古川康とは (フルカワヤスシとは) [単語記事]

古川康とは、現職(2011年 7月現在)の佐賀県知事である。現在3期目。井本勇の後を継いで2003年の統一地方選挙で当選し、現在に至る。

概要

1958年 7月15日生まれ。佐賀県唐津市出身。

学校経歴は佐賀大学教育学部付属小・中学校を経てラ・サール高校、東京大学法学部へと渡ったエリート中のエリートである。

東京大学卒業後、自治省(当時)に入省して、地方の勤務を転々とし、2003年の統一地方選挙にて、佐賀県知事選挙に出馬、当選を果たした。ちなみに、これまで3度出馬して当選しているが、最初は自民党は支持のみで、推薦はしていなかった。

長崎県現知事・中村法道との関係は諫早湾干拓事業問題により悪化している。諫早湾干拓事業問題では佐賀県は『水門の開門をいち早く求める』といった意見にたいして、長崎県は『周囲の環境変化や、用水路の確保などの問題がある』として反対している。

『九州新幹線長崎ルート』では、半ば強引にJR九州とのやりとりで決着させた経緯がある。しかし、『長崎ルート』は在来線の区間を通るため、『フリーゲージトレイン』が必要である。全国で走行テストが行われているが、将来いつ導入されるかは決まっていない。

プルサーマル計画について、九州電力との密接な関係により、実現した経緯がある。それについては下記参照。

下記の問題で支持率が大幅低下になるかと思いきや、さすが古川。『原発は将来的に廃止すべき』という回答が圧倒的で、『知事に責任があるか判断すべき』という回答が出たにも関わらず、佐賀県民に絶大な支持を誇り、58%超えという支持率が佐賀新聞の世論調査で出た。

古川康と九州電力

古川康と九州電力には、密接な関係がある。その最大の理由として、父親が九州電力の社員で、玄海原子力発電所のPR館館長だったからという理由である。これのお陰で古川は東京大学まで進んだといっていいほどである。

玄海原子力発電所が九州電力の手により、プルサーマル計画を実行しようと古川に提案すると、真っ先に動き出し、プルサーマル計画を迅速で実現させようと動いた。

何でもかんでも『安全性は確保できている』で自分の意志を貫き通し、当然のごとく日本共産党が実現を図ろうとした県民投票条例を否決。ちなみに、『議会制民主主義』を当時盾にしていた。

九州電力の『やらせメール』が発覚した際、古川自身の『個人献金』として、九州電力幹部から献金を受け取った事も発覚し、一気に県民からの信頼を失う事になった。

この事態で週刊誌から告発記事を書くことを嫌ったためか、九州電力幹部の献金問題で批判が相次ぐ中、自分のツイッターアカウントを削除すると言った行動を行っている。

この間、東京に行って自身が「政府に安全の確認を得るまでは玄海原発を再稼働させることができない。」と言った発言を繰り返し、とにかく玄海原子力発電所の再稼働を認めない姿勢でいた。これが本心なのかは不明。

第三者委員会では「知事の発言からやらせメール問題が生じた事も事実」として、九電側、古川側を牽制する声明を出したが、現在古川、真鍋九電社長共に辞任の動きはでていない(真鍋は辞任を撤回する発言をした。)。

10月3日には玄海原発 4号機までトラブルで停止する事態となり、古川にとっては一層厳しい原発政策となっている。

10月17日に第三者委員会の郷原信郎委員長を参考人として佐賀県議会に招致し、郷原は要請を受け佐賀県議会へ出向いた。古川の知事としての招致を求めたが、これを古川は拒否し、議論は暗礁に乗り出す。郷原は古川と九電の関係を指摘し、答弁の中で、委員長就任の前日に古川に「辞任した方がよい」と伝えた。郷原は改めて報告書に古川の責任、名前がない問題で「古川と九電の不透明な関係を一層強く印象付ける」と述べた。　佐賀新聞の記事→こちら

また、九州電力側が古川の責任を明記せずに報告書を提出した事について、枝野幸男が不快感を示した。佐賀新聞の世論調査では上記の通り根強い支持率を誇っているが、責任を取る事が今後の課題といったところだろう。ちなみに、佐賀県民の多くは辞任を要求してはいない。これは、古川が県政を降りると情勢が物凄く不安になるため。