火垂るの墓とは、1969年に発表された野坂昭如による小説、及びそれを原作としたスタジオジブリ製作(高畑勲監督作品)のアニメ映画である。
野坂にとって自伝的な要素を含む小説である。空襲により自宅や家族を失ったことや、焼け跡から食料を掘り出して西宮まで運んだこと、蛍が飛んだ思い出、妹を亡くしたことなどは全て作者の経験に基づくものである。
しかし、西宮の親戚の家に滞在していた時は食糧事情こそ悪かったものの小説とは違い、特にいさかいも無かったという。家を出て防空壕で生活したという事実もない。むしろ妹には冷たく当たってしまい、それを長年後悔していたという。
高畑勲によって映画化された際、先述したようにとなりのトトロとの同時上映であった為、観客達は「ハートフルな描写に癒された直後にハートフルボッコな描写に凹まされる」というハードな体験をし、号泣しすぎて脱水症状を起こした人や落ち込みすぎて座席から立ち上がれない人などが続出した。
また、兄妹の保護者である西宮の叔母を悪者のように描いている為、視聴者達にもそう見られがちだが、当時の生活状況や戦争の現実というものを考えてみれば、一概に彼女だけを責める事はできないであろう。
だからといって兄妹が悪いのかというと、そういう訳でもない。 14歳と4歳の子供に一般常識を求めるのも、これまた酷な話である。
それまでの生活環境が突然、激変してしまい、兄妹はそれに順応できなかった。そして大人たちも、戦時下の厳しい状況ゆえに未熟な兄妹を気遣う余裕がなかった。要は「誰も悪くない、時代が悪い」という事だろうか。
1945年の兵庫県神戸市・西宮市近郊を舞台とし、親を亡くした幼い兄妹が終戦前後の混乱の中を必死で生き抜こうとするが、その思いも叶わず悲劇的な死を迎えていく姿を描いた。
掲示板
517 ななしのよっしん
2024/09/25(水) 20:36:00 ID: I1jQII6LmZ
火垂るって焼夷弾のことだと最近になってやっと気づいた
てっきり蛍をそう書く地域があるのかと
518 ななしのよっしん
2024/09/27(金) 17:10:46 ID: BUgoTy61OQ
前にも書いたかもだけど、釣られて野坂昭如作品読んだらエロ小説が多くて捗った思い出
花のお遍路が悲惨で美しくてお気に入り
519 ななしのよっしん
2024/10/02(水) 14:47:58 ID: QFEgdK3IWV
極限状態になると所謂文明的な感性を持つ人間、これまでの日常や社会倫理に強い執着を持つ人間から死んでいくというだけの話だなと思う
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最終更新:2024/10/06(日) 17:00
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