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差別(さべつ、英:discrimination)とは、

  1. 違い、または違いによる区別。「商品の差別化」「無差別曲線exit
  2. 人の取り扱いでの区別。特に、不当な区別。「フィクトセクシャルexit差別」

本記事では2を解説する。元々は区別と同じく中立的な意味で使われていたexitが、近年は不当なものを差別と呼ぶことが多い。ここでもそれに倣ならう。

概要

差別は次のように定義できる(野口道彦大阪市立大学名誉教授によるものexit)。

(1)個人の特性によるのではなく、ある社会カテゴリーに属しているという理由で、
(2)合理的に考えて状況に関係な事柄に基づいて、
(3)異なった(不利益な)取扱いをすること

定義が難しいとされているが、これなら概ねカバーでき、わりと分かりやすいと思う。

ただし、(2)「合理的に考えて状況に関係な事柄に基づいて」に当たるかは、社会や人によって判断が違うことがある。「差別だ」「いや区別だ」という議論にここで発生するが、(1)や(3)とごちゃ混ぜになっているよりはずっと見通しがよくなるだろう。問題の切り分けは大切である。(1)についても議論が生じることがある。個人の特性による区別のようで実際は社会カテゴリーによる区別が入り込んでいる場合など。

もし差別でなく適切な区別であった場合には、理に取り払うと弊がある。

差別と偏見、人の行動を変えるもの

なお、いくらか偏見を受ける程度については、ここでは「偏見」と呼ぶことにする。ものの見方が固いのを解きほぐせばいいだけなのに「差別」という批判的な色を帯びた言葉で呼ぶと、抵抗感や分断を招いてかえって自分も相手も身構えてしまい、善が遅くなると考えるからである。

人間行動パターンを変えるには、たまに厳しく強いるのではなく、こまめに選択肢を示して、望むほうへ進んだ時にまめに軽く肯定することで、引っっていくのが有効である。

人の行動がある程度ランダムにぶれるとすると、望まないときにいたあとはたまたま通常レベルに戻っただけなのに効果があったと思い込みやすく、逆に望ましいときに喜びを伝えても同様に通常レベルに戻ってしまっただけなのに効果がなかったと思い込みやすい。実際には、選択肢の提示と、まめで小さな肯定の繰り返しによって、系統的に導いてゆくのが効果的である。

具体例

先の定義を簡潔な表現にしてみるとこうなるだろう。これがすべて当てはまると差別的~差別となる。

(1)個性でなく属性によって
(2)問題に対して的外れな理由で
(3)違う扱いをすること

以下これによって考えていく。

未成年は選挙権がない:区別

確かに(1)個性でなく年齢という属性によって、(3)選挙権を与えられないという違う扱いをされている。

しかし(2)的外れな理由は当てはまらない。未成年選挙を含む社会の仕組みを成人ほどよく知らないという的確な理由があるからである。

個人によるから試験によって選挙権を与えるという案は、勉強の環境・資質によって、選挙権をもらえる人・もらえない人が出てきてしまう。

選挙は、少しでも賢く善良そうな政府を作るだけでなく、みんなで選んだのだからと政府に正統性を与えて抵抗を和らげ、政権運営を安定させる(多様な要を反映した議員が議会に送られることで、仕事を進めやすくなる)。

例えば武経済や身分のある者だけが選挙権を持っていた時代もあるが、彼らに選挙権を与えなければ反乱などが起きたろう。知識や論理などのが強くなってきた現代では、社会の構成者全体に選挙権を与え、時には少数民族を設けたりして少数者も統治に参画させなければ、政権運営は危うい。

実際には官僚のも大きいので、政権がころころ変わっても政治にはある程度一貫性があるが、政策の実行に支障をきたす(実行させるべきでないこともある)。「政府は多様な意見を取り入れるべき」といった「べき論」は、理想だけでなくをもつ論理でもあるからある程度実現されてきたのである。

したがって試験で選挙権を与える案は採用できない。これも選挙権の問題において的確な理由である。

以上により、これは区別である。

20歳未満は酒・煙草が禁止される:区別

これも(1)属性による(3)違う扱いは当てはまるが、(2)的外れな理由が当てはまらない。体の成長期はアルコールニコチンの有性のが大きいことは、許可しない理由として的確である。よって、これは区別である。

男性が女性より筋肉への負荷が高い役割を任される:区別~偏見・差別

これも(1)属性による(3)違う扱いは当てはまるが、(2)的外れな理由が当てはまらない。男性女性より筋が高いため、筋肉への負荷が高い役割を任せるというのは、役割配分において的確な理由である。よって、これは区別だろう。

ただし、その場にいる男女は筋があまり違わないとか女性でもそこまで負担でないとかの状況も考えられ、それでも男女で分けるなら偏見や差別かもしれない。高負担なのに同じ待遇なら男性への冷遇だが、希望してもあるのに低負担の役割しか任されないことで女性が不利になるなら女性への冷遇となる。

