井坂深紅郎とは (エロサカシンクロウとは) [単語記事]

井坂深紅郎（いさかしんくろう）とは、仮面ライダーWの登場人物であり、ウェザー・ドーパントに変身する変態医師である。

あぁ…この概要は完璧だなぁ、無限の可能性に満ちている!

表向きでは井坂医院で内科医を営んでいるが、裏ではドーパント専門の外科医を自称している。
とある有名漫画に登場する官能小説家の伊佐坂先生とは別人である。

人間の女性の裸体よりもドーパントの肉体を愛好する性癖を持ち、タブー・ドーパントの身体に興味を示し、園咲冴子と大人のお医者さんごっこを繰り広げて大きいお友達を喜ばせた。彼の診察シーンは非常に卑猥であり、特に不敵な笑みを浮かべながら行う舌舐めずりに定評がある。

照井竜が探していた「Wのメモリの持ち主」の正体であり、1年前に試験と称して風都の人間を凍死・感電死・溺死など様々な能力で無差別に殺害し、その際照井の家族を死に至らしめた。

一見すると低姿勢で物腰柔らかな紳士であるが、実は非常に貪欲な性格で、多彩な能力を持つウェザーメモリだけでは飽き足らず様々なメモリの力を手に入れようとしている。
またそのせいか食欲も異常な程に高く、園咲家では山のような食事を平らげている。メモリブレイク寸前で帰ってきた先生を心配する冴子を他所に心の中で呟いた「それにしても、腹が空いたなぁ…」は有名。
照井達に正体を突き止められてからは、冴子の提案で園咲家に身を寄せることになる。

元々は「自分の生まれた意味」を探るため研究を行う真面目な医者であったが、10年前にテラー・ドーパントに遭遇した事でその力に魅せられ、園咲琉兵衛の持つテラーメモリを狙うようになる。ガイアメモリの研究へと狂信的に没頭し、やがてはガイアメモリの実験のために殺人を犯す殺人鬼へと変貌していった。
冴子のことも元々は琉兵衛に近づくための道具に過ぎなかったが、自分を献身的に支えてくれる彼女の姿から、後に人間としての彼女に好意を持つようになる。

しかし束の間の恋も虚しく、復讐心を捨てアクセルトライアルを使いこなした照井の前に敗れ、メモリブレイクさせられたのち多数のメモリを併用した「ツケ」が回り、コネクタに全身を蝕まれるようにして消滅・死亡した。

「先に地獄で待っているぞぉぉぉ」　　　「悪魔には相応しい最期か・・・」

仮面ドーパントWウェザー・ドーパント　

井坂先生が劇中で変身するドーパント。深紅郎の名とは対照的な真っ白で武士のような身体を持つ。
晴天・豪雨・雷・雪（絶対零度）・竜巻・霧・蜃気楼・虹などあらゆる天候を操り攻撃へと応用するという多彩な戦闘スタイルをとる。より具体的には、落雷で攻撃したり、雷雲を敵の周辺に発生させて動きを封じつつ攻撃したり、雨を相手の周辺にのみ降らせ続け水柱で相手を水没させたり、また冷気を放出すればあらゆる物を凍結させる。晴天の能力の応用なのか、相手の首を掴みながら手から高熱を発生させ焼き殺す技も使用した。他にも竜巻を発生させたり、虹色の光線を放つ技も見せている。
加えて上述の通り体中のいたる場所にガイアメモリを取り込んでいるためこれらの技を複数同時に操る芸当も見せるばかりか直接戦闘の能力も高く、自らを家族の仇として狙う仮面ライダーアクセルを何度も返り討ちにしている。仮面ライダー2人が共同戦線を取ってようやく何とか戦えるほどで、窮地に追い込まれたり必殺技を喰らいそうになった時は霧や蜃気楼を発生させて、撤退したり攻撃をかわしたりもしている。

他のメモリ使用者とは異なり、右こめかみのコネクタにメモリを「直挿し」して変身する。端子部分が銀色のシルバーメモリであり、園咲家の面々に匹敵するほどの能力を持っている。
ドライバーはドーパント本来の力を抑え込んでしまうと考えており、使用しない。

またガイアメモリの過剰適合者に改造を施したメモリを使わせ、メモリの邪念によって使用者が死亡してから、その力を我が物にしている。劇中ではインビシブルメモリの不可視能力とケツァルコアトルスメモリの飛行能力を狙っていたが、いずれも仮面ライダーの手により失敗に終わった。

余談

井坂を演じた檀臣幸氏は昭和ライダーシリーズの熱烈なファンであり、仮面ライダーWに怪人役で出演できる事が決まった時はとても喜んでいた。自らが演じた井坂（ウェザー・ドーパント）を「一番好きな怪人」と評していたほど。
また檀氏の妻である女優・魏涼子氏とは仮面ライダーW31話・32話にて有馬鈴子（ゾーン・ドーパント）役で共演も果たしている。
その変態性や、他のドーパントとは違う「純粋な悪役」ぶりから、仮面ライダーを題材としたゲーム作品でもボスキャラとして登場する出番が多い。しかし演じた檀氏が亡くなられてしまった現在、彼の新録はかなり厳しいものとなっている。