムに捕まり、ディケイドアサルトによってトドメを刺された。
「リント…闇が晴れるぞ…」
今際の時、門矢士から「貴様もかつて、人だったのかもしれないな」と指摘されている。
ン・ガミオ・ゼダという名前やデザインはディケイドにて新規に作られたものであるが、『赤いオオカミ種のグロンギ怪人』という設定自体はクウガ本編放送当時から存在している。
元々クウガは放送終了後に劇場版の公開を予定しており、「北米で眠っていたオオカミ種怪人率いるグロンギが日本に上陸する」というストーリーが考案され、本編中にもその伏線が張られていた(物語終盤、グロンギのアジトで一条刑事が見つけた羊皮紙に赤いオオカミの紋章があった)。だが劇場版の製作は中止となり、それに伴ってこのオオカミ種怪人の存在も一旦は闇に葬られた。
それから約10年、ディケイドで新規のグロンギを登場させるにあたり、プレックスのデザイナーに発注をかけたところ、「(幻のグロンギというと)赤いオオカミですね」と当時の没設定と同じ赤いオオカミ種怪人を採用することが即決定し、最終的にガミオという1つの形になっていったのである。
劇中で目覚めた際の「俺は二度と目覚めぬはずだった」という台詞は、製作中止となった劇場版の事を指したメタ発言かもしれない。
ちなみにガミオの声を担当した立木文彦氏はクウガ本編でナレーションを担当しており、ディケイドではそのナレーションが形を持って襲い掛かってきたと言えよう。
クウガ本編では、ダグバが整理と称して弱小グロンギを抹殺していったが、これではグロンギ族の数が減って滅んでしまうのでは?と危惧する声があった。しかし仮にガミオがいれば状況は変わってくる。ガミオがグロンギを生み出し、ダグバが弱小を排除すれば数を減らさずに強いグロンギだけが生き残る。戦闘大好きなグロンギ族にとっては願ったり叶ったりの状況である。このためガミオとダグバは対の存在ではないかと見る事も出来る。
ン・ガミオ・ゼダに関するニコニコミュニティを紹介してください。
掲示板
29 ななしのよっしん
2021/09/20(月) 17:53:56 ID: 4E0erPL7MS
あっさり人間をグロンギに変えれるのが恐ろしい
戦闘能力的にもンを名乗るにふさわしい強さ
ディケイド特有のノリで普通に倒されてしまったが...w
30 ななしのよっしん
2023/06/26(月) 12:23:38 ID: of2kpR5t7O
人間をグロンギに変える能力を持ったンで、それをゴ・ダグバ・バが倒してンになって、他のグロンギに対して「ンになりたければいつでも受けて立つぞ」って宣言して、バルバをはじめとしたラがゲゲルの細かいシステムを構築したって妄想した
31 ななしのよっしん
2024/01/26(金) 07:06:33 ID: of2kpR5t7O
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最終更新:2024/12/01(日) 20:00
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