資格や経験の有無、世代が人材採用に影響:区別~偏見・差別

これも(1)属性による(3)違う扱いは当てはまるが、(2)的外れな理由かが問題となる。

業務に関わる資格や経験の有することは採用の是非についての的確な理由となって区別である。業務に関わるとは考えにくいのなら偏見や差別である。

世代は、例えば特定世代だけが理解していそうな文化に関する業務なら、的確な理由となって差別ではない。各世代のについての根拠なき評価が採用にした場合などは、差別に当たる。

恋人や夫婦間の性別役割分担:区別~偏見

(3)違う扱いは当てはまる。(1)属性によるか、(2)的外れな理由かが問題。

たまたま的な性別役割分担と同じになっても、お互いの個性をちゃんと見た結果なら偏見ではない。性別による役割分担という頭の中のイメージでとらえてしまって、現実の自分や相手を見ていないのなら偏見であり、長いで見ればお互いにとってよくないことだろう。

特に、性的なことはプライベートなことであって幅広く議論したり観察するのは難しいため、偏見が強くなりやすいかもしれない。自分と相手を大切にするなら、お互いの望むことや気持ちがちゃんと伝わるよう、上品でも遠回しでも伝わる言葉や身振りにしていくこと、そして伝え合うことを大事にするべきだと確認しておくことが必要だろう。恥ずかしいとか怖いとかでいつまでもそれができないのでは、自分を大切にもできず相手と向き合う勇気もない、幼稚な関係性である。ただし、美的こだわりとかトラウマとか人それぞれ事情があるし、性的なことに開放的だから成熟しているとも限らないが。

男性的・女性的とされる特徴・置かれた環境条件が多くの場合で当てはまるとしても、質や程度は個人差があるはずで、それに応じて役割もある程度変えるのが最適である。組みとして参考になるとしても、頭の中の言葉ではなくの前にいる人間の個性を最終的には見るべきである。

ハラスメント

差別があろうとあるまいと、本人の意に反することを強いるハラスメントは許されない。男女のどちらにも暴力を振るうことは、暴力正当化しないように。

ブラック・ライブズ・マター

白人警官による黒人に対する過剰な取り締まりによる殺抗議をするために活動しているが、警官以外の白人による黒人の殺にも抗議を行っている。2012年に発生したトレイボンマーティン射殺事件に端を発して活動を始めた。

2020年5月に発生したジョージ・フロイド事件において、ブラック・ライブズ・マターが盛んに唱えられるようになり、全各地で大規模な抗議デモが引き起こされるようになった。その米国外にも広がり、イギリスでは奴隷貿易に関わった歴史的人物の像が引き倒されるという出来事があった。

ドナルド・トランプ大統領を含むブラック・ライブズ・マター批判する一部の人物は、この運動暴力的であり、「分断を加速させる」としている。

日本における差別

人種差別」は、人種構成がほぼ単一だったこともあって、日本においてはど問題視されていない。

一方で、性別、身分、出身地による差別は盛んに行われていた。なかでも現在日本社会においては、部落差別が最も問題視されてきたといえる。

ただし、社会制度・習慣の丸っきり違う欧べることはできない(このことは何も性差問題に限った話ではい)にも関わらず、差別の基準の多くを欧米から見出そうとする輩が後を絶たないので、日本世界齬を生じているかのような側面も一方では存在する。

実際は差別を差別と思っていないだけである。地方格差、首都圏民らによる中央集権思想、差別の温床は腐るほどある。

不当な差別解消を試みたと思われる例

具体例

など。

いずれも程度によるが、特にプアーホワイト白人貧困層)の発生は社会問題となり、アメリカ社会を揺るがす大問題となった。これらは、いずれも、本来解消するはずだった不当差別問題を悪化させる原因となるため、注意が必要(ただし上述の例が全て本当に「逆差別」なのかは精が必要。そうする人間がいるに過ぎない可性もある)。

不当な差別の解消は必要だが、安易な解消運動は必ずしも正しく作用するとは限らない。

社会は概ね正当な差別の構造で社会が安定化しているので、(公民運動にともなう暴動等)差別解消運動による一時的な騒乱して「社会を騒がせた」と批判するなど、結局は不当な差別の温存に繋がる可性も考えられる「社会問題批判」もまた同時に存在する。「逆差別」や「差別解消運動の失敗」という批判論理もまた、個別に精しなければ、差別による受益者側の言い逃れや不当差別的構造の強化になってしまう場合もあるのが難しいところである。

関連動画

関連商品

科学が、差別や差別的政策に対して理論的支柱を与えてきたこと、また差別意識によって支柱とを与えられた一面について述べた名著。

移民によってアメリカに生じた問題と、それについて前向きな答えを出した作品。アジア人大嫌いでありながら、隣に引っ越してきた移民少年家族との触れ合いによって変わって行く偏屈爺をイーストウッドが演じた。

在日韓国人不当優遇韓国外交態度について批判している作品であるが、作中の韓国人ビジュアル偏見が入っているという批判もある。読者も数多く、差別問題をる上でほぼ必ず話題に上がる作品。

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